注文住宅

FUN! HOUSE!

面積:

144㎡

エリア:

静岡県

実施時期:

2016年3月 竣工

内容:

FUN! HOUSE!というタイトルは、クライアントのSさんに初めてお会いした際「お題」として頂いたものです。Sさんは「FUN! SOFA!」というコンセプトを掲げたソファブランド「MANUALgraph」 を立ち上げた人。「SOFAを通じFUN! をみなさまにお届けしたい」そんな思いで活動しているSさんが住む家。
だからFUN! HOUSE! 。

なるほど〜、由来は分かりましたけど、直訳すると「楽しめ!家を!」ですが・・・

頂いたご要望からFUN!的なニュアンスを感じたのは「好きなものに囲まれた暮らし」という言葉でした。
ご自身がプロデュースしてきたSOFAや、今まで買い集めてきた拘りの品々が、日々の暮らしに溶けむ空間。SさんがぼんやりとイメージしていたFUN! HOUSE!はそんな感じだったと思います。

こぢこぢらしさを発揮できる有難いご要望。もちろんそういう空間を目指しますが、でもそれだけだと、名前負けしそうな気が・・・「楽しめ!家を!」とするからには、Sさん自身の楽しみを超えた「何か」が求められている気がしまた。なんてったって「!」付きですからね。

え!そうだ!そういうことか!FUN! SOFA!が「SOFAを通じてFUN! をみなさまにお届けする」という意味合いなら、FUN! HOUSE!は「HOUSEを通じFUN! をみなさまにお届けする」ということか!でも、みなさまって誰のこと?奥さん?お子さん?真向かいに住むご両親?お友達?ご近所さん?だとしたら、彼らそれぞれにとってのFUN!って何だろう?そんなことを考えながら「FUN! HOUSE!」という「お題」に対して真正面から取り組みました。

多種多様、大小さまざまなFUN!を積み上げていくようなつくり方でしたが、中でもFUN!の一つとして「植物」を大胆に取り入れたことが、このプロジェクトの大きな特徴となりました。

開花、新緑、紅葉等、季節ごとの景色を楽しませてくれる植物ですが、プライベートな庭だけではなく、ご近所さんにも楽しんでもらえるよう、道路際にも積極的に植えました。
植物によるFUN!は眺めて楽しむだけではありません。中でもツル植物は「緑のしつらい」として機能的な役割を果たします。パーゴラに絡んだツル植物は夏の日差しを遮り、木柵に絡んだツル植物は道行く人からの視線を遮ります。残念ながら、植えたばかりの今年は「緑のしつらい」を見ることができませんでしが、再来年の秋頃にはその姿を見れそうです。

さて、完成した家を改めて見てみると、何となく「FUN! HOUSE!」っぽい感じがするのは、設計者のひいき目でしょうか。先ずタイトル有りき、という何とも不思議な始まりでしたが、想いの詰まったそのタイトルに真正面から取り組むことで、Sさんらしさに溢れた楽しく暖かみのある家が出来上がったように思いました。

この住宅事例を手掛けた建築家

小嶋良一|こぢこぢ一級建築士事務所

建築家 / @神奈川県

「心地の良い暮らし」と聞いて、どんな情景が思い浮かぶでしょうか? くつろいでいるご家族の笑顔ではありませんか? ひょっとすると、その背景には夕焼けや木漏れ日・そよ風といった「自然」が描かれていませんか?太陽と風の恵みを取り込みながら、住まい手の暮らしをありのまま受け止める「器」のような家をつくりたいと思っています。もしその器が、手触りも良く、時とともに風合いを増す素材でできていたら、より豊かな気持ちで日々を過ごせるように思います。

小嶋良一|こぢこぢ一級建築士事務所さんの住宅事例