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設計、監理を担当
木造2階建ての大きな住宅を、1階が親世帯、2階が子世帯が入る2世帯住宅に改修しました。
かつての大きな玄関の所に大屋根に覆われたポーチを設け、雨に濡れずに車に乗り降りし、また、各玄関に出入りできるようにしています。
既存のコンクリートブロック塀を手直してモルタル仕上げとし、同時にスチール製の門扉を製作しました。仕上げにヒバの羽目板を貼っています。
リフォーム前は、2階屋根(大庇)先端まで建物で、そこが玄関となっていたのですが、車が出入りしやすいように減築し、さらに内部を抉り取って、両世帯の玄関ポーチとしています。大庇はそのまま残し、軒裏に木を貼っています。 両世帯の家族が集合する際に、待合として機能し、雨に濡れずに車に乗り込めるようになっています。 また、両世帯を繋ぐ象徴としての空間でもあります。
リフォーム前は浴室であったスペースを抉り取り、屋根付きのポーチとしました。奥が親世帯、手前左が子世帯の玄関です。ポーチにはベンチが設けられ、全員集合する前の待合でもあります。
大庇の下、雨に濡れずに車に乗り入れができます。「一つ屋根の下」という印象が強く、両世帯それぞれ、あるいは相互の象徴的スペースでもあります。
親世帯の玄関は、玄関ポーチがそのまま中に入り込んだような空間です。トップライトからの光で明るく、開放感にひたれる空間です。
玄関にはベンチや手摺が、機能的かつ良好なデザインでさり気なく設置してあります。トップライト越しに空を眺められます。
玄関からリビングに至るには、天井の低いトンネル上の通路を通り抜けてアクセスします。このトンネルの右側は収納(クローゼット)、左側は、リビングに鎮座する鎌倉彫の食器箪笥と同色の木練付の壁で、1階親世帯の空間の基調色となっています。
正面に見えるのが、鎌倉彫の食器箪笥。クライアントの思いと建築とがデザイン的にちぐはぐにならないようなコディネーションに尽力しました。 鎌倉彫の食器箪笥は、建築化することで違和感を感じさせないようにするとともに、この箪笥の赤茶色を空間の基調色としています。
鎌倉堀の箪笥上部は神棚です。スッキリと納め、違和感なく、なおかつ厳かな雰囲気を醸しだすように努めました。
左手TV台の間接照明がリビング・ダイニングを優しく照らします。その奥は小上がりの和室。さらに奥に進み左に折れると、2帖程の趣味に部屋です。
リビング・ダイニング南側は大きな開口を挟んで、広い広縁が連続して、リビングダイニングがより広く感じられるとともに、庭との一体感が醸成されています。広縁の両サイド及び上階は増築部分で、雨に濡れるこののない、快適な半屋外空間です。
南側大開口の窓に沿って進むと小上がりの和室が見えてきます。その奥が寝室。
左から床の間、飾棚、仏壇用ニッチ。床の間の間接照明が和室を照らします。
庭ー広縁ー南の大開口の窓 と北側の寝室は和室を介して繋がっています。つまり寝室から和室越しに庭の緑が眺められるようになっています。ご病気のお父さんがベッドに付し、お母さんが介護疲れを癒やすため和室に居て、お父さんからは、お母さんと庭の梅の木を、両方目にすることができるーといったイメージでしたが、お父さんは、残念ながら完成した新居を目にすることなく故人となってしましました。
和室手前右手がWC。
寝室の北側は、既存の屋根勾配なりの天井とし、高く、開放感が感じられるようにしています。この勾配天井にも木パネルを貼り、ポーチ及び玄関天井と同じ仕上にし、家としての一体感が感じられるようにしています、
趣味の部屋は、南西側の2帖程の増築部分で、ここから庭や広縁、リビング・ダイニングの様子を眺められます。
趣味の部屋から広縁の家族の様子を伺うことができます、
庭ー屋根なし広縁ー屋根あり広縁ーリビング・ダイニングと空間が外部から内部に緩やかに連続して繋がり、その中心に趣味の部屋があります。 ちなみに広縁の手前は浴室。
写真左から、和室ーリビング・ダイニングー浴室。
子世帯の玄関。土間の廻りに、シュズクロークや階段下収納等大容量の収納が設けられています。大谷石の框で構成される玄関に上り、さらに階段を経て、2階子世帯リビング・ダイニングにアクセスします。
2階主寝室から小窓を介して、階段や1階玄関の様子を伺うことができます。
階段を上がると大空間のリビング・ダイニングです。
2階のリビング・ダイニングは、既存の天井を取り払い、切妻の屋根なりの形状の天井として、吹抜を有する大空間を実現しています。 既存の梁や塚はグレーに着色。 切妻北側にトップライトを設け、リビング・ダイニングの空間全体が明るく、開放的な空間となっています。
リビング・ダイニングより南側バルコニーを見る。 左がキッチン。 バルコニーには屋根があり、外部と内部のバッファーゾーンとなっています。
リビング・ダイニング北側に大きな出窓が設けられ、大きなカウンター机を備えたスタディコーナーが作られています。
右手がスタディコーナー。天井高を抑えたヒューマンな空間。誕生には1階と同じ木パネルを貼っています。 正面開口は子供室への出入口。ここから先は、壁、天井ともOSBが貼られています。 上方の開口の先はロフトです。ロフトの仕上げもOSB。
L字形のキッチンで、リビング・ダイニングに対面しながら調理を行うことができます。 キッチンの左は主寝室。
キッチンはL字形の広々空間。 左は洗面室。 直進すると子供室。
キッチンには、カウンターテーブルが付いており、朝の忙しい折等、作ってる前で食べることができます。
吊戸下の間接照明が空間を華やかに照らします。
天井を取り払った大空間において、既存の梁がデザイン的なアクセントになっています。
写真の左より、 スタディコーナー ー 階段 ー 主寝室 ー キッチン。
大きな出窓に大きなカウンター机。 空間を明るく照らす、大きな間接照明。
ロフト壁はOSBボード。床はラーチ合板。
ロフトはリビング・ダイニング側、子供室側の双方において空間が繋がっています。
ロフトの天井は、大人にとって十分に高くはありませんが、子供にとっては秘密基地のようなパラダイスです。
子供室の壁・天井の仕上はOSBボード。右上の吹抜を介し、ロフトに繫がっています。
主寝室も既存天井を撤去し、天井の高い空間となっています。 既存の梁をそのまま露出し、デザイン的なアクセントとしています。