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設計を担当
建物の配置は北側の道路側に患者さん用の駐車場(今は治療院の顔とも言えるワーゲンバスが停まっており、患者さんの駐車場は隣の駐車場にある)と、人が集まれるゲルを建てること、将来的に植栽を増やしていきたいことが決まっていたので、道路側の敷地にスペースを作る必要がありました。しかし、北側を空けすぎると南側のリビングダイニングに陽が入らなくなるため、配置計画には時間を要しました。
職住一体の住宅ということで、玄関は2つあります。北側の前面道路側に治療院の入り口を作り、北側を診療所とし、建物の中央に住宅の玄関を配置し南側を住宅としました。玄関を中央に配置することで、玄関を通って職場にいけるため、玄関で気持ちの切り替えをしてもらえれば、と考えたのと、玄関正面に坪庭を作り明るい玄関としながら、職場と住宅が緩やかにつながるようにしました。
住宅と診療所の天井と壁はシナ合板で仕上げ、床には弊社と同じ杉の間伐材を使った無垢フローリングを採用しています。床の塗装は引渡し前に建主と一緒に塗り、その経験から今では建主が自主的に床の塗装のメンテナンスをしてくれています。
鍼灸院を経営されているご夫婦とお母さんの2世帯住宅。既にスポーツジムの1室で鍼灸院をされていましたが、住宅を建てるにあたり、鍼灸院を兼ねた職住一体の2世帯住宅と、さらに人が集まるコミュニティスペースを兼ねた住宅を計画するところから始まりました。
敷地が100坪を超え奥に進むにあたり段差がある長細い敷地、敷地の奥は私道に接しており2方向から敷地にアクセスできること、職住一体であること、2世帯住宅であること、コミュニティを考えた住宅であることなど、設計条件が多岐にわたりました。
色々ある設計条件の中で私が一番気にしたのは職住一体の職の方で、店舗設計の場合、デザインで少しでも売上が上がるようにしたいと思いました。
ご夫婦は友達が多いので、キッチンとリビングダイニングは一体にし、人が集まりワイワイできる開放的な空間にしました。敷地の南側には住宅が並んでいるので、陽を取り入れるためにリビングダイニングの吹き抜けには大きなハイサイドライトを設け、明るいリビングダイニングとしています。そのハイサイドライトからは周囲の家が見えず夜には月が見え、敷地の奥にリビングダイニングがあるため夜は静かで別荘にいるような感覚になります。ゲルと南側のウッドデッキは建主と一緒に作ったもので、松戸の家3(ゲルのある家)は引渡し後も関われている思い出深い住宅です。