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設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)を担当
代々受け継がれてきた農地(休閑地)の一部(500㎡)を宅地化し、平屋の家を建てようという計画。
バラエティ豊かな周辺環境に対して、どのような距離感を保ち、どのような関係性を築くのかが、この住宅にとって一番難しく、一番大事なことだと感じました。
1)街に家を馴染ませる
道路と家の間に小さな自然でできた曖昧な場所をつくることで、街と家を区切るというよりは、街に家を馴染ませることを目指しました。
2)庭をしっかり囲う
敷地をぐるっと囲う代わりに、ちょうど良い大きさの庭を木柵で囲い、休閑地と庭をしっかり区切ります。
3)暮らしに馴染む庭をつくる
庭のある暮らしはNさん夫妻の憧れでしたが、具体的なイメージがある訳ではありませんでした。眺める庭、木漏れ日を楽しむ庭、遊ぶ庭、収穫する庭、食事をする庭、洗濯物を干す庭、色々な庭がありますが、Nさん達の暮らしにちょうど良く馴染む庭を目指すことにしました。
4)LDKを中心に家族が繋がる
庭に面したLDKを個室が囲むシンプルな構成。
ひとつ屋根の下、どこにいても家族の気配を感じることができます。
大袈裟なコンセプトよりも素材感や空気感を重要視しているNさん夫妻。小さな拘りを丁寧に積み重ねながら、Nさん達の暮らしにしっくり馴染む家を目指しました。
上のお子さまが年長さんになるタイミングに合わせて、千葉県流山市にあるご主人のご実家の隣に居を構えようとしておられました。お声がけ頂いたときには、こぢこぢ事務所に自転車で通える距離にお住まいだったこともありお声がけ頂きました。
ヒヤリングシートには、平屋、三角屋根、屋根付き駐車場、土間収納としか書かれていませんでしたが、ご面談の際に「作家モノの器」がお好きだとお伺いし、こぢこぢ事務所にあった暮らし系の雑誌やインターネット画像等を見ながらイメージを共有しました。
ご実家が所有していた農地のうち500㎡の敷地を区切るところからスタートしました。捉え所のない周辺環境に戸惑いましたが、東西南北、それぞれの個性を受け入れながら、できるだけ違和感のない建ち方を模索しました。
周辺環境と庭との境界が強くなりすぎないように、隙間をゆったりとった縦格子で囲いました。今はまだ蔓植物がそれほど育っていませんが、ゆくゆくは緑のフェンスになる予定です。
プランは至ってシンプル。
広い芝庭に対してリビング・ダイニング・キッチン、それぞれが面するよう配置。そこを子供室と寝室と水まわりが囲うという平屋ならではの贅沢なプラン。
南側の主庭の向こうには2階建ての隣家が見えるので、庭に対して窓を大きく開けすぎないように配慮しました。
作家モノの素敵な器のように、シンプルでありながら素材感を活かした素朴な住まいが出来上がったように思います。
こぢこぢさんに家づくりをお願いして良かったことはズバリ、お人柄そのものの仕事ぶりで我々のことを常に考えて提案し続けてくれたことです。
大手住宅メーカーさんには大手住宅メーカーさんならではのメリットがあると思いますが、うちの場合はこぢこぢさんにお願いして本当に良かったと思います。
こんな感じの家が良い、とぼんやりとしたイメージはあるけど、具体的には思い描けていない私たち。
そんな私たちに対し、考えを押しつけるのではなく、最初のヒアリングから私たちの好みを上手に聞き出し、より細かな嗜好を様々な視点から探り出し、イメージしているものをどんどん具体化していってくれました。
また、一つ一つ細かい部分まで、どうしてそれを勧めるのかを丁寧に説明してくれて、こちらを置いてきぼりにすることも一切ありませんでした。
そして最終プレゼンでは、見事に素敵なお家を提案してくれました。
プレゼンして頂いた日は、帰宅後、夫婦揃ってこんなに素敵な家が「うち」になるなんて。。。と逆に恐縮してしまうほどとても嬉しく、それからはウキウキする日の始まりでした。
建設地はその頃住んでいた自宅からすぐに見に行ける距離ではなかった為、時折りホームページにアップされる写真がとても楽しみでした。
完成後もプレゼン通りの家になっており、子供たちも最初っから走り回っていたし、本当に最高の家を実現して下さいました。
また、限られた予算の中で、コストダウンの一つとして提案して下さったのが、巾木や玄関ドアや納戸棚のオイル塗装のDIYです。
もちろんメインの目的はコスト削減なのですが、我が家により愛着を持たせること、そしてプロの皆さんの仕事ぶりをより理解する為にDIYを勧めてくれたのだと思っています。
実際自分たちで行うことで、大変さがよりわかりましたし、大変ながらも終わった後の充実感もあり、経験できてとても良かったです。
今回の家造りをお願いした「かしの木建設」さんは期待以上に素晴らしく丁寧な家造りでした。最高の家を建てて頂いたこと、本当に感謝しております。
(隙間なく敷いて頂いた木の床の感触、最高です! お陰で買い揃えた新しいスリッパの出番はほぼなしです)
最後に、こぢこぢさん一同、かしの木建設さん一同、造園の耕水さん一同、我々の家を建てて頂くのに尽力して下さり、皆さま本当にありがとうございました。ちょうどコロナ禍になる直前辺りで引越したので、まだ友人や親戚に来てもらうことができていませんが、いつか沢山の人が集まれる状況になったら是非うちでワイワイやりたいと考えています。
その様な日が訪れることを楽しみに、今は家族で日々楽しく過ごしております。
こぢこぢさんたちも是非招待しパーティーしたいですね。
小嶋さんに影響されてランクル熱が高くなってきており、また釣りもやってみたいので、我が子ともども是非ご講義をお願いします。
今後とも末長く、宜しくお願いします。
2020年11月某日
お施主さんがぼんやりと抱いていた暮らしのイメージを把握するため、イメージ共有やヒヤリングに時間をかけました。
その甲斐があってか、1stプレゼンテーションをとても気に入ってくださり、全く変更することなく実施設計に移行しました。
プランがとてもシンプルだったので、空間構成で魅せるというよりは、上質な空気感が醸し出されるよう、素材やエレメント選びに時間をかけました。
こぢこぢがデザインした「FUN HOUSE SOFA」の生地をグレーに変更したり、鉄の丸柱は黒皮鉄としたり、キッチン作業台を三重県で活動している家具作家さんに依頼したり、テーブルと照明をアンティークで探したりと、間取りには現れない質感の部分の打ち合わせが多かったように思います。
お子さん達の年齢が自分の子供達と近かったせいか、打ち合わせを重ねる毎に近所のママ友、パパ友のような関係になっていきました。
コロナが落ち着いたら、釣りやキャンプ等、プライベートでも親しくさせて頂くことになりそうです。
本当にありがたいことです。