注文住宅

東北沢の住宅 / リビングに木の箱が浮遊する

面積:

131㎡

エリア:

東京都

内容:

都心の25坪の敷地に建つ。段状になった敷地そのままに、建坪率いっぱいの段上の床を設け、北側斜線が許容する範囲のコンクリートの壁を立てて、可能な限り最大のLDKを確保している。その他必要諸室は、閉じた二つの木の箱の中に確保し、寝室、浴室、客間として機能を満たしながらも、コンクリートで覆われた空間に浮遊する木のオブジェのように存在させている。二つの木の箱は屋根を突き抜けて立ち上がり、間にテラスを設けている。寝室と浴室とこのテラスは、内と外が一体となった空間であり、下階のリビング空間とは違う経験ができる場所としている。吹抜けの部分には、鉄骨の階段と廊下が配されて、トップライトからの陽光と、壁の開口からの風が通り抜けるようになっている。必要な諸室の箱とそれ以外に明快に分け、それぞれに素材を与え、さらに全体を見渡せるようにすることによって、機能的かつ視覚的にも楽しいダイナミックな空間となっている。    共同設計者:増谷高根建築研究所

Photo Copyright nacasa and partners inc.

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この住宅事例を手掛けた建築家

森吉直剛

建築家 / @東京都

クライアントからのご要望として、必要諸室、部屋の大きさ、収納の容量などをお聞きします。これらは重要な「必要条件」です。それに対し私からは理想の住まいについてもお聞きしています。それはクライアントが思い描く生活シーンの中に潜んでいます。たとえば「自然と一体となった」や「家族の気配が感じられる」とか「友人と楽しくすごす週末」などです。私からも新たにイメージを提案して議論していくうちに、クライアント「オリジナルの生活シーン」がみえてきます。それを実現することを「十分条件」として設計をはじめます。まず必要条件を満たしてから十分条件も確保していこうとするのが通常かもしれませんが、逆に十分から必要に戻っていくほうが、クライアントにとってより良い住まいができあがる場合もあります。必要諸室は、子供の成長など時間の経過で変わっていきますが、オリジナルの生活シーンはなかなか色褪せるものではありません。設計中は、模型や図面を元に、クライアントと何度も対話し、確認しながら決めていきます。最終的にクライアントとの共作として、必要機能を満たしながら、クライアントオリジナルの「生活環境」を、現場監理も通して確実に実現していくことが私の役割であると考えています。

森吉直剛

建築家 / @東京都

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