本宅に庭がなく、「植物との生活をエンジョイしたい」通いの住まい。大きな片流れ屋根が、外と内をつなぐ帽子のよう。

注文住宅

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション

手掛けた建築家

設計、監理、インテリアを担当

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (外観 中央片流れ屋根の家 右手写真外に取り付き道路)

外観 中央片流れ屋根の家 右手写真外に取り付き道路

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (外観2)

外観2

道路からの苑路に沿って、ガーデニングのスペースが広がります。 道路付きが巾7.5m×奥行25メートルの短冊形の敷地  世田谷の以前はゆとりある敷地割でしたが、今は細かく分かれ 密集して来ています。庭に向けてガラス面を開放したいところですが、近隣の視線もあり、地面の近くまで屋根を下ろしています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (外観3  屋根の高さ 屋根の裏側のインテリアに)

外観3  屋根の高さ 屋根の裏側のインテリアに

地面近くまで屋根が降りています。 外からの視線を遮る機能に加えて、内側のインテリアに木質感の豊かな屋根裏を見せています。サッシの上はガラスが屋根と繋いでいます。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関ホール土間)

玄関ホール土間

屋根は杉のJパネル厚みは36mmで準防火の規制をクリア。軒を外部まで出しています。このように大きく下がった屋根の軒裏が 近隣からの視線を隠し、インテリアにもなっています。 窓と屋根とはガラスが間を繋いでいます。屋根自体は垂木と鼻先のガラス受け材とで支えています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関ホール土間)

玄関ホール土間

手前の大谷石(厚さ15㎝)は2階への階段の踊り場。 パーティーの際のワイングラスやプレートを置くテーブルにもなります。奥の道路側からの視線を屋根がさえぎります。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関ホール+階段)

玄関ホール+階段

階段から玄関ホール土間を見下ろしています。床のレンガはヘリンボーン矢筈張り。サッシ廻りは床見切りをつけ張り方を変えヘリンボーンのおさまりを自然なものとしています。レンガは外部へと続きます。 よく見ると三角屋根とガラス窓の間のガラス面先端に「つっかえ棒」が入っています。無論、屋根は支えがなくとも持ちますが、お施主さんが何となく見ていて気になるとのことで入れています。 右手の土間はダイニングの一部になっています。趣味のガーデニング優先で長靴のまま土間で昼ご飯。大谷石の階段踊り場はベンチに様変わり。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (階段)

階段

杉のJパネル厚み36mmでこの家全体が構成されています。 野地板、壁(落とし込み構法)床(檜)そして階段の踏み板です。  手前の床は檜の土台を化粧で表しその間に檜Jパネルでふさいでいるため、土台が床の表面に出てくる、いわゆる朝鮮張りのデザイン。  大谷石に足を下ろした階段ですが先端の色が違います。指示通りでなかったため大工さんが後から継ぎ足しています もっとも今では色の差はなくなっています。  奥の明るい所はキッチン。その背後にトイレシャワー室。 踊場との段差は可動のミニ階段で通常上がります。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (階段室)

階段室

2階への階段、その右手がリビング、左手はダイニングと奥にキッチン、洗面トイレシャワースペースがその奥に見えています。 2階は階段を上ると右と左にスペースは分れ、片や書斎、片や裁縫室、ここも趣味のスペース(仮眠のできる)となります。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (リノベーション後の模型ー左手の縦ライン部が増築前のコッテイジ)

リノベーション後の模型ー左手の縦ライン部が増築前のコッテイジ

日本の美を伝えたい-鎌倉設計工房の仕事 551 世田谷のコッテイジ―多世代住宅へのリノベーション 今までの素木で構成されたコッテイジ部とは異なり、外観もべんがらを塗った木部となり、また新たなキッチンも増築されている。別荘的なコッテイジから「本宅」へと変化したが故に、右手には新たな玄関ホールもキッチン奥に隣接して見える。また紅葉の枝越しにはガラス面に階段室踊り場、その奥に客間を見る。 コッテイジとはイメージが異なるので想像しづらいが、左手に見える、三角屋根の先端がコッテイジとの繋がりを現しています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (外観模型)

外観模型

日本の美を伝えたい-鎌倉設計工房の仕事 552 世田谷のコッテイジ―多世代住宅へのリノベーション 前回既にリノベーション後の一部を見ていただきましたが 基本計画時の模型をご覧いただきたいと思います。  模型写真の左手棟に外壁板張り部分がありますが そこが既存のコッテイジになります。  つまり左右双方向に増築し、当初延べ15坪のコッテイジが 46坪の邸宅へと拡大。これは高齢者も含めた 4人の近親者が集まって住もうとなった結果でもあります。  趣味に使っていたガーデニングのコッテイジが 閑静で便利な世田谷にあることを見直し そこに住もうとなり、今までの住まいをたたんでここに 移住したわけです。  それまで4,50坪の家に住んでいただけに、 15坪には要望が納まりきらず、かつガーデニングの スペースは可能な限り残したい。  敷地は道路よりダイニングテーブルの高さほど 上がっており、京都の町屋のごとく間口が狭く奥に長い、 俗にウナギの寝床と言われる敷地条件。  当初のコッテイジのみ外観ブログ写真で、 手前の隣地には家はなかったが、10年たてば 境界ギリギリまで何軒も建て込んで来ています。   植物への陽当たり、室内への通風採光、 これらの諸条件を満たすと建物は模型のように 横に腕をのばす形になります。  写真右手の道路から左奥のコッテイジまで 長いスロープと露地が伸び、それに沿ってガーデニング のスペースを設ける。ただ奥は少しまとまった広さを 確保して中庭として機能させ、イス。テーブル、縁台などを、 最近作った藤棚の下に置いて、皆さん寛いでいます。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (外観 庭側から)

外観 庭側から

日本の美を伝えたい-鎌倉設計工房の仕事 555 世田谷のコッテイジ―リノベーション多世代住宅へ 工事中の写真で恐縮ですが、あえて使います。 敷地の奥行きは25メートルあり、 一方巾は7.5mしかないので 全景が1枚の写真に納まらない。 ようやく見つけたこの写真もまだ大工さんの工事中。 左手奥がもともとあったコッテイジ部分。 今まで紹介してきた階段部やキッチン部が左奥、 階段の右側, スタッフがいるあたりがリビング部分。 右に目を移すと、 前々回の夜景で見せたガラス張りのキッチン、 その手前は格子戸の玄関、 そしてその右手前大型ガラスの奥に 階段が透けて見える。 庭土の養生のためブルーシートが張ってあるが 右手の更に手前の道路へと続いている。 ちょうど画像の中央部が新旧屋根の重なり部分になる。 もみじの葉で見えずらいが、、 造園はこれから、の写真。 既存の石や樹木がどのように生かされてゆくか、、?

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (リノベーション後の外観)

リノベーション後の外観

日本の美を伝えたい 鎌倉設計工房の仕事 556 世田谷のコッテイジリノベーション、多世代住宅へ  再び工事中の写真で恐縮ですが、撮影時期を逃し適当な写真を探し出しています。  前回はブルーシートが残っている状況でしたが、今回はかろうじて撤去されてます。  午後の遅い日差しで室内が照らされ、奥の上段の間や手前のキッチン内部がうかがえます。  中央の格子戸は玄関位置を示し、その手前に連続する窓格子は玄関外に立つ人の視線を避けるもの。  リノベーションにあたり既存の三角屋根の一部を手前に残しています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (道路方向の外観、道路際にひじ掛け窓、道行く人との距離感とプライバシー)

道路方向の外観、道路際にひじ掛け窓、道行く人との距離感とプライバシー

世田谷のガーデニングコッテイジ、リノベーションで多世代住宅へ 前回より少し庭側、西側隣地境界に体を寄せて撮った写真です。 この角度だと家の全体像が把握できます。  1階の外壁は杉板の大和張りや、ささらこ下見張り、 2階はマジックコートのバーガンディー色(特注)とガルバリュウムサイディング、  特に2階東側(裏手)は隣地境界に近く、軒の出が短くなるため、 金属版のサイディングを使用西側まで延長させます。  屋根はガルバリュウム横葺きで中央部の傾斜屋根下は階段室になります。  道路際のひじ掛け窓には、室内の上段の間から身を乗り出します。  道路からはかなりのレベル差があり、 上段の間から道行く人とコミュニケーションを取りやすくし、 かつプライバシーも確保する意図があります  なお、敷地のレベル差を利用して地下物置が基礎のコンクリート部分に隠れて

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (建物西側外観)

建物西側外観

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 556 ガーデニングのコッテイジを多世代住宅にリノベーション リノベーション後の増築部分。 2階の赤壁が夕日に染まった写真です。 東西方向の敷地幅が7メートル余りと狭く、 これでも隣地の塀に背中を押し付けて 撮影している状況です。 CANON EOS17mmのシフトレンズを使用。 三脚は使用できず、息を止めての撮影です。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (道路側の外観)

道路側の外観

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 557 ガーデニングのコッテイジを多世代住宅にリノベーション 道路側の外観です。 造園工事前の写真で当初のコッテイジは左奥にある、 が見えずらい。 敷地の間口が7.5m その狭さをたっぷり感じさせる写真。  周囲の建物はみな白っぽく、その中で、 赤壁やべんがら塗装の 大和張り、ささらこ下見の壁が際立ち、 没個性的な景観に、小さいながらも インパクトを与えています

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (道路側外観 奥行きのある敷地)

道路側外観 奥行きのある敷地

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 558 ガーデニングのコッテイジから 多世代住居へのリノベーション 前回の写真よりも角度をつけて横から見た画像です。 間口7.5m奥行き25メートルの敷地形状。 外構造園工事が始まった時の写真。 1mほど敷地が道路より高くなっているので スロープで奥までアプローチし 手前カーポート部も緩やかな傾斜をつけています。 奥に見える白いサッシ部の建物が そもそもガーデニングのためのコッテイジ、 その延べ16坪だった部分が成長して 全体で46坪となるまでのリノベーション。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (緑化した道路側外観)

緑化した道路側外観

ガーデニングのコッテイジを多世代住居にリノベーション 道路側を緑化した写真です。 風にそよぐ樹木の葉影が室内の障子に映ります。 外壁は部分的に変えて2階の壁は 杉板のささらこ下見張り、 1階部分は杉板の大和張り、 ともにべんがらで仕上げています。 屋根の破風板や、 うだつのような隣家との境壁は ガルバリュウムの縦ハゼで仕上げ 今後の維持管理を楽にしています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (道路からのアプローチ)

道路からのアプローチ

ガーデニングのコッテイジを多世代住宅にリノベーション 道路からのアプローチの写真です。 正面突き当りにコッテイジ部の玄関を、 その上には藤棚も見えてます。 このアプローチに沿って増築部の屋根がスロープを覆っています。 床は御影石 奥に向かって緩く上がってゆく、 敷地の奥行きの長さがスロープ設置には 功を奏した結果になりました。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (中庭から道路への景観)

中庭から道路への景観

ガーデニングのコッテイジを    多世代住宅にリノベーション 造園工事後の画像で、前回とは逆に 道路方向を見ています。 左奥の玄関までスロープ上を軒が出て 車椅子でもぬれずに道路まで移動できます。 スロープ途中に竹を利用した門に代わる 結界を設けています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関先の結界)

玄関先の結界

ガーデニングのコッテイジを 多世代住宅にリノベーション 門と呼べるほどではないですが 道路からアプローチする際、途中に結界を意味する 竹竿があります。 普段は竹垣に設置された鞘に収まります。 茶庭ですと竹をラチス状に編んだ 枝折戸が来るところですがそこまで和を強調せず、 モダンにシンプルに竹竿一本を門に見立てています。 これは造園屋さんのセンス! 造園する際、多くは新たに運び込んだものですが 手前のもみじの古木と、 正面の竹竿の背後に、見えますか? 石の一部をくりぬいて水をためた手水鉢、とは 以前のガーデンから引き継ぎ今回の 造園計画に組み込んだものです

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (庭園の手水鉢)

庭園の手水鉢

ガーデニング用のコッテイジから多世代住宅への転換 前回紹介の手水鉢の写真です。 雨水排水の鎖樋が脇に落ちています。 手を洗うのに邪魔ですが、あくまで和風庭園の 要素ととらえ、水草を植えています。 鎖樋の方は石組みの下の排水口に雨水を落とします。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (既存部と増築部境目の外観)

既存部と増築部境目の外観

日本の美を伝えたい 566 ガーデニング用のコッテイジを多世代住宅に変容 現実味豊かな写真です。 町内会費の集金にいらした方が一緒に写っています。 コッテイジだった部分が左手、右側のガラス窓と格子戸は今回 増築したキッチン部分。  丁度正面に、コッテイジの三角屋根とキッチンの屋根とが 交差しています。  既存部に新たな形を加える時、 なるべく元の形を尊重し増築した部分が明確になるよう意図しています。 藤棚の下は,葉が生い茂ると少し暗くなってきます。  夏場、暗いところから明るい庭を眺める落ち着いたスペースになり、 本を読んだりテーブルが置かれて、食事の場ともなり、道路側の 喧騒を離れ、豊かな時間を過ごします。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (庭からの外観夜景)

庭からの外観夜景

ガーデニング用のコッテイジを多世代住宅に 造園工事前の画像です。 外部に面するガラス窓はすべて手前の庭側に 向いており 階段室を通して2階の室内からも 庭を見ることもできます。 同様に1階右手奥のリビングからも この窓を通してコッテイジ側の庭を眺めます。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (脇道(露地)から入る玄関)

脇道(露地)から入る玄関

日本の美を伝えたい 568 ガーデニング用のコッテイジを増築して多世代住宅に変容 中央格子戸、玄関へのアプローチは上に掛かる軒先に ガイドされスロープ踊り場を右に折れ曲がる。 日常的に使用する玄関は スロープ奥のコッテイジで、ここは来客用となる。 道路からは8メートルほど離れているので、 玄関の位置としては 流石に奥まりすぎている感もあるが、まあ、 道路から続くスロープを脇道、露地と とらえれば適度な長さ、である。  実際、まだガーデニングのコッテイジ として機能していたころ、道行く人たちが 喫茶店と間違え、奥まで入ってきた! その事例が数多くあると家主から伺っている。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (もう一つの玄関外観)

もう一つの玄関外観

日本の美を伝えたい 569 ガーデニング用のコッテイジを増築して多世代住宅に変容 玄関入り口の写真です。 内玄関はコッテイジ棟にあるので、ここは玄関というよりも 左手のキッチンと右手のリビングとを繋ぐ鞘の間、緩衝地帯 といったところでしょうか。 奥に位置し、物陰でもあり格子戸をあけ網戸にすると夏場は 涼しい風が通るので、読書など しばらく心地よさを楽しむ場になります。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関床から外部中庭を望む)

玄関床から外部中庭を望む

ガーデニングのコッテイジを       多世代住宅にリノベーション 写真は玄関から中庭を見ています。 玄関床と外部とのレベル差を将来に備え 最小限に抑えています。 床の仕上げ素材は手前からコルク、 グレーの部分はタイル。 雨天時の靴の履き替えで コルクは水にぬれても強いのですが 床表面の保護の観点と土間のエリアを 意識するためタイルにしています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (べんがらで彩られた玄関ホール)

べんがらで彩られた玄関ホール

日本の美を伝えたい 571 ガーデニング用のコッテイジを増築して                   多世代住宅に 左下のグレーのタイル部が前回紹介した玄関入り口床になります。 白い漆喰壁とタイルがぶつかるところは高さ3㎝のアルミ入巾木。 黒い床部分はコルク、天井は赤茶のべんがら塗装、中央に黒竹を入れ 小型のダウンライト部は切り込んでいます。 中央や右手の収納部は濃い紫のべんがら塗装、べんがらは縄文時代以 来の伝統的素材、岐阜、郡上八幡や琵琶湖沿岸など関西方面では入母 屋住宅の柱や、腰板壁などに見られます。 まさに日本の美なのです。 昨年参加したベネチアビエンナーレでも紹介しましたが、主催のECC によれば好評とのこと!詳しくはホームページのトピックスで。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関から見た中庭)

玄関から見た中庭

日本の美を伝えたい 572 ガーデニングのコッテイジを増築して多世代住宅へ 玄関室内から外部を見ています。 透明のツインポリカをガラスの代わりに使用。 直接的な透視を弱めています。 左手の格子戸をあけると網戸を通して 風が通ります。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関ホールから奥の客間リビングを望む)

玄関ホールから奥の客間リビングを望む

ガーデニングの為のコッテイジを 増築して多世代住宅へ 玄関から道路側にある客間(リビング)と さらにその奥に「上段の間」を見ています。 右手は玄関格子戸、コルクの床は奥まで続きますが 普段は右手のべんがら塗りの扉で 玄関ホールと区切られています。 奥の白壁部手前は収納、奥となりに レバーハンドルが見えますが そこはトイレ。  建物は南北25メートルの敷地にあり 京町屋のごとく奥行きのある建物としています。 奥に斜めの天井部分が見えますが階段の裏側 でこの下をくぐりリビングへ入る、茶室の 躙り口のようなアプローチです。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (キッチンから既存コッテイジ棟を望む)

キッチンから既存コッテイジ棟を望む

日本の美を伝えたい 572 ガーデニングのコッテイジを増築して多世代住宅に 玄関ホールの北側に位置するキッチン カウンター越しに中庭を望んでいます。  造園工事前の画像ですが、まだ藤棚もないため 既存のコッテイジ棟がはっきりと眺められます。  コッテイジ棟の白い玄関ドア そして手前には三角屋根を半分に切った 切り口先端が窓からのぞいています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (キッチンから中庭を望む)

キッチンから中庭を望む

ガーデニングの為のコッテイジを 増築して多世代住宅に 増築したキッチン部ですが、 既存のコッテイジ棟側から見ています。  前回の写真にありましたがコッテイジ棟の 屋根の先端が窓右端に見えています。 カウンターはステンレス、既存棟への 移動が楽になるべく端部は角度をつけ カウンター幅を絞っています。  キッチン奥に玄関ホール、 白い扉はトイレ、そして客間へと 抜けてゆきます。  キッチンは既存コッテイジ棟と増築部を繋ぐ 要に位置し、奥の客間や手前コッテイジ棟 双方にサービスを供しています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (玄関ホールから客間へ)

玄関ホールから客間へ

日本の美を伝えたい 574 ガーデニングのコッテイジを増築して多世代住宅に どこの写真か分かりずらいかもしれません。 571の写真が参考になります。。 客間への入り口で、トイレの斜めの壁に 導かれるように階段下をくぐって入る、 その様子を見ていただいています。  障子のある最奥が「上段の間」と呼んでいるスペース。 その手前が客間、白い扉はトイレ、その手前は収納 になっています。  右手の階段下にも扉があります。 ここは地下収納への入り口。 コンクリートで囲まれ 地下シェルターとしての利用も考えられます。 そういえば、 アルバーアアルトが設計した建築を体験しに 40年ほど前、フィンランドを訪れた際、 車窓から見える、住戸の庭に地下への入り口らしきもの が地上に突き出ており、聞けば地下シェルターがあるという。 また首都ヘルシンキには岩山を刳り貫いた 巨大核シェルターがあり市民が避難できると聞きました。 フィンランドはロシア(ソ連)からの侵略受けた歴史があり、 核戦争となるであろう第三次世界大戦は起こると信じ、 その時は半ば聞き流していましたが、 いまロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにして それはより現実味を帯び、フィンランドの人々の心境を さらに身近に感じざるを得ません。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間から階段室を通して中庭を見る)

客間から階段室を通して中庭を見る

ガーデニングのコッテイジを増築して多世代住宅に 写真の右端に、階段下に地下への入り口ドアが見えています。  階段は増築部にこの一か所、コッテイジ棟に1か所で、 相互に2階での行き来ができます。  画面右手の北壁と西面の白壁とをガラス面で寸断し、 べんがら塗りの屋根をそのまま外まで連続させ、コーナーの 開口部を際立たせています。  中庭の緑と既存のコッテイジ棟で暮らす人々を、ここから 眺めることになります。  また隣家からの視線を気にしなくともよいように、コッテイジ棟では 三角の屋根を低く下ろしましたが、増築部はこのように壁を下げて 低い位置に開口部を設け、客間での落ち着きを確保しています。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間から階段室中庭を夕日の中で望む)

客間から階段室中庭を夕日の中で望む

日本の美を伝えたい 578 ガーデニング用の小屋を増築し多世代住宅へ 前回とほぼ同じ位置で撮影した写真です。 ガラス器などオーナーの趣味のものが飾られ、 中庭と階段室、手前の客間との視覚的なつながり、 2階階段室からの光、 これは西日を受けた隣家白壁の反射したもの、 などが見て取れます。 右手奥の白い壁は玄関ホール、 さらにキッチンへとつながります

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間から階段室「上段の間」を望む)

客間から階段室「上段の間」を望む

日本の美を伝えたい 579 ガーデニング用の「小屋」コッテイジを            増築して多世代住宅に 客間スペースの写真です。 近隣の方々も集まれるように壁周囲にはベンチを設置。 左手に見えるのは畳が敷かれた通称「上段の間」 右手は階段室の踊り場になります。 床はコルクタイル、壁のグレー部分は「上段の間」 から続く腰張りを延長して、ベンチに座る方々の背中 を保護します。  前回前々回などの写真では、 かなり陰影が効いた画像でしたが上段の間側と 階段室側とで十分な採光がえられています。 開口部の開け方は近隣の家々の窓との関連、 道路側の道行く人の目線なども合わせ検討して決めます。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間から上段の間を望む)

客間から上段の間を望む

日本の美を伝えたい 578 ガーデニング用の「小屋」を  多世代住宅にリノベーション ベンチのある手前が客間のゾーン、 奥が通称「上段の間」 かといって別に皇族の方が見えるわけでもありません。 ただここは居心地がいい。 南と西に開口部を持ち風も通りもよく、 ここを開けていると 二階の通気や奥のコッテイジ棟への通気も促進される。 障子を開けて 外のひじ掛け窓に腰を掛け、風を体に受けるのもよい。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間から上段の間との繋がりを見る)

客間から上段の間との繋がりを見る

日本の美を伝えたい 581 ガーデニング用の小さなコッテイジを 増築拡大して多世代住宅に 奥の通称「上段の間」と手前、客間のベンチとは ご覧のごとくつながり、グレーの腰張のめぐり方 も上段の間から伸びてきて客間と結ばれます。 天井は鈍色に光るべんがら塗装。 ラーチ合板もべんがらを塗れば木目が浮き出 銘木に見える。 床はさらに鈍い光を放つコルクタイル、 接する床の巾木はアルミ、 炉の巾木、及びコーナーは銅板。 これらの素材は光の当たり具合で 煌めくか、 おとなしく僅かにその存在を主張するか。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (上段の間から客間、階段室を望む)

上段の間から客間、階段室を望む

ガーデニングのコッテイジを増築、多世代住宅に 「上段の間」から客間、階段室を望んでいる画像。 大分、パースが効いているので、 手前の上段と奥の客間が同じ大きさに見えますが、 実際奥は2倍の面積があります。 手前の炉は天板、及び巾木と四隅を、銅で 側面はモザイクタイルで、タイルの上から全体に 目地セメントを塗った後、 タイル面の現れ具合を脇で見て調整している。 炉やベンチ、階段手摺、などが室内の構成要素であるが もう一つ加えるものがある。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (上段の間手摺について)

上段の間手摺について

日本の美を伝えたい 583 ガーデニングの小さなコッテイジを増築し多世代住宅へ もう一つの要素はこの手摺 奥に見える水平や階段なりに上がってゆく 斜めの手摺と同様に、空間を限定する 確定する、そして制約する要素としてある。  この「上段の間」の手摺は高さを右の炉と 同じくして2帖を囲むが、炉とはわずかに透かす。  また客間側と透かし、ベンチと緩く区画 腰掛ける人の「背あて」としても働くなど 双方のスペースに居心地の良さをもたらす。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (上段の間 手摺その2)

上段の間 手摺その2

―ガーデニングのコッテイジを多世代住宅に変容 「上段の間」手摺その2 前回とは逆の客間側から手摺を見ています。  障子を通した豊かな拡散光で部屋全体が 包まれています。  その為、手摺は薄い紙がカットされた シルエットとして映ります。  床のコルクも黒、天井も濃紫色で 強調された白壁の中に 炉の天板の胴と青畳の赤い縁、 そして灰色の腰張りが浮かび上がります

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (上段の間とベンチ)

上段の間とベンチ

ガーデニングのコッテイジを高齢者も住む多世代住宅へ 「上段の間と客間のベンチ」 炉の脇の手摺についてコメントし 「背あて」にもなるとしました。 上段の間とベンチとはこのような段差があり、それは 座布団を置いて高さに少しゆとりがあるくらい。  上段の間エリアは床の框材が矩折りに二方向に回り その上段の間として一段上がった状態を 客間側からみせるべく、ベンチと段差をつけ 手前のコルク床から上がる畳も1段下げています。  上段の間には、手摺、炉、壁見切り、障子の組子 腰張りなど直線のデザインが集中しています。 ずらしや透かしで全体をコントロールしてゆきます。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (畳、腰貼、黒竹、漆喰、上段の間)

畳、腰貼、黒竹、漆喰、上段の間

日本の美を伝えたい 586 腰貼-畳-床上がり框 コルクの床からこの畳に一旦上がり 右手の「上段の間」へと移動。 上がり框と地板の幅は炉に合わせ、 漆喰壁と腰貼りとは黒竹の半割で見切る。  左手の壁面は床の間的にも使用するので 黒竹は 上がり框を取り込んだ位置とする 。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (上段の間-脇床)

上段の間-脇床

日本の美を伝えたい 587 上段の間-脇床 右手、上段の間へは一段下がった「畳床」から上がる。 家具が入り始め、好みの空間に施主は仕立て上げる。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (客間-階段方向)

客間-階段方向

日本の美を伝えたい 582 客間-階段方向 客間の光、明暗の程度は このくらいがいいなぁと思う。 フィンランドの家庭で 夕食をごちそうになった際 テーブルの真ん中に ろうそく1本の明かり、 何を食べてるか 目が慣れるまで分からない。 これは夜の話で 極端かもしれないが 現代の住まいは明るすぎ 昼でも落ち着かないのは一般的な傾向と思う。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (階段から客間上段の間)

階段から客間上段の間

階段から客間上段の間 階段手摺部と窓際に柱があるので上部の壁を 受ける梁も手摺の位置に合わせればよいが 敢えてしていない。  梁も含めた2階壁が客間側に入り込む。 すると1階の白壁と2階のそれがずれ、空間に 動きが出る。 ただ、柱を見せると壁止めになり、 その効果はなくなるので白壁部は柱を覆う。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (階段室)

階段室

日本の美を伝えたい 584 階段室 踊り場から階段全体と、ガラスを通して 外部中庭を望んだ写真です。 階段の蹴上、踏面、階段下通過の際のゆとり などを勘案しながら、その下にあり 隠れて見えない地下への階段をデザインします。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (階段室2階からの見下ろし)

階段室2階からの見下ろし

日本の美を伝えたい 585 階段室2階からの見下ろし。 2階フロアの一部を吹き抜けとし そこに階段室を嵌め込む。 撮影位置の2階背面にも開口部があり そこは東に面しているが、隣家に反射した 西日の明かりもそこからはいってくるので 階段室はひがな明るい。  ベンガラ塗装の階段踏板は夜間、 踏外さぬようノンスリップの溝に 蛍光テープを埋め込んでいる。 踏板にべんがらを塗らず、白木のままに しておけば、そこまで気を使う必要はないが、 落ち着きを欠いた賑やかさに通じ、 ここでは階段室と一体の空間にある 客間の落ち着きを優先させている。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (2階階段室ホール)

2階階段室ホール

日本の美を伝えたい 2階階段室ホール 中央の白壁が階段室 素木の取っ手引き戸は2階客間の入り口。 奥に行くにしたがって トイレ、シャワー室、通路を兼ねた納戸 そして既存棟に入り、各戸のフリースペースへと連なる。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (コッテイジ棟へ 2階個室)

コッテイジ棟へ 2階個室

奥の白木の部屋が旧コッテイジ棟。 手前の新しく増築したところは漆喰壁とべんがら塗装を 駆使した天井、そう コッテイジ棟の時代はまだベンガラを塗っていなかった。 右手に隣室との間仕切り建具がありその手前は洋服掛けになる。 奥の白木の部屋の更に奥へとたどると前回紹介した階段室に至る。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (個室群増築部のバストイレ)

個室群増築部のバストイレ

個室群増築部のバストイレ 手前右端に階段室の一部が見えるように トイレ奥のバスルームまでは既存の建物です。 トイレ部は以前、キッチン、バスルームは トイレとシャワーブース。 さらに奥に見えるのが増築部の個室。 1,2階で4室増築したが唯一 この部屋からは直接バストイレに行け 最高齢の方がここを利用する。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (1階個室からバスルームを通して外の中庭、道路を眺める)

1階個室からバスルームを通して外の中庭、道路を眺める

個室からバスルームを通して屋外を眺める プロジェクトの敷地は京町屋のような「ウナギの寝床」。幅が狭く奥行きが長い。  その最も奥に位置する個室からは、バスルーム、中庭、カーポート、 そして前面道路を眺めることができる。  もし高齢で寝たきりになったら、外部との接触が次第に少なくなる。  前面道路は近くの小学生の通学路になっており、朝方や午後遅くに生徒たちが賑やかに通る。  その様子を垣間見てほほえましく思う。  自らの小さかった頃や、孫を思い浮かべるかもしれない。  誰が来たか一目でわかる位置なので、郵便配達、宅配の動きも楽しめる。  これらは南側の景色なので日差しの移り変わりも、あわせて受け取ることができる。  この個室は外部を眺める点では特等席かもしれない。  ちなみに隣接する部屋は共有リビングを通じて、同じく中庭までは眺めることができる。  2階の個室はと言えば 2部屋それぞれから個々の書斎を通して1 階土間上の吹き抜けに通じているので、  個室にいても1階の戸口に誰が来たかはわかる。  個室群の東西と北は、境界に近接して隣家が建っており、唯一南だけが開放的になれる。  安全な奥まったところに居ながら動きのある外をベットに居ながらにして眺めている訳である。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (個室からバスルームを通して見た中庭の景色)

個室からバスルームを通して見た中庭の景色

個室からバスルームを通して見た中庭の景色 前回の写真では中庭が小さくあまり見えなかったので 改めました。 まだ工事の残骸が残る画像で恐縮ですが、こんな感じです。 丁度バスルームを出た位置で撮影しています。 左手前に2階への階段手摺、その奥に増築部のキッチン、 三角屋根の半分は残しています。 階段踊り場の大谷石右のエリアは、カウンターキッチンのあるダイニ ングゾーンでしたがユーティリティー設備を新たに加えています。  さて中庭ですが、ブルーシートが見えるところ、まだ造園工事は始 まっていない段階。奥の明るい所が道路になります。 造園工事後の様子は今までのブログに登場してきますのでご覧いただ ければと思います。

世田谷のコッテイジ、趣味のガーデニングの小さな住まいから多世代住宅へのリノベーション (多目的室)

多目的室

世田谷のコッテイジ増築記事最終回 世田谷のコッテイジを増築して16坪の建物が42坪に変貌し、ガーデニングのゲストハウスが4人の多世代同居住宅に姿を変えたことを約50回にわたって語ったわけですが、今日で最後にします、次回からは別のネタ?で。最後を飾るにふさわしい写真かもしれません。今回工事中の写真を敢えて載せます。 新旧のジョイント部分です。 ガーデニング用の小さなコッテイジだったころは道路まで庭園が広がっていました。その半分を建物が占め、裏手の庭にも増築し、新たな息吹を吹き込んだ建物になったわけですが、心がけたのは、自然に見える事。かなりの大手術だったわけですが、手術の痕がわからないくらい自然な姿を見せたかったことです。 写真の説明をしますと、コッテイジ部の屋根は垂木を室内に見せる構造、それが増築の為、途中で寸断され、明るく日を浴びるスペースが生まれています。がはたして自然に見えるか?! 1/3取られた屋根に代わって奥の増築部と繋がる2階のブリッジが天井のように現れています。 屋根という覆いを剥がされ、2階窓からの光も豊かに差し込みます。残りの2/3の屋根は原型を残す。 部屋の用途は変わっても、コッテイジだった頃、仲間とガーデニング談議をした記憶も残します。 なにもブリッジにせずとも屋根を取り払って床を張って2階に増築すればいいじゃないかとも思いますが そうはしない。外に出て中庭から見ると圧迫感はこの上ないだろうし、屋根面が中庭に向かっておりてくる、地上近くまでさらに絞られて、降りてくる、そのスケール感ゆえに、小さくなった庭園に迫る総2階ではない、開放感と天空の明るさをもたらしています。その効果もさることながら中庭に向かって屋根が降りてくることが自然の理にかなっていると思います。 そういえば外観についてですが、コッテイジ部はもとに近い西洋風モダンを残し、道路へと抜ける増築部は和風モダン。壁の色はと言えば、旧コッテイジ部はシッケンズのブリティッシュグリーン、素材は木、増築部はべんがら色の塗り壁と濃紫べんがら色の角波金属サイディング、と、、全く自然でない!? 中庭からはコッテイジのガラスとシルバーの屋根面しか見えないことを指し引いても依然、違和感は残りますが、コッテイジ部はコッテイジだった頃を残し、増築部は明らかにその後加

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手掛けた建築家

設計、監理、インテリアを担当

用途

別荘

居住者

その他

所在地

東京都世田谷区深沢

費用

設計・施工:3600万円

敷地面積

190.64㎡

延床面積

150㎡

階数

2階建て

間取り

4LDK以上

期間

設計:8ヶ月 、施工:4ヶ月

完成時期

2020年01月

施工会社

建築主直営工事

手掛けた建築家のコメント

設計、監理、インテリアを担当

建築主奥様の趣味であるガーデニングを目的としたすまい。別に自宅がありここまで通う。
ウナギの寝床のような短冊状の敷地、道路際は車の駐車スペースとなり、コッテイジは奥に
位置する。そこまでのアプローチ全体がガーデニングのためのスペース。駐車場も緑化して近隣に対しインティメートな空間を形作る。

家づくりのきっかけ・施主の要望

分け合って手に入った土地の有効利用が主目的。住まいは別にあったので別荘的性格を持つ。現在の住まいに庭はほぼなく、思い切り植物との生活をエンジョイしたい気持に駆られており弊社に依頼された。以来のきっかけは弊社のでたテレビ番組。

この事例の見どころや工夫したところ

コッテイジなので本格的な住まいではないが小さいながらも、トイレシャワー室、キッチン、を備えガーデニング談議に花咲かす仲間と寛ぐリビングや庭とつながる玄関土間、大谷石の階段踊り場兼テーブルダイニングなどが一つの空間に納まり、2階は宿泊可能な書斎、裁縫室を設け趣味に浸る。木の空間を求め壁も杉の厚板を柱の間に落とし込む工法を取る。
建築主直営工事と設計事務所のCM業務でコストダウンを図っている。

施主の感想

普段の家は大きいが雑然としている、ここに来るとそのわずらわしさがなく趣味に没頭できる。ガラス面に集めた色ガラスの瓶を飾って、光の当たり具合を楽しんだり、ギャラリーとして使ったり、多機能に暮らせるゆとりがある。住宅密集地にあって近所の人も緑の豊かなこの家に親しみを持ってくれ、中には喫茶店化と間違えて入ってくる人もいる!

事例の進み方

プランニングに8か月、工事に4か月をこの15坪の家に掛けた。
建築主もガーデニングのみならずアートに関しても興味が深く
意気投合するところが多かった。

印象に残っていること

高級住宅街と言えども相続により大きな敷地もコマ切れで、比較的住宅が密集している。
そのような環境の中でのコッテイジなので、せっかくの庭に住まいをいかに
開放するかがポイントになる。帽子のつばを深く下げたような屋根、地上近くまでおろした屋根により近隣からの視線をカバーしている、その機能が外観の特色になった。

この家のリノベーションがあります。

今後にご注目ください

パース/模型/CG/スケッチなど

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この事例のコンセプト

この住宅の写真

手掛けた建築家

対応業務

注文住宅、リノベーション (戸建、マンション、部分)

所在地

神奈川県横浜市西区平沼1-40-9-1015

主な対応エリア

千葉県 / 東京都 / 神奈川県 / 山梨県 / 静岡県

東京都、神奈川、千葉、山梨県以外は交通費をいただいております。
過去の対応事例:兵庫県姫路市、富山県氷見市、京都府宮津市、静岡県藤枝市、函南町、伊豆高原、山梨県北杜市、山梨市、富士吉田市、栃木県壬生町、栃木県那須町、茨城県筑西市、つくば市、千葉県柏市 木更津市、緑区小食土 大網白里町 成田市 宮城県仙台市など。

目安の金額

30坪 新築一戸建て

1,950〜4,200万円

60平米 フルリノベ

900〜1,500万円

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藤本幸充

@神奈川県