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生産緑地がまだ点在する郊外の住宅地の一角に建つこの住宅は木製のルーバーを開口部の前面に取り付けた外観を見せている。150坪のL型の敷地で南側と西側が前面道路に面している。その道路に面した部分に母屋、そして奥の住宅に囲まれた部分に中庭を挟んで離れをつくった。
母屋の1階はコモンスペースとし、居間、ダイニングキッチンは分節されながら、水平方向に穏やかに繋がっている。食堂には中庭をはさんで離れの和室が対面していて、ギャラリーで結ばれている。 2階には家族の個室を配し、それぞれが独立したスペースを確保している。
1.5層分の居間のある内部空間は、2階図書コーナー、屋上テラスまで床をずらしながら垂直方向に連続する。 図書コーナーは家族で使うコモンスペースで、天井の高い居間と屋上テラスにも面していて、2階の要のスペースとなっている。 屋上テラスから導かれる光は図書コーナーで1度バウンドし、階段と格子のフィルターを通して居間まで到達する。 台所の奥には2階の子供室を貫通する吹き抜けがあり、1階のお母さんが子供たちの様子が感じられる関係をつくっている。子供室には吹き抜けに面して木製フラッシュ窓が取り付けられている。
このように1階のコモンスペースは2階のプライベートスペースに部分的に貫通させて、家族間の関係が交わるように空間的に作り出している。
木ルーバーは開口部に取り付けたフィルターである。水平方向に取り付けた木ルーバーを通った光は木漏れ日もように柔らかな光となる。時には、光のストライプを室内に描き出す。この木ルーバーによって、部屋の開放感とプライバシーを保ち、そして日射や風による熱環境を調節する。
構造は鉄筋コンクリートの壁式ラーメン構造で、仕上げは外断熱にイペの板張り、珪藻土塗り、ルーバーはイペの25×50mm角材を60mmピッチで取り付けている。
木ルーバーは開口部に取り付けたフィルターである。水平方向に取り付けた木ルーバーを通った光は木漏れ日もように柔らかな光となる。時には、光のストライプを室内に描き出す。この木ルーバーによって、部屋の開放感とプライバシーを保ち、そして日射や風による熱環境を調節する。
玄関ホールから居間を見る。正面の階段は鉄骨の列柱から持ち出した構造で水平に視線が抜ける。右側のメインのリビングスペース半層吹抜けの天井高の空間で外の水平ルーバーからの光と2階からの採光も取り入れる。左側は北庭が見える。奥にダイニングキッチンへと続く。
南西コーナー部分の外観。 1階ガレージ、手前のアプローチから玄関へ至る。 2階レベルは水平の木製ルーバーでカバーする。
1階居間。 ルーバーは時に光のストライプを室内に描き出す。
南側外観。 外壁仕上げは外断熱の上にイペ材の板張りと珪藻土仕上げ。
1階居間から北庭、ギャラリー、食堂を見る。2階への階段は水平に視線が抜ける。
2階図書コーナー。半階上がると屋上テラス、下に居間が見える。 階段を伝って、屋上から階下へ光を届ける。
西側道路より見る。2階は水平の木製ルーバーでおおわれている。
中庭から母屋を見る。 1階食堂、2階個室、渡り廊下からゲストルームへと至る。
1階居間。 階段越しに北側の庭が見える。 2階は図書コーナー、さらに半階上がると居間上部の屋上テラスへ至る。 居間の天井高さは1.5階分の吹抜け。 鉄骨の列柱の後ろに階段の段が突き出す。片持ち構造の階段。
2階から離れを見る。
中庭に面したオープンキッチンと食堂。 キッチンの背後に大容量のパントリーと家事室が控える。
主寝室。木製ルーバーで開放感とプライバシーを保ち、日射、通風と調整し熱環境と整える。ベッド上部の天蓋木製ルーバーは落ち着いた環境と創出する。
トップライトのある明るい洗面室から浴室を見る。
居間は1.5階分の階高があり、その上の屋上テラスと2階はスキップフロアの関係になっている。2階の階段部分から居間を見下ろす。風の抜ける断面構成で屋上から光も階下に導いている。