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設計、施工、監理、インテリアを担当
寒川神社のほど近く、幹線道路沿いにある
もともと倉庫兼住居として、造られた鉄骨ALC造の住宅。
お父様の代から家族構成に合わせて、
増改築を繰り替えしてきた二世帯住宅を息子さんが引き継ぎ、
ご両親・ご家族の為にリノベーションをしました。
長い時間のライフスタイルの変化により
繰り返した増改築で出来てしまった
雨の侵入口となるスキマや光と風の届かなくなった部屋。
今回の計画では、それらの改善に主眼を置きつつ
鉄骨造によって耐震を担保された大空間を活かして、
現在の家族構成やライフスタイルに合う空間を
目指した。
当然、建物規模から算出されてくる金額は大きく
予算をどこでどう抑えるのか、大きな枠組みの中で
優先順位付をきっちり取りながら進めて行った。
2階はご両親らのスペースとし、親戚や大人数が集まれるよう
約25畳程もある、広々としたLDKを実現させた。
もともとあった、ワイド6m近くもある大きな掃出しサッシを
活かし、一日中明るい、気持ちの良い空間が
無垢床材をより一層引き立てている。
また、キッチンと並列したダイニングテーブルを中心に
回遊できる間取りにすることで、
使い勝手の良さも広さも感じられる空間にしている。
2世帯では必ず向き合うこととなる家族間での公私の区分け。
共有スペースと各居室の区画を緩やかに分けて、
家族間でのプライバシーもしっかりと確保出来るよう、
打合せを重ね、計画を落とし込んでいった。
3階には息子さんご夫婦+2人のお子様の住居スペース。
自然と家族が中心に集まれるような、
フロアー中央に配置したリビングを通り、
各々のプライベート居室に移動する為、
常に家族の様子が伺えるように考慮している。
2人のお子さんのお部屋は、後々区切れるように
出入り口の建具と収納クローゼットは2つずつ設けているので、
当面は一室、プレイルームとして広く使う事も可能。
キッチンから直結する、ユーティリティー(家事室)&
サニタリー(洗面室)は、家事を毎日こなす奥様の助けと
なるでしょう。
ご両親たち世代から手を入れ、愛されてきた建物は、
息子さん世代に移りゆき、今後もゆっくり、じっくりと
時間をかけてワインのように熟成していくんだと思う。
この建物に携われたことに感謝したい。
2FのLDK。キッチンに並列して設けた造作のダイニングテーブル。作業台としても使え、家族との距離感が自然と近くなる。
キッチンの手元は圧迫感が出ないよう、さり気なく隠れる高さに設定した。バックセットも重くならないようデザインし、その背面には別にパントリーを設け、収納量をカバーしている
キッチンの面材に違和感が出ないよう、壁面の一部にもダークな色合いを採用し、アクセントになっている。ダイニングテーブルの背面にはOPEN収納を設け、様々な物が容易に取り出せるようにした。
空間に対して斜めに配置したキッチンとダイニングテーブル。 敢えて変則性を持たせる事で、空間にボリューム感を与えている。
3FのLD。シナ材の壁面、建具とナラの無垢フローリングの素材感が空間を和らげる。 建具と袖壁、欄間にはガラスを採用する事で、光を上手に空間に取り込む。壁のヘブラケット照明も有効的に役割を担えそうだ。
シナ材の壁面に設けた寝室への建具。 インセットにすることで枠を見せずに、できる限り存在感を無くしてスッキリと。
ユーティリティーに設けた家事スペース。 ちょっとしたハンガー物を掛けたり、アイロン掛けなどの様々な作業がカウンターで行える。