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設計、監理、プロデュース・コーディネート、土地・物件探しを担当
「各ゾーンがゆるやかにつながり、かつ区切られていることによって、隣同士のゾーンは会話も成立するし、お互いの存在を気にせずに過ごすこともできるような間合いのある家」ーこれは、リノベーションがスタートする始まりの時にお持ちいただいたコンセプトシートにあった一文です。この思いを受け取る形で住まいづくりがスタートしました。規格外だった物件探しの方法も、U様らしいこだわりがつまっています。
【設計者コメント】
お二人が「ビビッと来た」と仰るだけあって、このお部屋には周辺環境や窓からの景色など、体感して初めて分かる抜群の気持ちよさがあります。周辺の気持ちよさを家の中につなげられることができたら、どんなにいいだろう。初めてここを訪れた時、そう思いました。
この物件に出会い、リノベーションに至るまでには、街歩きやお互いのイメージの擦り合わせなどU様ご自身が真剣に暮らしに向きあって、行動して頂いたことが大きかったと思います。設計を始めるときに奥様からいただいた、コンセプトシート。そこに書かれたイメージが、この記事のタイトルにもなっています。それ程までに、しっかりと暮らしのイメージをお持ちだったU様。お二人の時間も一人の時間も大切にしたいというU様ご夫婦に合わせて、ライブラリーや書斎など普通の住宅にはない、広さを活かした心地の良い贅沢な空間を設け、「過ごし方に合わせて二人の距離感を調整出来る」そんな住まいが出来上がりました。
仕事柄、ご自宅にいらっしゃることが多いご主人は基本はライブラリーと書斎のソファで過ごす事が多いのだそう。「本棚横にワークスペースがあるのでここで仕事をしたり、日のさし方も部屋によって異なるので、その時々の気分で居心地よい場所に移動して過ごしています。」 造り付けた本棚とワークデスクはマルガリータのもの。ラウンドテーブルはHAYです。
リノベーション前は和室とリビングだった場所の壁を取り払い、リビングとライブラリーを作りました。緑が映え、明るく風が通り抜ける空間になりました。
ダイニングは色を分けた下り天井を作りました。そうすることで、大きな梁をカバーしながら、「篭り感」を出すことに成功しました。
キッチンは既製品の白いキッチンを使用しました。オープンスペースから見える場所にあるキッチン収納は造作しています。腰高の収納にしましたので、しまう収納を基本として、キッチン家電や小物を飾ったり、作ったものを一時置きできるような使い勝手を考えたレイアウトにしています。
窓がある明るいキッチンには、横長の造作収納を作りました。
リビングスペースには、ソファとテレビ、それに植物を。とてもシンプルな空間です。今は、大好きなサッカー観戦をすることがメインになっています。
寝室はコンパクトに。一面だけ色を塗り分けました。アクセントカラーは、ベンジャミンムーアのもの。施主様がご自身でショールームに足を運び、セレクトされました。
玄関ホールは広くし、各方向から光が入ってくるように計算しました。奥行きをもたせたので、大切な自転車も余裕で置いておくことができます。玄関収納もオリジナルデザインのものを設置しました。デザインはキッチン収納と連動させています。
一般的には脱衣室に洗面と洗濯機がありますが、それぞれを広く使いたいというご希望がありました。ただ、壁式構造ゆえの制約で広くできなかったため玄関ホールに向けてオープンにしました。お施主様からは「お客様にも見える場所にあるということで、常にきれいに保とうという風に意識するので、逆に良かったですね。帰って来てからすぐ手洗いもできるので、この場所にあることは理にかなっているなと思いました。」というお話をいただきました。
トイレはシンプルにつくりました。落ち着いて過ごせる場所です。壁の中には埋め込み式の収納を作り、トイレットペーパーなどをしまえるようにしました。床材は玄関ホールと同じタイル貼りです。