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設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)、土地・物件探しを担当
Tさん家族が心地よく暮らすために、4つのことを考えました。
1)シンプルな切妻屋根の外形にする
角度のある切妻屋根を架けることで、屋根下にできる空間を立体的に利用することを考えました。また、シンプルな外形はコスト面でも有利になります。屋根・外壁・基礎の面積を合理的にまとめることで、二世帯住宅・吹抜け・自然素材といったコストのかかる要素の実現を目指しました。
2)屋根の下に立体空間をつくる
屋根の下にできた船底天井のLDK。そこに1枚の床を渡してロフトをつくり、広がりのある立体的な空間構成としました。
3)室内扉を全て引き戸とする
LDKと各室をつなぐ扉は全て引き戸としました。引き戸は開いた状態でも動線を邪魔することがありません。常に開け放しておくことで東西南北どの方向からも光と風が通り抜けます。
4)ざっくりとした風合いの壁をつくる
奥さまのAさんとの会話の中で、以前は海辺の街に住み、サーフィンをしていた時期があるというお話を伺いました。自然素材の壁を要望されていましたが、左官の壁ではなくサーファーズハウスのような板張りの壁を提案しました。それもプレーナーのかかった綺麗な板壁ではなく、もっとザックリとした風合いの板壁がしっくりきます。
この壁に包まれながら、大らかな気持ちで過ごして欲しいという想いを込め、この家のタイトルを「ざらいた壁の家」と致しました。
白く塗装したザラザラとした板壁=「ざらいた壁」がこの家の見どころです。
左官の下地材として使われる「ザラ板」と呼ばれるザラザラの板があります。
それを白く塗装することで、明るくざっくりとした風合いの壁をつくることにしました。
白く塗装されたザラ板は、木目、粗ノコ跡、ビス跡、目地の揺れ等、色ではなく凹凸による質感だけが浮かび上がります。
塗膜で覆われたザラ板からは荒々しさが消え、むしろ柔らな優しさを感じることができます。
開放的な船底天井と「ざらいた壁」でおおらかな空間を実現
三角屋根のシンプルな外観
構造現しの天井がざっくり感を醸し出す
絞り込まれた廊下から開放的なLDKに入る瞬間、心も開放される。
視線が抜けると実面積よりも広がりを感じる
飾り棚と収納を兼ねたバックカウンターは空間のアクセント
東向きのハイサイドライトから朝日がリビングダイニングを明るくする
L型配置のLDKの2面窓はライトウェル(光井戸)として部屋全体に光を行き渡らせます。窓の数・位置・大きさ、壁と窓のバランスが大事。
大きな屋根の下の大きくないLDK。 視線の抜けにより実面積よりかなり広く感じます。
開放的なLDに面したカウンターキッチン
高さのある船底天井は開放感がありながらも落ち着きを感じる。
高さのある船底天井は開放感と落ち着きが両立。
無垢材の鎧戸だから木の色むら感が良い。
自分たちらしく自由に暮らしている感じが伝わります。 まさに「心地のいい暮らし」
リズミカルな垂木の連続感に伸びやかさを感じる。
LDと廊下が一体的な空間に感じるよう、廊下の天井をLDと揃えた。リズミカルな垂木が奥へと視線を誘う。
ラタン照明はどんな空間にもマッチし、やわらかな印象を与えます。
実験用シンクと壁付け水栓は機能的
左官の下地材として使われる「ザラ板」と呼ばれるザラザラの板があります。それを白く塗装することで、明るくざっくりとした風合いの壁をつくることにしました。 白く塗装されたザラ板は、木目、粗ノコ跡、ビス跡、目地の揺れ等、色ではなく凹凸による質感だけが浮かび上がります。塗膜で覆われたザラ板からは荒々しさが消え、むしろ柔らな優しさを感じることができます。