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設計、監理を担当
30坪程ある古民家を、ダイナミックな一室空間にリノベーション。
屋根はほぼ活かし、内部はスケルトン。
色使いなどは、奥さんのセンス。4人のお子さんが楽しく暮らす家。
家族が増えるに従って、現在の住まいが、少し手狭になってきたのがリノベーションの動機である。
この計画は、リノベーションして向かいの家に引っ越すという、ちょっと変わったものだ。
向かいの家は、築46年。ご主人の生家でもある。
「長く子供と仲良く」がメインテーマの家。元に住んでいた家より1回り大きいのだが、昔ながらの日本家屋ゆえ軒が深く、内部まで光が届かない。この部分を解決しようというのが、まずはこの計画のテーマとなった。
元に住んでいた家より1回り大きいのだが、昔ながらの日本家屋ゆえ軒が深く、内部まで光が届かない。この部分を解決しようというのが、まずはこの計画のテーマとなった。
1階の壁を出来るだけ減らし、回遊性のあるLDKを提案。また天井部も撤去し、吹抜けとした。屋根瓦の一部をガラス瓦とし、2階部分から中央に光を落とすことを考えた。
冬は南の大開口から光が入り暖房要らず。夏は風が通り抜け涼しいです。
子供の友達が遊びに来る回数が増え、家中でドッチボールをして遊んでいます。
プランを気に入ってもらい「進んで行きましょう」となったのだが、ここからがなかなか大変だった。銀行はリノベーションに対しての融資が渋いのだ。
リノベーションとは建物の価値を高めるという意味がある。既存建物を活かし、空間の価値を高めるのと、壁紙を貼り換える程度のリフォームでは、工事の規模も難易度も全く違う。
この辺りの現実を、行政、金融とも把握し、言行一致して貰いたい。数千万円単位が可能な新築と違って、500万円を超えてくると、一気にハードルが上がるのだ。
しかし、何でも粘り強くトライしてみるものだ。理解のある融資先が見つかり、無事工事スタートにこぎつけた。全ての過程でここが一番大変だったかもしれない。
解体後、従来の構造体を補強したり、柱位置を変えたりしながら、新たな空間を創造して行く。この段階になり、抜けないと分かる柱が出てくることもる。今回も1ヶ所でてきた。
リノベーションは、従来からの構造体と、新たな構造体のコラボレーションだ。
よって、一方側の論理では解決できないことが起こりる。
監督、棟梁、そしてクライアントに相談し、最も良いだろうという答えを探るのが私の仕事。
互いを活かし、歩み寄る。それがリノベーションだ。
2018年4月14日(土)
毎日放送『住人十色』- 築46年の実家をリノベ!4人の子どもがのびのび育つ家-
2018年3月
『住まいの設計5・6月号』
テラスと一体感のあるリビングダイニング。屋根は既存を活かし黒壁とした。
玄関扉を開けたホールがスタディコーナー。 ダイニングキッチン横にワークテーブルを置くことで、ダイニングテーブルに宿題が散らからない。
天井の一部がグレーチングとなっており、2階からの光が降りてくる。2階の瓦は1部ガラス瓦になっているため、採光がとれる。
南からリビングの奥は将来の子供部屋。現在は1室空間としている。
以前の屋根裏部屋もオープンに
ブルーのタイルは奥様のセレクト。空間が引きしまる。
2階天井のガラス瓦
旧家の日本家屋だった家には大きな屋根裏がある場合が多い。 物置に使われていたが、ガラス瓦を入れ明るい屋根裏部屋に。 窓から階下の家族の様子が見れる。 在宅ワークスペースとして利用したりプレイルームとしたり。
田んぼの広がるのどかな風景 日本家屋が生まれ変わる。
左が以前の住まい。右がご主人の元実家で今回リノベーションで生まれ変わった。
キッチンの背面収納。棚は作らず既製のシェルフや使い続けている家具を配置してコストダウン。閉めれば隠す収納となる。