家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
設計を担当
平屋のようなおびやかな空間を目指した松戸の家4(FLAT HOUSE)。
建主が希望されたダイニングキッチンとリビングの広さから他の部屋の広さを考えると、収納面積が取れなくなります。そこで平屋という考えに固執せず、収納量を確保しながら平屋っぽく見せることに考えを変え、1階の一部の床を下げて天井高を抑えた収納部屋を作り、その上に子供部屋を作ることで2階の高さを抑えることができ、全体的に平屋に見えるように計画しました。
窓の配置については、南側にある前面道路の向かいの公園からの砂埃のことを考えながら前面道路から窓が見えないよう、南側の見える壁には窓を設けていません。しかし、内部を明るくすることと、風を抜けるようにするために一部窓を設け、明るい玄関とダイニングキッチンとし、南側から北側に風が抜けるようにしました。
建物の平面をコの字にして中庭を作り、その中庭にウッドフェンスを作ることで外部から窓を隠し、外と内とで視線が合わないようにしています。
この視線を気にしない中庭からの明かりが片勾配の天井を照らし、明るい空間となっています。
インテリアでは、木目を見せるところと壁と一体になるような白い扉などにし、色の種類を少なくしています。階段の手すりはスチールで作り、笠木には無垢材を使い、手が触れるところは無垢材にしました。
建主は建築が好きで、家を建てるということに強い想い入れがあり、要望は多岐にわたりました。外観は、平屋ということ、そして外からできる限り窓を見えないようにし、建物の形状と屋根型を極力シンプルなデザインにすること。内部は明るく、風が抜けるように窓の配置を考え、インテリアは真っ白な空間の中に、部分的に素材感を感じたいということでした。間取りでは、モールテックスのアイランドキッチンを軸に、リビングとダイニングキッチンはつかず離れずの距離で家族の一体感があり、洗面所とお風呂はガラスで仕切り窮屈な空間にならないように、空間としては一体にしたいとのことでした。
特にこだわったのはキッチン周りです。キッチンは建主の要望でモールテックスを使ったキッチンとし、そのキッチンとダイニングテーブルを一体にしたダイニングキッチンになっています。キッチンダイニングとキッチンの収納のバックセットは、弊社で図面を描き、持井工務店さんと細かい打ち合わせを重ねて作り上げた、オリジナルのキッチンダイニングになっています。
ベッドタウンである松戸で平家は難しいのではないかと思っていましたが、敷地面積が50坪弱あれば可能だということがわかったプロジェクトでした。