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名古屋の車道に小さな町屋を改装したギャラリーがありました。今も少し場所を変えて「ギャルリ風hu」として開かれています。そこはわたしの親戚に当たり事務所の開設前からよく遊びに行かせてもらっていました。この知多の家はそのギャラリー仲間のオーナーさんがクライアントです。
地元の知多にローコストで住居兼カフェとギャラリーを作りたいとの要望でした。ものづくりが好きな私は思考が共有できる工芸の作家さんとは楽しくお話しができます。楽しみながら好きな作品をつくり・・私はそこからたくさんのエネルギーをもらいます。敷地は知多市の開発造成地で周辺にあるのどかな田園風景とは形態が変わってしまいました。近くには大通りもありマンションも建っています。この開発された風景をどうにか知多特有の不陸のある田園風景の一部に取り戻せないかと考えて計画したものです。
法面のある敷地を駐車場のためすきとり、その土を築山として盛り土にして小さな不陸をつくる。5間四方の平屋の真ん中に光庭とテラスをつくり内側の屋外をつくりながら外側の雑木林を計画。この雑木林は5~6年経過してようやく環境としては整った。クライアントの長年の手入れがやっと恵まれた住まい。
時と共につくられる環境デザイン。緑に囲まれながら光と風の流れるすがすがしい空間。
築8年経ってからの姿である。 ようやく理想の住風景になり、雑木林に埋もれたシンプルな小屋になっている。 周囲は造成地のため、メーカーの無機質な箱がたくさんある。 ここは、緑のオアシスとしている。
セルフビルドした塗装は、波板スレートから色を落としはじめ農地の中に置かれた小屋のようである。
8年かけて建築と自然が一体となってきた。
軸回転する格子が空いた状態。 中庭テラスが迎えてくれる。
建築の中央にある屋根のある中庭。 奥には、屋根のない砕石の庭、そしてシマトネリコが1本。 左手がカフェ、右手がギャラリースペース。
中庭テラスとカフェは、ガラス戸(2枚)で仕切ることができる。
中庭テラスからギャラリースペースをみる。 常設展・企画展と構成されていく。 南からの陽ざしで木漏れ日が室内に入る。 ガラス戸で部屋を仕切ることが出来る。
中庭とエントランスの格子との風通しが心地よいテラス。 縦スリット窓の中は、個室の展示スペース。
引き戸が開け放たれて、カフェスペースからギャラリーまで内外が一体化する。 土間コンクリートの床がつながり、広くつながる空間に見える。 中庭からの陽光で室内に庭があるよう。
室内にあるオアシス。 光と風と緑が通う空間である。
低く抑えた開口部は、築山の庭への視線を意図した開放感。 コンクリートの土間が屋外へもつながる。
ツタのからまるぶどう棚の下は、木漏れ日の心地よさがあふれている。 引戸で全開放して、庭への広がりがある。
アミ戸付きの横格子が室内の灯りを見せてくれる。
屋根のある中庭(屋外)からカフェそして築山の庭へ広がる空間。 ガラスの引戸を閉めるとカフェは室内となる。 コンクリート土間の床が内外の一体感を生む。
暖色系の灯りで温かな空間になる。
紅葉した樹木と温かい灯りにつつまれた空間に迎えられる。