注文住宅

あざみ野南の住宅 / 一体空間の中に様々な居場所を設ける

面積:

130㎡

エリア:

神奈川県

内容:

クライアントの要望は、外観上廻りの町並みと馴染んだ佇まいとして、風通しが良く、家族の気配がどこにいても感じられること、そしてちょっとした眺望が得られること、というものであった。空間が開放的で一体感を持つようにツーバイテン材を細かいピッチで設けた化粧垂木小屋組としている。小屋梁、小屋束のない空間は、在来工法でありながらも量感のある内部空間を実現し、空に抜ける眺望と南北の風の通り道を確保している。内部建具は全て木製の引き込み戸とし、開けると吹き抜けを介して全ての室がつながりを持つ。ロフトはオープンにせずあえて腰壁を立ち上げることによって、リビング、ダイニング、書斎とつながりながらも独立した空間とした。全体として一体的ではありながら独立した様々な居場所を設ける構成として、生活の様々なシーンが一体空間の中で展開される住まいとした。

Photo Copyright nacasa and partners inc.

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森吉直剛

クライアントからのご要望として、必要諸室、部屋の大きさ、収納の容量などをお聞きします。これらは重要な「必要条件」です。それに対し私からは理想の住まいについてもお聞きしています。それはクライアントが思い描く生活シーンの中に潜んでいます。たとえば「自然と一体となった」や「家族の気配が感じられる」とか「友人と楽しくすごす週末」などです。私からも新たにイメージを提案して議論していくうちに、クライアント「オリジナルの生活シーン」がみえてきます。それを実現することを「十分条件」として設計をはじめます。まず必要条件を満たしてから十分条件も確保していこうとするのが通常かもしれませんが、逆に十分から必要に戻っていくほうが、クライアントにとってより良い住まいができあがる場合もあります。必要諸室は、子供の成長など時間の経過で変わっていきますが、オリジナルの生活シーンはなかなか色褪せるものではありません。設計中は、必要と十分の兼ね合いを、模型や図面を元に、クライアントと何度も対話し、確認しながら決めていきます。最終的にクライアントとの共作として、必要機能を満たしながら、クライアントオリジナルの生活シーンのための「環境」を、現場監理も通してつくりあげていくことが私の役割であると考えています。

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