別荘

ヤマノイエ

種別:

別荘

エリア:

神奈川県箱根町

実施時期:

2016年竣工

内容:

非常に美しい落葉樹林に計画された週末住宅のプロジェクトです.
初めて敷地を訪れた時,傾斜地に広がる美しい落葉樹林が印象に残りました.注意深く調査すると,斜面中央に水の道があって,特に目立つ樹木はそこに沿って生えており,土地が持つ流れが見えてきたので,それを最大限活かす配置を主眼に設計しています.
敷地内で一番大きく美しい欅を緩やかに囲む中庭型の配置としつつ,流れを阻害しないように棟を二つに分け,基礎や施工計画も,樹木や地形に極力影響が少ない方法を都度検討した上で決定しています.

個人で幅広く活動している施主が仕事でも利用するため,住宅の域を超えた多様な使い方が想定されていました.その分,明確なプログラムは,はっきりと存在しなかったので,土地との関係を丁寧に読み解いた空間作りを徹底することで,おおらかな一体感の中に多彩な性質をもち,多様な居方ができる場を実現させました.
また,訪れた人がフラットで気分のよい時間を過ごせるよう,上質さと居心地の良さを手触りよく感じられることを目指して,建築空間はもちろん,外構・家具・テキスタイル・照明に至るまで,専門家と協働しながら,細心の注意を払って設計・選定しています.

森の中のキッチンです。クローズドキッチンのご要望だったため、ご家族だけの滞在時には朝食も取れるような森のキッチンとしました。調理中はどこにいても大きなコーナーウィンドウから豊かな森の景色が眺められます。カウンターの反対側二面はたっぷり収納。別荘ならではの大勢でのホームパーティにも余裕で対応できます。

浅いプールテラスと連続したジャグジーです。
寝室にもそれぞれプライベートバスルームがあるので、ここの浴室は、どちらかというと水着を着て開放的な環境を楽しむためのもの。
水鏡のようなプールテラスには中庭の木々も映り込み、天井にはゆらゆらとさざ波を反射した光が写る、森の中の浴室です。

泳げる深さのあるプールと、それと連続する浅瀬のプールテラスです。室内のバーラウンジとも連続し、15cm程度の水深のプールテラスには、家具を出して脚を浸しながら読書を楽しむこともできます。
敷地の一番高いところにあるので、冬になれば富士山も見えます。ジャグジーのある浴室とも連続し、いろいろな水の様子を楽しめる、プールテラスです。

プールテラスに連続するバーラウンジ。
背の高い本棚には、真空管アンプやスピーカーがはめ込まれ、ワイングラスラックも備え付けられています。四人で座れるハイカウンターには、小型冷蔵庫やミニシンクも組み込まれ、大好きな音楽を聴きながら、いつまでも語り明かせるバーラウンジです。

ダイニングと暖炉スペースです.
ダイニングは大きな開口でテラスと連続し、季候の良い時期は内外一体の利用が可能です。中央のテーブルは12人掛け。別荘ならではの大規模ホームパーティにも十分対応できます。おなかいっぱいになったら暖炉や外が眺められるカウンターで,ゆっくりワインを傾けたり。いろいろな場所が選べる食の空間です。

ウッドデッキに連続する大開口。出入りをする左側の木の大引戸は、気密性の高いヘーベーシーベ窓です。引くと壁の外側に収納されるので、開いたときも閉じたときも、余計な要素が見えずにきれいな木々を眺められます。

ダイニングと連続したダイニングテラスです。
内外が連続して見えるよう、中と同じ位置にコンクリートの研出仕上げによる製作テーブルを作り、ガラス屋根がかかって、雨の後でも気軽に使えるダイニングテラスと、大勢で使える露天のバーベキューテラスを連続させました。キッチンからも直接出入りできるので、準備や後片付けにも便利です。
大樹の下、清冽な山の空気と一緒に、朝食やバーベキューを楽しめるテラスです。

全ての部屋から楽しめる中庭。
既存の大樹は全て保存しつつ、移植可能な小木・草は工事中採取・保管しておいたものを改めて再配置し、造園に使用している枝・薪・岩も工事のため最低限必要な整地から出たものを使用しています。
美しい森の記憶を継承しつつ、山の暮らしに溶け込む中庭です。

メインツリーの欅を緩やかに囲んで、敷地の傾斜に沿って緩やかに上っていくリビングです。
各フロアの段差は60cm。30cmの高さの段を広くベンチとし、製作のベンチシートとクッションを置いて、上下を緩やかにつなぐソファとしています。

津野恵美子

猫はそのとき一番心地よい場所を見つけ出す天才です.季節・天候・気分によって移り変わっていく最適な場所を,本能的に発見し自分の場所にしています.その能力は大いに見習いたいと思いつつ,お施主さんが常にお気に入りの場所を発見し続けられるような,ポテンシャルのある家を作りたいと思っています.

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