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設計、監理を担当
名古屋市近郊の尾張旭市に建つ、家族5人のための住宅です。郊外にあって、家屋がそれほど密集しない地域に、近隣との距離感を保ちながらも、内部の暮らしの様子が伺えるような生活の形と、庭やテラスなどの屋外の場所を介して、周辺につながりつつも内部に広がりのある空間を実現しました。
寝室や浴室など、機能が明確な「ルーム」と、それ以外の「スペース」をはっきりと区分けし、周辺から閉じた「ルーム」を立体的にずらしながら配置した。こうすることで、「ルーム」の間にできる「スペース」が、周辺環境に正面に向かい合うのではなく、立体的な繋がりとズレた視線の抜けを生むことで、周辺に対して緩やかに開く構えとしている。
また、2階の「ルーム」を上部の屋根から吊り下げていることで、「スペース」が単純な気積の大きな空間ではなく、立体的に凹凸のある気積を作りながら、1階部分が大きな無柱空間となることで、水平な広がりを持ち、南の庭から内外に繋がる視線を作っていることが特徴である。
そして、この無柱空間を作るために、構造的に力が最も集中する柱を独立柱として、室内ではなく、屋外の縁側の先端に設けた。このように、縁側に木の柱が立つことで、屋外がロッジアのような親密な居場所になり、屋外の場所が、周辺との距離感を保つ仕掛けになっている。