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設計、監理、プロデュース・コーディネート、インテリア、土地・物件探しを担当
Tさん家族が心地よく暮らすために、4つのことを考えました。
1)レンガタイルのモワモワ仕上げで「らしさ」を出す
Tさん達らしい家にするために、オイルが良い感じに抜けたBarbourコートのような、風合いのある壁をつくろうと考えました。
『こぢこぢの家』『久が原のコートハウス』で採用した「削りレンガタイル仕上げ」。そのBarbourバージョンを模索しましたが、施工途中で目地材の拭き残しによるモワモワした風合いが現れたので、そのまま生かすことにしました。
2)リモートワークを想定したワークルーム
コロナ禍による社会情勢の変化を睨みながら設計を進めていくことになりました。
元々週に何日かは在宅ワークをしていた奥さま。当初はスタディコーナーがあれば十分だと考えていました。
ところが、緊急事態宣言により子供が小学校へ登校できない状況となり、ガラスでしっかり区切ったワークルームをつくることにしました。
机2つとたっぷりの収納棚を設けることで、リモートワークに限らず、子供の勉強やおもちゃ置き場等、多目的に利用する部屋としました。
3)家事効率を考慮したウォークスルーファミリークローゼット
Tさんから頂いた要望書には家事動線や収納等、機能性に関することがびっしりと書かれていました。
夫婦共働きのTさん達にとって、限られた時間で効率よく家事を行うことはとても重要なミッションです。
家族全員の服を一か所でまとめて管理することで家事の時間を短縮することができます。
また、玄関↔︎コート掛け↔︎ファミリークローゼット↔︎脱衣室↔︎UBという動線をつくることで、さらなる効率UPを目指しました。
玄関に手洗器を設置することも考えましたが、洗面コーナーとそれほど離れていないので取り止めました。
4)子供の成長を考慮した個室計画
・家族4人で雑魚寝がしたい今
↓
・上の子に個室が必要になった時
(ワークルームを上の子の個室に)
↓
・下の子にも個室が必要になった時
(寝室を間仕切り子供室2室に。ワークルームを夫婦寝室に)
と段階的な対応ができるような間取りにしました。
ワークルームに設置する造作の棚・収納、購入予定の無印の机は将来それぞれの個室へ持ち込めるよう、サイズ・固定方法・設置場所を考慮しています。
ご主人のTさんは子供の頃から「渡辺篤史の建もの探訪」を毎週欠かさず観ていた方です。
2017年10月放送の『FUN!HOUSE!』でこぢこぢを知り、2019年10月放送の『こもれびハウス』でこぢこぢへの想いを強めたそうです。
色々な住まいや建築家をご存知の上でこぢこぢへお声がけ頂いたことをとても光栄に思いました。
そして、新築しか探訪しないTV番組を見て、マンションリノベーションのご依頼を頂いたことを何よりも嬉しく思いました。
こぢこぢが大切にしている根っこの部分に共感されたからこそ、リノベーションでも自分達らしい家がつくれると思って頂けたのではないでしょうか。