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設計、施工、監理、プロデュース・コーディネート、インテリアを担当
築19年の戸建ての1階部分リノベーションです。
Aさんが敷地内で美容院を始めたこともあり、「家事と仕事を両立していく中でもっと楽に家事や片付けができるようにしたい。お店と家の雰囲気を変えることでオンオフの切り替えができる開放感のある空間にしたい」と要望がありました。そのため収納を整えながら、家族みんなの動線を考慮したプランを考えていきました。
また、ワンルームのようにつなげた広いLDKは、グレーを基調とした落ち着きのあるインテリアに。Aさんが経営するナチュラルな雰囲気の美容院とメリハリをつけました。
2人の息子さんが大きくなり、家が狭く感じるようになったことがリノベーションをしたいと思った一番のきっかけでしたが、それ以外にも冬の寒さや、19年間暮らしてきてわかった間取りの善し悪しをまとめて改善したいとおっしゃっていました。
特に、玄関からトイレのドアが見えることをとても気にされていたのですが、トイレ自体は最近新しくされていたので、位置を変更せずに目隠しをする工夫が必要でした。
Aさんが、今回絶対に取り入れたいと思っていたアイランドキッチンは、ご自身がショールームで一目ぼれしたもの。「どこからでもキッチンに行けるようにしたかった」と要望があったので、キッチンを空間に対して斜めに設置し、そのまわりを回遊できるように配慮しました。視覚的にもLDKの主役となりとてもご満足いただけたようです。
また、玄関ホールに新しく壁を建て、トイレのドアを隠しましたが、一部をブロンズのガラス引き戸にしたことで、非日常的な空間になったのではないかと思います。奥様がアート作品を飾りたいと希望されていたので、ガラス越しに見える位置にロバート・エヌ・ムーアの作品を配置。ホテルのラウンジのようなコーナーになりました。
フリーキスワークス・梶本さんには無理なお願いをすることが多かったので、とても大変だったと思いますが、いつも一生懸命で、イメージ以上の提案をしてくれました。時には一緒にごはんを食べながら打ち合わせをしたり、長い時間を共有することで信頼関係を築くことができたと思います。
こんなに満足のいくリノベーションができたのは、梶本さんと出会えて、いつも穏やかで冷静にサポートしてくれたから。完成した家を見たとき、イメージ通りの家が目の前にあって感動して泣きそうでした。
Aさんはデザインイメージを具体的に持っていなかったものの、やりたいことはハッキリと決まっていたので、あとはリアルなデザインとして表現するだけだったのですが、始まったばかりの頃は、それが大変でした。
たび重なる打ち合わせを経て、Aさんから「デザインはおまかせします」と言ってもらえるようになり、まかせてもらう以上は精いっぱい期待に応えたいという思いで取り組み、私としてもやりがいのある濃い現場だったと思います。
Aさんからのリクエストだったリビングの丸いFIX窓は、エコカラットと壁に掛ける予定のテレビとでリズム感を持たせつつバランスをとることが難しく、2週間くらいずっとデザインを頭の中で考えていました。
ある時、車の運転中にふっとデザインを思いつき、信号待ちで慌てて裏紙に描いたスケッチの、ほぼそのままのデザインでおさまっています。
Aさんが好きだというグレーでコーディネートしたLDK。アイランドキッチンに合わせダイニングテーブルを造作しました。部屋の内装に合わせインテリアも提案。IKEAのソファは組み立てもお手伝させていただきました
アイランドキッチンに合わせてダイニングテーブルをオリジナルで造作したことで、キッチンとダイニングテーブルを中心に回遊できる動線が可能となり、家事動線もすっきりとしたそうです。テーマカラーのグレーのファブリクスのソファが印象的なリビング。
ショールームで一目ぼれしたアイランドキッチン。キッチン合わせで造作したダイニングテーブルや大容量の収納棚でとても満足のコーナー。家にいるときのほとんどの時間をキッチンで過ごされているようです。
勝手口とキッチンの間に壁面収納を設えてパントリーにすることで、収納コーナーが一列にまとまりシンプルな動線に。キッチンとは違う書斎のようなインテリアが空間にメリハリをつけています。
コートやバッグがリビングに置きっぱなしになることを防ぐために、家族が日常的に使う勝手口の近くにファミリークローゼットを設けました。ちょっとしたスペースですが、各段に暮らしやすくなったそう。
玄関からトイレドアが直接見えてしまっていたので、新しく壁を建て、ブロンズのガラスの引き戸で間仕切りをすることで解決。フォーカルポイントになったブロンズガラス越しに見えるのは現代アート作家のロバート・エヌ・ムーアの作品。まるでラウンジのような非日常的なシーンに。
アートを飾りたいという希望で、現代アートの作家であるロバート・エヌ・ムーアの展示会へ。その時に気に入ったものを、後日ご主人さまがプレゼントされたそうです。
位置は変更せず、設備を一新したバスルーム。一人でゆったりと一日の疲れを癒すデザインのバスタブに。
洗面所を廊下に設えて分けることで、広々とした脱衣所に。大きく作った壁面収納で、必要なものをまとめて収納することができてとても機能的です。黒・グレー・白にポイントは赤、カラーコーディネートも素敵。
子供たちが大きくなった事で脱衣所と洗面所を分け、それぞれのスペースを気兼ねなく使えるように生活動線を工夫。洗面所は、勝手口からキッチンに行くまでの廊下沿いに独立させて、いつでも誰でも使えるようになっています。
トイレは、今回のリノベーション前に取り替えてからそれほど経っていなかったため、そのまま利用することに。床のグレーと白の設備のコントラストが全体のイメージにとても合っています。