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設計、監理を担当
宝塚市山本の閑静な緑に囲まれた住宅街に立つ女性専用のシェアハウスの計画。
住まいとしてファミリーに賃貸するという形が一般的ではあるが、完全に分離出来てはいない既存の住居配置であることが、入居者に使いにくさを感じさせることが懸念されるため、むしろコミュニティ重視のシェアハウスとして、オーナー住戸の外部空間、シェアハウス住戸の外部空間を共有して、入居者同士、また、オーナーと入居者が程よい距離感で生活していける場所を目指した。
この外部空間は季節感のある樹木や草花が植えられ、一般的な単身者の住居(ワンルーム住居)としては得ることができない豊かさを提供している。
また、このシェアハウスの名前「コートナチュール」はフランス語で=自然のそばで暮らす=という意味でつけられた。
敷地は宝塚の中山連山の東裾野に位置し、山からの清々しい空気が流れ込み、庭には小さな野鳥が毎日のように訪れる。
20年前、ご両親(母)の住居、オーナー住宅の離れ、として計画されたが、使われなくなって久しく、その有効活用として、一部増築し、既存部分は リノベーションし、複数人数が住める住居の計画となった。また、将来的にオーナーの娘夫婦が住まいとして利用することも想定されている。
入居者用の個室は同じような感じにならずに、それぞれ異なる居心地のよい空間を用意することを意識して計画し、それにより入居者には、自分の部屋を選ぶ楽しさを提供できたのではないかと思う。
思っていた以上の素敵な空間となって大変喜んでいただいています。
また、入居者の方も、各個室の面白さや共用空間の魅力にひかれて希望されていると伺っています。
増築部分のダイニング及びキッチン。入居者で共有して利用しやすくするためにオープンな調理台を用意。
木構造はシンプルな小屋組みで、木目がうっすらと見える白い塗装を施しています。右側の棚は既存建物に造り付てあった棚を移設。
増築棟は既存棟の北側に配置されたので、採光、通風、換気のためにトップライトを設けた。冬でも優しい光が降り注ぐ。
リノベーション前はDKとして使われていた部分。天井が高いことを利用して一部ロフトを設けた。
新たに置けられた個室のロフト。
リノベーション前は小屋裏収納として利用していた部分を個室化。構造体を白く塗ることで、広がり感を獲得。
LDKがまとめられた増築棟。右側が既存棟。洋瓦の洋館風デザインに対して、カラートーンが近い外壁塗装とした。
既存棟の外観は今回の工事では、ほとんど手を入れていない。右奥に見えるのがオーナー宅、母屋。左奥が増築LDK棟。