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設計、施工、監理を担当
お子様の成長で部屋が手狭となってきて、夫婦揃ってリモートワークが増えてきたことで家にいる時間も長くなり、引っ越しを考えることに。
数年前から妻が書籍で見て一目惚れしたキッチンをいつか家づくりをするときには、絶対に採用した家を作りたいと願っていたこともあり、中古マンションを購入しリノベーションをすることとなった。
漆黒のキッチンが目を惹く、シンプルで洗練されたコーディネート。マットな質感の美しさが際立つように、背面の収納にもこだわったとか。
「背面収納は天吊りの引き戸にして、冷蔵庫まで隠して壁のように見せたかったんです。でも梁があるために、できないと分かりました。
パースを何パターンも見せてもらい、イメージしながら現在の形におさまりました」
リビングの一角のワークスペースは間仕切り壁でゆるやかに仕切られている。ご夫婦が並んで仕事ができ、左右どちらにも入口があるので、お互いの仕事を邪魔することがない。
実はこのワークスペース、将来はウォークスルークローゼットになる予定。お子様が大きくなったら二つの洋室は子供部屋となり、ご夫婦の洋服をここで収納する計画。今使いやすいことはもちろん、数年後の使い方も今からしっかりと計算されている。
フローリングは色を見るためにショールームに行って気に入ったイタリア製。色と木目の美しさに惹かれ、素足で歩くと肌触りもやさしいという。
「いろいろとこだわりを盛り込み、高い設備や素材を使ったのに、予算ぴったりに収まって驚きました。その上、照明の位置を細かく調整してくれたり、大工さんがフローリングに合わせて見切り材を塗装して加工してくれたり…。驚くほど丁寧にいろいろとやってくれました」と感動した表情の夫。
今回はふたつの個室はリノベーションしなかったが、お子様が大きくなったら、お子様の好みに合わせてするつもりだとか。
早めにイメージ画像をたくさん集め、要望集もまとめたという妻は、
「こうしたいという希望と、似ているけれどこれは嫌だという画像を集めました。好きなものはもちろんですが、好きじゃないものも建築士さんと最初に共有できたのは良かったです」と振り返る。
似ているけれど嫌という画像を集めたのは、夫の助言によるものだとか。
感覚的に「好き」を集める妻と、理論的に情報をまとめる夫の、見事な共同作業となったようだ。
マットブラックのスタイリッシュなキッチンが際立つ、ホワイトと木目のバランスが絶妙。キッチン前面にも収納を付けたので、スッキリとしながら収納力がたっぷり。
キッチン背面の収納の引き戸を天井と同じ高さにまとめて壁のように見せたいと希望。左手のワークスペース入口の引き戸も、リビングドアも同じ高さにまとめた。
テレビを壁掛けにした間仕切り壁は、梁と同じ高さの開口を設けて、天井の梁が気にならないつくり。壁側にも扉を設けず、ゆるやかにリビングとつなげた。
入口が二つあることで、コンパクトでもお互い集中できるワークスペース。将来、子供部屋が必要になったら洋室を子供に渡し、ここを夫婦の洋服収納にする予定だとか。
生活に必要不可欠な家電などの工業製品は、リビングでくつろぐときに目に触れないようにしたいと、インターホンや給湯リモコンなども、ワークスペースやキッチン背面収納の中に入れた。
ワークスペースにしたことでコンパクトになったリビング収納だが、整理整頓されてスッキリした収納量。ロボット掃除機を動かす時にはワークスペースの扉を閉める。
横幅は、2人で並ぶことができる160センチが叶ったが、洗濯物を畳むのにちょうどいい奥行きが不足。洗面台の奥にカウンターを設置し、希望のサイズになるように合わせた。