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設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)を担当
＜都市インフラに呼応する混構造の併用住宅＞
計画地は、西側には幅員12mの前面道路、北側には東海道新幹線が走る広さのある角敷地。
1階には店舗用途として、パティシエの奥様が腕を揮う小さなパティスリーとご主人のアトリエが求められ、また上階は全てを住居とする店舗併用住宅です。
建築のヴォリューム構成としては、道路や線路といったインフラとの関係から、音や日射、視線をコントロールしながら西・北にL型の建築配置とし、基壇を形成する1階部分をRC造、２階は線路に沿う形で東西に長い木造のフレームとしました。
1階西側のコンクリート壁面の中央に設けた店舗のエントランスから内部へ足を踏み入れると、コンパクトなパティスリースペースから東面には明るい中庭が広がります。またその南に隣接させた多目的スペースは、将来カフェスペースとしても運用可能なつくりとしました。これらの店舗部と、ご主人のアトリエはともに中庭とのつながりのあるオープンな空間とし、外部の喧騒を避けた庭を取り囲んでいます。内装は、コンクリート打ち放し仕上げと木製建具の素材感に限定し、またRC造の梁や柱型が表出しない構造モデルとしてシンプルな表現としました。
住居となる2階部分は、東西に長いヴォリュームとし、ワンフロアで広がりのある住まいとしています。また西側妻面を道路側にオーバーハングさせることで、建築が新幹線と並走しているかのようなイメージ、そして店舗建築としての存在を示すアイコンとしても機能するよう外観を形づくりました。
外装をレッドシダーの縦羽目板張りとした住居部については、北側には個室を並列配置させ、店舗部の屋上植栽、南東の中庭を見下ろすこともできる南側に、リビング・ダイニング・キッチンをリニアに配置し、光や風、視線の抜けを確保しています。２階内装には天然木のフローリングや天井の杉板張り、しっくいの塗り壁など、柔らかみのある自然素材を多用したデザインとしています。
・閉じることと開くこと
・店舗であり住居であること
・鉄筋コンクリート造と木造
・L型とI型プラン
・陸屋根と切妻屋根
・素材と色彩の対比
シンプルなつくりでありながら異なる（対比的な）要素を１つの建築にうまく重ね合わせることで、固有の存在感を示す建築が生まれると考えました。
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Photo：Shigeo Ogawa
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