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設計、監理、プロデュース・コーディネートを担当
40代の会社員男性が横浜市内の利便性の高い立地に建つ築浅マンションを購入してリノベーション。「掃除がラク」「自宅で快適に働ける」「愛猫との清潔な暮らし」自身が大切にしたいことを中心に据えたリノベーション。
リモートワークのためのデスクや、バスタブなしのシャワーブースなど掃除が面倒だからこそ簡単にキレイを保ちやすい工夫にはユニークな発想がたくさんあります。
都内の賃貸マンションにお住まいでしたが、転勤のあるお仕事が落ち着いたタイミングで不動産を購入して、自分にとって無駄のない暮らしができる家をつくろうと、EcoDecoへお問い合わせいただきました。
「掃除が嫌い」なH様は、掃除がしやすく、使い勝手も動線も合理的で、実用的な住まいを求めていらっしゃいました。
「印象に残っているのが、1軒目の内見後の会話です。「どうでしたか?」と聞かれるものだと思っていたら、「Hさん、どういうペットを飼いたいですか?」と聞かれたんです。買う買わないよりも、買った後の生活のことを気にかけてくれているんだと感じました。暮らし方に話が広がるのは不動産屋さんとの違いかもしれません。」
「リノベーションに関しては、生活のリズムが変わりました。在宅ワークだと座りっぱなしになることも多いですが、猫がいるとちょっと声をかけて立ち上がったりとリフレッシュにもなりますね。猫と暮らすことを想定して家づくりをしましたが、「猫のために!」と思って作ってはいません。結局、主役は自分なので、自分が住みやすいところに住んでいたら、結果的に猫も住みやすい、という家にしたかったので、そこが実現できてよかったと思います。
リノベーション誌『relife+(リライフプラス)』でエコデコの記事に触れたことをきっかけに、オンラインセミナーに参加され(SUVACOからもお申し込みいただけます)、物件探しからリノベーションまでトータルでサポート致しました。
「賃貸だとバスタブやカーテンレールなど、私にとっては不要なモノが付いているので、中古マンションを買ってリノベすること自体は、以前から考えていました。ただ、転勤が続いてなかなかきっかけがなくて。地方転勤が終わったタイミングで探し始めて、EcoDecoさんには2軒の内見に同行してもらいました。」(H様)
結果的に内見1件目の物件を購入し、4ヶ月強の設計期間、2ヶ月の工事期間を経てお引き渡しとなりました。設計中は1〜2週間に一度の事務所やオンラインでの打ち合わせ、工事がスタートしてからは現場での打ち合わせも行いました。
内装やデザインのイメージや設計士とのすり合わせに役立ったのは、Pinterest。
「設計が始まる時に好きなモノをPinterestに集めることを提案いただいて、最初は画像をいろいろと集めましたね。リノベーションの事例だと、板橋本町や氷川台の事例を参考にしました。それらを元に『そういうのがお好きでしたら、こういうのはどうでしょう?』と方向性やパーツを提示していただいて。キッチンの照明やクローゼットのルーバーの扉は、EcoDecoさんが紹介してくれたモノをそのまま採用しました。写真を集めるうちに『自分はこういうのが好きなんだな』と気づくこともあって楽しかったです。」(H様)
プランのご提案は3パターン。そこから1つに絞ったうえで、予算や暮らしやすさを考えながらやめることや減らすことを決めていきました。
在宅ワークが多いことを想定し、広いワークスペースをお求めでした。一人暮らしですから個室の必要はないため、LDKの中に。キッチンから繋げて、かなりワイドなデスクを造作しました。
「オフィスだったら3人分くらいの広さがありますよね。プライベートでMac、会社でWindowsを使っているので、ディスプレイを横に並べて仕事ができる環境にしたいとリクエストしました。椅子を横にスライドさせるだけで公私を分けられるので便利です。ほとんど無限にモノを広げられるのも仕事がしやすくていいですよ。」(H様)
デスクの奥にはケーブルを通せる穴を開け、デスク下にケーブル類をまとめられるようにしてあります。また、デスクは壁付にしたため、脚がなくスッキリ!
「ケーブル周りは埃が溜まりやすいので掃除をしやすくしたかったのと、それでいて猫がいじらない位置をEcoDecoさんと相談しながら調整しました。」(H様)
合理的な決断をされるH様のお家は「バスタブがない」「食洗機がない」んです。このご決断には理由があり…
「最初の打ち合わせで『自宅ではバスタブに入った記憶がここ10年くらいないのでいりません』とお伝えしたのを覚えています。バスタブって使わなくても汚れますよね。使ってもいないのにお風呂掃除のたびに洗わなきゃならないことがずっとストレスだったんです。バスタブ以外にもできる限り余計なモノはなくしました。」(H様)
同じような理由で、「凝った料理はしない」ということから、キッチンはW2000と比較的コンパクトなサイズ、食洗機なし、コンロは掃除がしやすいIHの2口とシンプルな造りにしました。
リビングダイニングキッチンには大きな収納家具は作らず、とてもスッキリした状態。玄関からの廊下部分や裏動線上に大きな収納を造作することで、この状態を作ることができました。
キッチン側から見たリビングダイニング。キッチンなどの水回りはモルタル床、リビングダイニングはヘリンボーンのオークフローリングに仕上げました。滞在時間が長いソファとワークスペース周りは床暖房を設置し、快適性を上げています。
キッチンはオールステンレスのIKEA製のもの。「凝った料理はしない」ことから、キッチンは部屋の広さに対して少しコンパクト。その分デスクの長さをたっぷりと取りました。
W2000のステンレスキッチンはIKEAでオーダー。食洗機なし、IHは2口とシンプルな造りです。
キッチンからつながっているワークデスクは、造作。脚のない壁付で作ったので、足元がスッキリ。天板は天然素材のリノリウム貼りです。
コンセントとケーブルトレーをデスク下に設置し、配線を収納しています。おかげで、引きで見た時に見た目がすっきり!ワークデスク周りの"ケーブルごちゃつき問題"を解決できました
リビングの窓辺は猫ちゃんの遊び場になっています。キャットウォークになっている窓の上まで登れるステップも造作しました。さりげないデザインがポイントです。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、上がり框がありません。 "掃除が嫌い"というお施主様の好みや、年齢を重ねた時に転倒する可能性を考慮して傾斜を設けました。埃が溜まりにくく、掃除がしやすい作りです。
モールテックスで仕上げた造作の洗面台。収納はミラーや横面に設けて、下部はスッキリ!掃除の手間を考えて床に物を置かないように、という思いから、体重計の棚板のみ設置という徹底ぶりです。
洗濯機置き場は、キッチン、洗面、裏動線の中間地点に。家中のどこからでもアクセスがしやすい位置に設置しました。ドラム式でもかがまずに出し入れできるよう高さを上げています。
最初の打ち合わせで「自宅ではバスタブに入った記憶がここ10年くらいないのでいりません」とおっしゃるお施主様のライフスタイルの合わせ、バスタブのないシャワールームにしました。サイズオーダーができるタカラスタンダードのもので、質感も良いです。
廊下の一角に置かれた猫用トイレ。トイレにつながる吸気口があり、換気もばっちりで全く臭いません。廊下に設けた造作収納の下部にさりげなく確保しました。
家全体を回遊できるようなレイアウトにしています。写真に写っているのは裏動線(大型収納〜水回り〜キッチンへの動線)側。床材は玄関から続くモルタルです。右手はベッドルーム。猫ちゃんが顔を覗かせています。