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ドアを開けて中に入ると、広々とした土間のスペースが現れます。
近年土間は、玄関の一部として考えられるケースが一般的でした。しかし本来は、炊事場や作業場、または来客と家主が話をする客間としても使われていました。
K様にとって、土間の無機質さと、玄関と室内が一体となるようなシームレスな空間はまさにイメージにぴったりでした。
シームレスといっても一般の住宅なので建具は必ず使わなくてはいけません。
土間と左官で継ぎ目をなくした空間に、建具類が違和感なく共存することができるのだろうか、そんな不安が頭をよぎりました。
そこで活躍したのが腕利きの塗装職人です。巧みに色を調合し、優れた感覚で筆やスポンジ、指などを使って左官の質感へと近づけていきます。素材は違えど、機能性を損なうことなく自然に空間に馴染む建具へと仕上がりました。
部屋の奥に堂々と鎮座するベッドは、造作(オーダーメイド)で制作しました。脚が横から見えにくいデザインになっていて、まるで巨大なベッドが宙に浮いているようにうつります。ベッドフレームには、壁、床で使用したものと同じ左官材を施しました。
LDKのある2Fは、1Fの寝室とテイストが少し変わります。ずっしりと重量感のある無垢の古材を使用したダイニングテーブル。上質な革を使用した風合いのあるソファ。どれも自然から生まれた質感豊かな素材でできています。
吹き抜けの階段部分には、あえて凹凸を残してモザイク状に組み合わせた天然石材ヒタムが貼り上げられています。
スタイリッシュな空間だけど、どこかあたたかさのあるオリジナルな住空間に仕上がりました。
こちらのお宅は、実は2世帯住宅。1階と2階が子世帯、3Fが親世帯という構成です。ホームエレベーターを設置しているので階段の上り下りの心配もありません。3Fのダイニングキッチンは、大きな窓から明るい日差しが入ります。
窓の外には広々としたバルコニーテラスがあり、3Fからも2Fからも直接アクセスできるようになっています。このバルコニーみんなで食事をしたり、家族が繋がるための空間になりました。