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〈戸建てリフォーム・リノベーション〉
Tさんが購入したのは、2×4工法の築12年の一戸建て。それぞれの部屋は広く、間取りにも満足していましたが、ハウスメーカーらしいありきたりなデザインは、お気に入りの上質な家具に合いそうではありませんでした。
2×4工法のために動かせない壁があったものの、ルールに従って壁の一部にスリットを入れて抜け感をつくりました。さらにその壁に石目模様が美しいライムストーンを貼り、おだやかな表情に。「フローリングは明るいほうがいい」という奥さまのご要望から、お気に入りの家具とも調和するシベリアンウォールナットをセレクト。すっきりとした木目と、うねりのある木目をバランスよくミックスし、上品で趣のある空間に仕上げています。
既存の間取りを活かしつつ、自然素材にこだわってやさしく趣のある空間に。フローリングは、明るく上品なシベリアンウォールナットを使用。きれいな木目と荒い木目、それぞれの板をミックスし、上品さのなかにもラフな趣をプラス。リビングは壁厚を利用してスリット調のニッチを設け、飾り棚としました。
既存のサッシとステンドグラスがお好みではなかったため、壁をフカして厚みを出し、サッシの存在感を抑えました。凹んだ部分にはブラインドがすっきりとおさまり、窓がくり抜かれたようなモダンな雰囲気に。TVの背面の壁は、ジョリパットを”横こだち塗り”に。木肌のような縞模様の凹凸は、光が当たるとゆらいで心を和ませてくれるそうです。
キッチン開口の左の壁は、厚みを持たせてライムストーンを貼り、重厚感のある石の壁のように演出。シンプルなキッチンがどっしりとした安定しました。木目と色合いがシックな家具のようなシステムキッチンは、お気に入りの家具にも調和。家電も収まる大きな収納により、生活感をなくしたこともポイントです。
白いカウンターには洗面ボウルを2つ設け、朝の混雑を解消。壁には、涼しげな黒と茶のモザイクタイルを貼り、床は黒いタイルを貼ってモダンな印象となっています。背面には大きな壁面収納を設けた一方、カウンターの下にはあえて収納をつくらず、すっきりさせたこともポイントです。洗濯機を木製のドアで隠せば、生活感のないホテルのように。
左の壁の既存の小さな四角い小窓を長方形のスリットに変更。壁の先は階段室となっており、暗かった階段へもエントランスの明るい光が届くようになりました。また「靴を履くときにベンチがほしい」というご要望から、木箱が浮いたようなベンチ収納を設置。土間のざらりとした石が、玄関ホールの荒いシベリアンウォールナットに馴染みます。
流れるような模様がやさしいベージュのライムストーン。壁側に寄せたダウンライトが、石目模様を華やかに浮き上がらせます。壁には、2×4工法のルールに従い2つのスリットを入れて抜け感をつくりました。スリットには光を届けるタペガラスを。普段は開けたままの引き戸の向こうには、さまざまな壁の面やテクスチャーが重なって印象を深めています。
間延びしがちな淡く広い廊下。廊下までせり出した階段の壁にウォールナットの突き板を貼り、空間を引き締めています。また、階段は既存を化粧し直したうえで一段目を廊下側まで伸ばし、ゆとりを持たせたこともポイントです。階段や階段ホールの壁、ベンチ収納、ドアはすべてキッチンに合わせてウォールナットで統一し、邸内全体をシックにまとめています。