マンションリフォーム・リノベーション

M邸 / 新築マンションのリフォーム

実施エリア:

神奈川県

延床面積:

98平米

築年数:

0年

内容:

新築された高級マンションのリフォームです。あるディベロッパーの最高品質シリーズのマンションですが、外観、廊下など共用部はオリジナリティのある高品質なものになっています。それに対して住戸内は、ビニルクロスの壁天井、既製品の巾木、一部にタイルや石など使われていますが、全体的に画一的な無個性な空間となっていました。クライアントもそのことを物足りなく感じ、リフォームの依頼が来ました。部屋割りとフローリングについては、購入時に要望通りにしてもらっていたので、特に変更せず、空間ごとに一部の壁をタイルや特殊なクロスなどで貼り直すなど装飾的なことを施しました。玄関は正面にガラスモザイクタイルを貼り、靴箱正面の壁に特殊なクロスを施しています。LDKは部分的にタイルを貼り、特殊なブラインドで装飾しています。トイレにも正面の壁にタイルを貼っています。クライアントはアンティーク好きで、照明器具や家具などをご自分で調達されています。その製品を確認しながら、それに合うタイルやクロスを選んでいます。このようなちょっとしたことで空間の質が随分変わります。

森吉直剛

クライアントからのご要望として、必要諸室、部屋の大きさ、収納の容量などをお聞きします。これらは重要な「必要条件」です。それに対し私からは理想の住まいについてもお聞きしています。それはクライアントが思い描く生活シーンの中に潜んでいます。たとえば「自然と一体となった」や「家族の気配が感じられる」とか「友人と楽しくすごす週末」などです。私からも新たにイメージを提案して議論していくうちに、クライアント「オリジナルの生活シーン」がみえてきます。それを実現することを「十分条件」として設計をはじめます。まず必要条件を満たしてから十分条件も確保していこうとするのが通常かもしれませんが、逆に十分から必要に戻っていくほうが、クライアントにとってより良い住まいができあがる場合もあります。必要諸室は、子供の成長など時間の経過で変わっていきますが、オリジナルの生活シーンはなかなか色褪せるものではありません。設計中は、必要と十分の兼ね合いを、模型や図面を元に、クライアントと何度も対話し、確認しながら決めていきます。最終的にクライアントとの共作として、必要機能を満たしながら、クライアントオリジナルの生活シーンのための「環境」を、現場監理も通してつくりあげていくことが私の役割であると考えています。