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設計、監理を担当
都心に立つビルのワンフロアの改修です。住まい手は30代夫妻。古くなった水回りを交換するタイミングで行われたこの改修は、キッチンを部屋の中心に据えることで、限られた面積の中で様々なシーンが展開する計画です。回遊できるコンパクトな動線、適所に配置した収納により使い勝手が向上しました。
築20年が経ち、キッチン、洗面、浴室などの水回りを交換するタイミングで、全面改修を行うことになりました。将来の家族の変化にも対応できるプランニングや温熱性能の向上、素材にもこだわりました。
この改修は、台所を部屋の中心に据え、回遊できるコンパクトな動線計画が特徴的です。中でも洗濯動線は、干す(南テラス)→折り畳む(畳の間)→収納(WIC)→寝室とスムーズに流れます。雨天時や花粉飛散時には廊下で室内干しも可能です。最上階で夏期の暑さ対策から、温熱環境にも配慮しています。既存の断熱材の上から発砲ウレタンを追加し、開口部にはハニカムサーモスクリーンを設置しました。夫妻こだわりのウォルナットやレッドシダーなどの素材も家具と合わせて検討を重ね、美しい経年変化を楽しめるようにしました。
対面式キッチン、ウォルナット無垢材の床、WIC、和室など多くの希望があった中で、キッチンを中心とした設計で叶えて頂きました。回遊できる動線で風の流れも体感でき、断熱材や調湿性のある壁など見えない部分まで対応していただき、とても快適です。キッチン周りの壁に貼ったウエスタンレッドシダーの羽目板が、玄関を開けたときに正面に見えるデザインも気に入ってます。家具も含め、一体感のある家に仕上がり、大満足です。
弊室の他業務との兼ね合いで設計期間に時間がかかりました。ただし、その分じっくり時間をかけられ、結果的に空間の質も向上したように思います。
キッチンの配置について、よく検討しました。I型、L型、離散型など実際に原寸大で確認して決めました。
キッチンに面した居間。回遊性をもったプランの中で、南面の開口に面した心地よい場所になるように計画しました。
部屋の中心に据えたL型キッチンです。
居間に面したL型のキッチン。カウンター下の居間側は収納となっていて、小物や食器等が収納出来ますになっています。居間側の内装はレッドシダー貼としています。
居間と一体利用のできる縁無し畳の四畳半の間。子育て期の利用を考えていて、将来の分室も見据えています。障子は既存を利用しています。
レッドシダー貼のコアの中にあるL型キッチンです。キッチンの壁面はホーローのキッチンパネルを貼り、磁石で調味料等を留められるようにしています。
居間の収納。飾り棚、本棚、プリンター、日用品のための収納で、背面のトイレ収納との調整しながら奥行きを決めています。開口部にはダブルハニカムサーモスクリーンを設置し、温熱環境への向上にも配慮しました。
深い奥行きを利用して、高さの異なる2段ずつのハンガーパイプを設置。
寝室からウォークインクローゼット、畳の間への眺め。洗濯物の動線計画に配慮しました。干す(南テラス)→折り畳む(畳の間)→収納(WIC)→寝室とスムーズに流れます。廊下には昇降式の物干しが取り付けられていて、雨天時や花粉飛散時には廊下で室内干しも可能です。
回遊出来る間取り。 持ちビルの利点を生かして、外部も玄関として利用出来ることから玄関土間を広くとり、室内を広く利用出来るようにしています。