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閑静な住宅地の中にある角地に面した敷地での計画です。クライアントにとってややデメリットと感じていた4m程の狭い前面道路ですが、実は良い面も隠れており、その特徴を生かすことによって素敵な外部空間を作り出し、またその外部空間を緩やかに内部へも引き込んだ明るく開放的な住宅です。
奥様が料理がお好きでキッチンが生活の中心となるような暮らしをご希望いただきました。またお子様が3人お見えで最低限それぞれの個室は確保しつつも基本的には共有部分で遊んだり、勉強したりできるようなライフスタイルご希望を頂きました。
前面道路は通り抜ける車がなく、同じ道に接道している住居の住人が使う程度で、道路というよりはむしろ限られた人が使う共用スペースのような存在でした。角地にある今回の敷地は最もその傾向が強く、角地に面している道路は共用スペース以上にプライベートな気配さえ感じました。そのため敷地と道路を切り離してしまうのではなく、庭や駐車スペースを道に対して開放的なつくりにすることで道路も自身の庭と感じられるようなプランを提案しました。開放的な“カドニワ”を設けることで、道路と敷地が境界線を超越して緩やかなグラデーションでつながった関係となり、敷地により広がりを生み出しています。
また2階には兄弟や友達と遊んだり宿題をしたりできる"キッズリビング"という子供達のたまり場になるようなセカンドリビングを設けました。
またスキップフロアを採用した結果、空間がゆるかに繋がっており奥様がキッチンで、ご主人がリビングで、子供達がキッズリビングでそれぞれの時間を過ごしていてもお互いの気配を感じる事ができるようになっています。
土地を購入した時は今とは全く違う形の家が建っており、狭くて暗くて駐車もしにくい土地なのではと心配していましたが敷地の特性をうまく取り入れて頂き、広く、明るく、開放的な家になり驚きつつもとても嬉しく感じています。
今回に限らずですが、敷地の特性を掴むために何度も現地へ足を運びました。そこで感じ取った敷地の特性と、クライアントから頂いた要望を加味してプランを提案させて頂きました。提案時には模型とイメージパースを提出し、それを見て空間や生活のイメージして頂き、さらに具体的なご要望を伺いました。そういったキャッチボールを3度程してプランの大枠は固まりました。あとは詳細設計の中で仕上げ等はサンプルを確認しながら決めて頂き、キッチンはオーダーキッチンとしたため、キッチンメーカーさんに設計段階から協力して頂き建物のイメージや間取りにあったプランを提案させて頂きました。
注文住宅は規格が無い分決める事が多くクライアントにも悩んで頂いたり、決断して頂く事が多いですが、それも含めて最初から最後まで家づくりを楽しんで頂けたのがとても印象的で嬉しく思いました。
実際に住まわれてから何度かお邪魔しましたが、ご家族の皆さんが楽しそうに暮らされておりました。特徴的な外部空間やキッズリビングも想像通りかそれ以上に上手く活用して頂いておりました。こだわったオーダーキッチンも大活躍で美味しい料理を取り囲み、笑顔あふれる食卓でした。
道路と庭を一体感のある作りにする事で敷地をより広く感じられます。またウッドデッキによって室内と屋外がシームレスに繋がっています。
プライベート性の高い道路という事もあり、"道路も庭の一部"という風に考えて計画しました。道路に沿って駐車スペースを設けてあり、誰でも簡単に駐車ができます。
2階部分が1階部分よりも飛び出しており、その下に玄関を設けてあります。雨の日でも車から降りてほとんど濡れることなく玄関にアプローチできます。
リビング、ダイニング、キッチンは緩やかに繋がっています。リビングは外部に面しており開放的で明るく、ダイニングは少し奥まった所に計画し、落ち着いて食事を楽しめます。
スキップフロアで一段上がったところに畳コーナーが設けてあります。天井高さも高く開放感があります。
スキップフロアによって1階と2階が緩やかに繋がっています。別々の場所にいても何となく気配を感じることができます。
1階のLDKとは別に子供達が優先して使える"キッズリビング"を設けました。兄弟やお友達とおもちゃで遊んだり、宿題をしたり、映画をみたり。
子供部屋は3.5畳とコンパクトにまとめました。シンプルなカウンターと本棚を設置。ウォークインクローゼットに直接出入りもできます。
7.0畳の子供部屋は将来2部屋に区切れるように計画しています。お子さんが小さなうちはこの部屋で家族が川の字になって寝ています。
夜はまた昼間と違った、落ち着いた雰囲気です。