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設計、施工、監理を担当
既存の間取りは4LDKと、3人家族には持て余す部屋数。そこで、生活の中心となるリビングをより広く、豊かに変えるプランをご提案。LDKの一部を占めていた和室を無くし、さらに個室一部屋をリビングに統合したことで、実に約29帖もの広々とした空間が誕生した。
以前のお住まいはエレベーターのないメゾネットタイプの賃貸住宅で、ベビーカーを抱えて階段を上り下りしなければならず、室内には子どもに危険な段差がたくさんあった。そこでTさまは、築38年になる中古マンションの一階のお部屋を購入。古くなった設備面の更新に加えて、自分たちの好きなデザインを住まいに取り入れたい、という思いからリノベーションをご依頼頂いた。
リノベーション後のT様邸は家の中心にあるキッチンを軸に、LDKや水周り、寝室や玄関をスムーズに"廻れる"生活動線となっている。従来はセミクローズだったキッチン周囲の壁を取り壊して、新しくオープンタイプキッチンを製作。両側から作業しやすいように天板の奥行きは深めにとり、床には清掃性のいい大判タイルを採用。キッチンを囲むように貼ることで、より一層、リビングでの存在感を増している。
特徴的なのが、テレビボードと一体化した一面モルタル仕上げの壁面。モルタルならではの中性的イメージは、それ自身のデザイン性だけでなく、ハードな素材とナチュラルな素材の仲を取り持つ役目も果たしている。閉鎖感のあった玄関も、間取り変更でシューズクロークのある広いスペースに変更。タタキからシュークローク、トイレにかけての床面を同様のモルタルで仕上げて、ひとつに繋がった広い空間として演出している。
広い採光面積のLDK。窓辺にダイニングテーブルを置いた、明るい食卓だ。写真奥は、元々個室のあった場所で、現在はお子さまの遊び場に
天井は躯体現しにしたことで高さが上がり、2.7m以上の天井高を確保。隣接していた和室や個室を解体したことで、開放感のあるリビングに。
キッチンは、印象的な緑のタイルと床の大判タイルが特徴。キッチン内の引き戸からも、廊下へ抜けられる。
テレビボード側とリビング入口側の壁面には、古材足場板と黒の棚受けを組み合わせた大きなオープン棚を設置。家族写真や絵本、日用品が置かれている。
シューズクロークは、稼働棚やハンガーパイプを設置。自転車やベビーカーなど、外用のかさばるものもマルチに置けるよう、床一面をモルタルで仕上げている。
味わい深い腰壁のタイルは、ご主人が京都のインテリアショップの内装に見かけて気に入った製品を調べ、採用。キッチンを囲うように配置した大判タイルがポイント。スタイリッシュなステンレス仕様だが、ゴールドの取手でハード過ぎない印象に。
洗面台も木とモルタルを組み合わせた造作。奥様お気に入りのゴールドの蛇口やタオルハンガー、棚板などもリビングとトーンを揃えている。