その他

古川ビル / オーナー住戸付き事務所ビル

種別:

その他

面積:

361㎡

エリア:

東京都

内容:

間口4.5M、奥行き23Mの狭小細長敷地である。1階を事務所、2階を住宅一戸、3階〜5階をオーナー住戸とした事務所付き集合住宅の形式をとっている。最大のテーマは都心のこの細長い敷地でどのようにして居住性を高めるかであった。具体的には天井高を変化させ、吹抜けを設けて断面的な広がりをもたせることで解決を図っている。住人が室から室へ移動するなかで天井高は変化していき、上部或いは下部に抜けた空間に出会う。そうすることによって平面的な知覚よりも断面的な知覚体験が優先され敷地形状を意識させない効果をねらっている。また周辺の環境を遮断し居住性を高めるために南側バルコニー前面に壁と木製のルーバー(不燃認定品)を設けて外部との結界を作っている。ルーバー間隔は各床から2M程は密にして路上からの視線を遮り、上部にいくほど粗にして十分な陽光も確保出来るようにした。また可動式として必要に応じて開閉できるようにもなっている。木のルーバーのグラデーションと白い壁が、幹線道路沿いに柔らかい表情を与えている。   2003年まちなみ住宅100選優秀賞受賞

このプロジェクト事例を手掛けた建築家

森吉直剛

建築家 / @東京都

クライアントからのご要望として、必要諸室、部屋の大きさ、収納の容量などをお聞きします。これらは重要な「必要条件」です。それに対し私からは理想の住まいについてもお聞きしています。それはクライアントが思い描く生活シーンの中に潜んでいます。たとえば「自然と一体となった」や「家族の気配が感じられる」とか「友人と楽しくすごす週末」などです。私からも新たにイメージを提案して議論していくうちに、クライアント「オリジナルの生活シーン」がみえてきます。それを実現することを「十分条件」として設計をはじめます。まず必要条件を満たしてから十分条件も確保していこうとするのが通常かもしれませんが、逆に十分から必要に戻っていくほうが、クライアントにとってより良い住まいができあがる場合もあります。必要諸室は、子供の成長など時間の経過で変わっていきますが、オリジナルの生活シーンはなかなか色褪せるものではありません。設計中は、模型や図面を元に、クライアントと何度も対話し、確認しながら決めていきます。最終的にクライアントとの共作として、必要機能を満たしながら、クライアントオリジナルの「生活環境」を、現場監理も通して確実に実現していくことが私の役割であると考えています。

森吉直剛

建築家 / @東京都

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