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広大な保安林に囲まれた敷地に設計した住宅です。西側のみ隣地に接しているものの、敷地が一番高く行止りの道路に接するという条件でした。そこで北と西にL型平屋の建物を配置し、周囲からの視線を遮りつつ、建物と保安林に囲まれた中庭のような空間のある家としました。個室は最小限として、リビングを南側の庭に向けて極力大きく取り開放的な空間としました。
周辺環境が良いため、自然と一体化したような空間を目指しました。その為に建物が庭に面している部分に壁をつくらず、視線を遮らない開放的な空間としました。オーダーの大サッシをつかい、サッシ枠を床や天井で見切り、縁側と室内の床レベルを揃えて、室内外が繋がったような空間としました。
クライアントさんはなかなか土地が売買にでないエリアにて、家を建てることを希望されていました。よって、土地探しの段階からお手伝いを行いました。土地が販売にでた場合、不動産資料を確認し、良い条件の土地の場合は現地に敷地調査に同行しました。数年間の間、何度も敷地を見学等を行い、今回の土地に出会いご購入されました。土地をご購入されてからは、弊社に設計を依頼して頂けました。
個室は西隣地側に纏め、リビングを大きくとっています。庭に面し一間の軒を取り、快適な半屋外空間をつくりました。勾配屋根と軒により夏の日射を遮り、上部の窓から自然換気をする、環境を活かした設計としました。
仕上げは木を多用し、落ち着きのある空間としました。杉の雨戸や蔵戸をオイル塗装して、古材の再生利用もしました。床や建具はクライアントさんがDIYで塗装され、愛着のある住居となりました。
「空間のイメージはCGで素材を含めて確認していたので、イメージ通りの空間になりました。」3DCGのウォークスルーをみて頂いていたので、空間のヴォリュームや繋がり、見え方もある程度把握されていたかと思います。
軒による日差しのコントロールも説明していたのですが、「図面で説明された通りの日差しの入り方通りです。」と嬉しいお言葉を頂きました。
敷地が決定されてから、クライアントさんにヒアリングを行った後に、プレゼンテーションを行いました。プレゼンで方向性が決まった後に、概算見積もりを数社でとっておよその金額感を把握しました。その後、設計契約して基本設計を固めて行きました。基本設計がある程度固まった時点で3DCGやウォークスルーにて、設計を確認して頂きました。基本設計確定後に実施設計を進めて、本見積もりを取りました。本見積もりの金額調整後にクライアントさんと工務店が工事請負契約を結び、着工しました。着工後は設計監理を行い、現場が図目通りにつくられているか監理しました。着工後もポイントポイントではクライアントさんに現場にきて頂き、施工を確認して頂きました。引き渡し前に設計検査を行い、施主検査後に引き渡しを行いました。
クライアントさんは古材の建具をつかわれることを望まれましたので、葉山の古材建具屋さんに一緒に伺いました。蔵戸の玄関、杉雨戸を収納の扉、雪見障子はリビングと廊下を遮る引戸に、宿のトイレ開戸は新しいトイレの開戸にそのまま使用しました。古材の建具は補修してオイル塗装することで、別の場所で経年美した色合いにも統一感がうまれました。
中庭に面して開放的な大開口部を設けました。中庭と縁側、リビングに一体的な広がりが生まれます。
中庭に面した大開口部の眺め
キッチンの背後パントリーの建具は、杉雨戸の古材を再生利用したものを使用しました。玄関ドアも蔵戸古材の再生利用です。
大型サッシの枠を消すことで、室内外が一体化した空間となります。
古材の蔵戸を玄関戸として再生利用しました。
キッチン後部のパントリーには杉雨戸の再生建具を使用しました。
旅館のトイレに使われていた古材建具を、トイレの開戸に利用しました。
リビングと廊下の引戸に古材の雪見障子を使用しました。
中庭にはリビングと廊下が面しており、解放的な大開口部が設けられています。
家族が多いので、朝の混雑時用に洗面器を二つ設置しました。
個室は天井を貼らずに勾配屋根までの高さを確保しました。ハイサイドライトを設けて、採光と換気をおこないます。壁面は上部が空いており、家族の雰囲気を感じることができます。
家族共有のウォークインクローゼットを設けました。個室をコンパクトにした分、衣類などをこちらに置くことができます。
敷地のアプローチからの眺め
外壁には焼杉を使用しました。古材の建具や玄関と調和します。
木造平屋の戸建住宅です。外壁は焼杉としました。中庭に面しては壁を設けず、連続的な空間としました。
縁側の夜景、1.8Mの庇が半屋外空間をつくります