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設計、監理、プロデュース・コーディネート、エクステリア(庭・外構)を担当
弟の要望は主に5つ。まず「将来は独立開業する予定で、生活とは別の仕事場が必要」。1階を事務所とした。
2つ目は「駐車場は2台分必要。防犯も考慮して、道路側からは閉じたい」。敷地は約25坪、間口5.5mとやや狭めである。表札やポストなどは外部折戸の収納パネルに集約。車が出入り出来る5mの幅を確保した。駐車場の上部には光を通す素材で屋根を架け、バルコニーとしている。
3つ目は「明るく一体感のある、キッチンとリビング・ダイニングにしたい」。生活の機能を2階に集め、建物の中央を貫く吹抜けを囲むように部屋を配置。そうすることで、建物の奥深くまで光と風、目線が行き届く。
4つ目。ゴルフが趣味で「リビングでパターの練習がしたい!」。本物のゴルフカップを床に埋込んだ。
住宅やマンション、倉庫などが混在した大阪の下町。クライアントは私の弟だ。ここに「生活と仕事の両方を楽しくする家を」と設計の依頼を受けた。
一番のこだわりは、腰をかけたり横になったりできる「小さな和室」。きっかけは学生時代、競技スキーの合宿先にあった。食堂脇にあった縁側のような小さな空間には、夕食後に人が集まり、座ったり寝転がったりして、話の輪が自然に広がっていった
動線の途中にそういう空間があれば、自然に立止まり、腰掛けるのではと考え、この和室を最も条件のよい南側に計画したのだ。ある地域では「小縁」とも呼ぶようだ。
結婚を機に新居を設計していただきました。
我が家は2階3階部分の大きな一枚ガラスが特徴的な三階建て住宅です。
南向きの土地の利点を最大限に活かし、太陽の光を室内に取り込み、とても明るい家にしていただきました。
また、天井も高く室内空間が広く感じられるので、本当に住み心地が良い家です。
家族皆が大好きな家を設計していただけた事、心から感謝しています。
「家」は色彩も含めて、自由なものだと考えている。弟は設計の最中に結婚し、予定より早く勤め先の合同事務所内で独立開業した。現在、1階は私が借り受け、設計事務所を営んでいる。
弟夫婦は訪れる多くの友人と共に「家」を楽しんでいる。ゴルフのパットの練習をしたり、寝室とキッチンとで話をしたり。「縁側のような和室」では、訪れた友人が腰掛けたり寝そべったり……
「小縁」に人が集い会話が始まる。「家」にはそんな役割もある。
縁のような和室、右手上部にあるグレーチングは3階廊下
リビング奥にある縁。畳の下は収納スペース。 人が来た時もリビングと一体となり、腰が掛けれるのが好評。
開放的な寝室
1室空間のリビング。寝室の室内窓からみた渡り廊下
奥がキッチン。キッチン奥にはランドリースペース。
和室扉は隠し扉となっており別室とすることも可能
寝室の室内窓からはリビングを見下ろせる
小上がりにすることで収納スペースが生まれる
本物のゴルフカップを埋め込みしています。