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設計、施工、監理を担当
約20年暮らした都心のマンションの水回りに不具合が出始め、設備交換を検討したところ、それなりにコストがかかることが分かり、リタイア後の暮らしも見据えて海に近い場所への住み替えを検討されたそう。
眺望が気に入ったこの物件を購入して、リノベーションすることにした。
「開放的で手入れのしやすいキッチン」「収納力あるクローゼットとシューズクローク」「使いやすい書斎と小上がり」とリノベーションのご希望が明確で、お二人の希望がきちんと盛り込まれていた。
対面式にしたオールステンレスキッチンは奥様のご希望。
以前お住まいのキッチンがクローズドタイプで孤立するのが嫌だったことから、今回はリビングに向く対面式キッチンにした。家族と会話したり、外の景色を見ながら料理ができるのが楽しいという。
憧れていた二つの空間を叶えたのが旦那様。
ひとつが畳で横になってくつろげる和の空間。もうひとつがアメリカ映画の影響で、昔から憧れていたというウォークインクローゼット。
そして、趣味の音楽や映画を思う存分楽しめる書斎も希望した。
希望がはっきりしていたので、最初の打ち合わせから実現に向けて、一つひとつ着々と進めることができたという。
「常に“こうしたらいいのでは”という提案をくださり、希望しているものがダメでもすぐに代案を出してくれたので、思い描いていたことが叶えられました」と奥様。
「オンラインではなく、やはり会って話すことに意味があったと思います。
“スイッチの位置はどこにしますか?”“オープン棚の高さは?”と、一つひとつ生活をイメージしながら確認できました。細かいことも確認するんだと思いましたが、暮らしてみると大切なことだったと感じています」と旦那様。
インテリア好きの奥様と自分のこだわりをしっかり持った旦那様。
“好きなものを並べているだけ”というが、全体的に統一感があり、二人のセンスが光る素敵な空間になった。
解放感が抜群のカウンターキッチン。キャビネット収納を前面にも付けたので、お母さまから譲られた大切な食器など、普段用と分けてしまえる。収納をたくさん設けたのですっきりと片付く。
LDKの心地よい空間を演出するのが、奥様がセレクトした照明と以前から育てているという観葉植物。ステンレスキッチンや木目の家具に見事に調和してくつろげる空間に仕上がっていた。
和の空間に憧れ、畳で横になってくつろぎたかったという旦那様リクエストの小上がり。奥様もここに座って外の景色を見たり、独立した息子さんが帰ってくると寝室として使われるそう。
室内窓のある小上がりに隣接するのが旦那様の書斎。長年かけて集めた数千枚ものCDやDVDが並んでいる。電化製品だらけの空間なので室温がすぐに上がるため、エアコンを設置して良かったそう。
タイルを見に行ってこのデニムのような色が気に入ったものの、数枚しかサンプルでは見れないため決めかねたとか。実際にキッチンに貼った実例を見たことで「この色だ」と決めることができた。
左手の引き戸を開けるとキッチンに抜ける。行き来しながら家事がこなせる抜群の動線。キッチンと洗面室などの水回りの床はフロアタイル仕上げ。
ウォークインクローゼットの入口に引き戸を考えていたが、つけないという選択もあると提案され、湿気も籠らなくてよさそうだと思い、止めたという。
ベランダからの見晴らしのよさが気に入っているので、玄関を入るとまっすぐ、その先に広がる景色が見たくて、リビングドアはガラスが大きい扉を選んだ。