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設計、監理を担当
50代で夫婦共に働き方を変えたAさんご夫妻。これからの夫婦二人暮らしを楽しむために、26年暮らしてきた自宅マンションをリノベーションしました。設計者と綿密にコミュニケーションを取り、打ち合わせや素材選びなど家づくりそのものも存分に楽しみながら、自分たちの想いを隈なく反映した住まいを完成させました。
新婚時代に新築で購入したマンション。2人のお子様が独立されることをきっかけに、「これからを楽しむなら早いうちに」とこのタイミングでのリノベーションに踏み切りました。
元々の間取りは3LDKだったので、ドアが多く何をするにも開け閉めのステップが発生するのがストレスだったり、間取りの中央に近い玄関と廊下が狭くて暗かったり、大物の収納場所が足りなかったり、コンセントがタコ足配線でコードだらけだったり…長年暮らすうちに使いづらさを感じていらっしゃいました。リノベーションで「合理的で家事効率が良く、シンプルで広々している家にしたい」と考えていました。
「合理的で便利で住みやすい」こと、「シンプルで広くて効率が良い」ことがメインのご要望だったので、キッチン・洗面脱衣室・リビングダイニングを回遊できる動線のほかに、片付きやすく使いやすい収納づくりにもこだわりました。
玄関からリビング、キッチン、水周りの回遊動線や適材適所にある十分な収納も家の快適性を高めています。そのほかに特徴的なポイントを一つ挙げるとすると、「ドライヤーをコンセントに挿したまま収納したい」というご希望があったので、『コンセント付き引き出し』を作りました。同じアイデアで、リビングの造作収納の引き出しにも、スマホ充電用のコンセントが備え付けられています。引き出しの中にコンセントがあり、外からは見えないのでスッキリとしています。
様々なご希望があったA様ご夫妻にお気に入りのポイントを伺いました。
奥様:「全部がお気に入りですが、ひとつ挙げるとすれば劇的に変わったところでもあるキッチンですね。キッチンがある場所はもともと和室で、壁と引き戸で仕切られていたので、LDK全体が明るくなりました。以前から家族みんなが料理を手伝ってくれていたのですが、キッチンがクローズド型で狭かったので、手伝ってもらっているのに快適じゃなくて(笑)。今のキッチンの使い勝手は最高です。夫が不在の時は私がごはんを作って、二人とも家にいる時は一緒に料理をしています。」
ご主人:「セカンド・ライフの楽しみは「我が家」だと言えるほどに気に入っています。今はこの家をより快適にするためのことをするのが趣味ですね。二人で仲良く心にゆとりをもって暮らしていきたいです。」
初回のファーストミーティングの際にA3サイズの紙 5枚にびっしりとまとめられたご夫婦それぞれのご要望を元にヒアリングをし、まずは6プランをご提案。
そこから「キッチンはプランAがよくて、浴室はプランBがいい…」などとご要望を返していただき、編集していきました。約4ヶ月間の設計期間(うち1ヶ月ほどが工務店の相見積もり期間)を経て、約2.5ヶ月間の工事期間でした。
お客様の情報収拾は主にインターネット。担当者とPinterestのボードを共有し、お互いに色々なアイデアを出しながら、イメージを高めていきました。
今まで住んでいた自宅をリノベーションすることは1つの流れを大きく変える決断と今までの思いを昇華させる努力が必要になる事だと思います。工事が完了してお引っ越しされるまで、A様のリノベーションに対する熱量は常に大きく、設計中の打合せも長時間に及ぶことも多々ありましたが、その甲斐あって細部までA様の思いが詰まったリノベーションになったと感じています。
リノベーション後のインタビュー時に伺った話ですが、リノベーションへの思いが強かった施主のA様は EcoDecoを含めて10社ぐらいに足を運んで相談をしたそうです。「営業の方が窓口になって設計を進めるのではなく、設計士と直にやりとりして家づくりができること」を重視して、日々検索されたそうです。
「依頼者の方がどういう気持ちで家づくりを進めたのかが丁寧にレポートされた事例インタビューを読み、ヒアリングを大切にしている印象を受けました。スタッフの自宅リノベーションのレポートでは読者が知りたいリノベーションの裏側を伝えてくれたり、設計の方が依頼者の方と一緒にプロセスを楽しんでいる様子が伝わってきて、そこに信頼感を覚えて問い合わせをしました。」
元々個室があった場所にカウンターキッチンを移動。キッチンからリビングダイニング全体が見渡せるような開放的な間取りにしました。 現しの梁や造作した壁一面のテレビボードが 面積以上の奥行きを感じさせるリビングダイニングです。テレビボードに間接照明を組み込んで、光の演出を楽しむ工夫もしています。高齢になることも考え、床暖房も入れました。
お気に入りの庭の近くにダイニングスペースを配置し、夫婦の時間を過ごしたり、夫はここで仕事をすることもあるそう。 背景に写っている造作家具は壁一面のテレビボード。リノベーションをして暮らしが快適になったことで「花を飾る心の余裕ができた」。
シックなカラーのオリジナルキッチン 2人で料理がしやすい工夫を
キッチンと背面収納の下部は扉をシックなネイビーブルーの面材に。床材は手入れが楽なPタイルを施工しました。 ご夫婦二人でキッチンに立つことも多いため、余裕ですれ違えるよう、通路幅は1130mmにしました。
ドライヤーをコンセントに挿したまま収納できる洗面台の引き出し。毎回コードをまとめる必要がなく、これは便利!同じ工夫とリビングのテレビボードの引き出しにも施工しました。
リビングの一角に専用スタンド夫が趣味で使う自転車を置き、見せる収納をしている。 写真左端にはゴルフ用品などの大きなアウトドア用品を収納できる場所が。プッシュラッチ式にしたフラットなデザインにした。
夫婦の寝室の一部をワークスペースにしました。ガチャレール式の棚同じ素材のテーブル天板にし、一体化。趣味の裁縫やオンラインでのティーチングもここで行うそう。 左手には壁一面の本棚。
暗くて狭かった玄関は開放的に。リビングドアはガラスにし、寝室にはハイサイドライトを設け、光が入るようにした。 玄関収納は、浮遊感のある靴箱を造作してより広く感じる工夫がされています。
キッチンカウンターはリビング側にも収納を設け、収納力抜群に。一部はカウンターテーブルにして、朝食など簡単に済ませるときはここで済ませることもできる造りに。
洗面台もオリジナルで造作。ティッシュボックスケースやコンセントプレートも引き出しの中に収納。スッキリと清潔感のある水周りになっています。
洗面室兼ランドリースペースにある壁収納。ご夫妻のイメージ通りの少し棚がせり出したデザイン。その場で洗、サニタリーの洗濯物を干せるように天井にはランドリーバーを設置。シンプルなデザインで邪魔にならないよう配慮しました。回廊式のプランなので、キッチンを通って庭で干す場合もスムーズ。