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東西方向に奥行きの深い、北向きの急斜面に造成された敷地のため、南側からの採光が得られず、建物の中心部分に日照が届かないことが予測できました。
そこで、2階をワンルームのLDKとして、天井の真ん中にトップライトを設けました。
さらに、トップライトからの光を雲間から差す一筋の光線と見立て、背景となる天井のかたちをデザインしました。ゆるやかなカーブで構成された天井の造形は、時の流れと共にうつろいゆく光と影のグラデーションをおおらかに受け止め、やわらかく映し出します。
東と西のそれぞれに広がる豊かな緑の景観も、大きな開口部を通してインテリアに取り入れています。
土地探しの段階からお手伝いをさせて頂きました。
傾斜地で急な崖に面しており、北向きの土地という難しい条件の土地でしたが、お客様のご要望をしっかりと設計に反映させることに全力を注ぎました。
現代アートを愛するお客様でしたので、使い勝手と芸術性を両立することを目指しました。
個人住宅としては一般的な木造軸組2階建てですが、2階をスキップフロアとすることで、中二階に収納を設けることが出来ました。容積率や木造3階建ての規制に縛られず、コストも押さえながら床面積を確保し、十分な収納を設けることで、スッキリ片付いた美しく暮らせる住宅を実現しました。また、2階のスキップフロアは、ゆるやかなカーブを描く天井の造形と相まって、住み人の感性を具現化したかのような、豊かな空間を創出しています。
お客様は共働きなのですが、帰宅後や休日はLDKで雲のような天井や、眼下に広がる風景を眺めてぼーっとすることが多いそうで、時が経つのを忘れるくらいリラックスできる空間になっているようです。
土地を購入する際に、併せてご相談を頂きました。
北向きの急傾斜地で急な崖にも面しており、紋切り型の設計では対応出来ない難しい敷地ですが、抜群の眺めがあり、価格も抑えられるというメリットがありましたので、設計の工夫でデメリットを乗り越えるよう努力しました。
また、奥様が幼少の頃より『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日)のファンで、渡辺篤史さんにお会いするのが夢、ということを伺っておりましたので、設計にも力が入りました。
『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日)への出演を果たし、ご主人様から、奥様の夢が叶ったことへの感謝のお言葉を頂いたことが、とても嬉しかったです。
『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日)
雲のようなデザインの天井に設けられたトップライトと緑の風景を取り込むピクチャーウィンドウの二つの窓がインテリアの特徴です。
西側の道路から見た外観です。敷地は東西に細長く、南側(画面右)が高くなっている傾斜地です。
雲のような天井が特徴的な2階は、スキップフロアのワンルームとなっています。トップライトからの光が空間全体の明るさを保っています。手前がLDK、奥が“空の間”です。造付けのベンチの横に“クラ”への出入り口が見えます。
“空の間”からLDKを見下ろしています。雲のような天井はトップライトからバルコニーを越えて空へと、滑らかに連続します。
奥行きのある壁の内部に、エアコンと飾り棚、照明器具(間接照明)を設置しています。
キッチンは設備というよりも家具としてデザインし、製作しました。 チョコレート色の人造大理石と抹茶色の化粧パネルの組み合わせが個性的です。
調理家電は家具の中にすっきりと収納されます。
バスルームのピクチャーウィンドウからは、ウッドデッキのむこうに豊かな緑の風景が見えます。 トップライトからは爽やかな光が降り注ぎます。
崖に面したウッドデッキは豊かな緑と遮るもののない眺望に面しています。 ハンモックを下げれば、リゾートの気分を味わえます。
化粧室は乳白ガラスブロックの柔らかい光に包まれています。 手洗い台は、遊び心のあるロールのかたちをしています。
玄関のガラスブロックは透明と乳白を組み合わせて上品なリズム感を演出しています。土間の仕上げは豆砂利洗い出し仕上げ、床はタイルです。
緩やかなカーブを描くガラスブロック壁の、向かって右側が玄関、左側が化粧室です。
西側の道路から見た夕景です。道路から特徴的な天井の造形が見えます。
2階LDKの夕景です。雲のような造形的な天井は、照明器具等の設備を取り付けずに済むよう工夫しています。