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設計、施工、監理を担当
築18年のマンションにお住まいのRさんは、台湾国籍の三人家族。
以前、台湾のご友人の通訳として弊社によるリフォームの一部始終に立ち合い、その仕上がりとやり取りを信頼していただき、今回のご依頼となりました。
ご夫婦ともに料理好きなRさんですが、元々あったキッチンはリビングの隅に配置され、一人での作業に向いている印象でした。
吊戸棚をなくしてオープンにするとともに、お子さんも合わせて家族三人でキッチンに立ちたいと、アイランド型キッチンへのリフォームを希望されました。
アイランド型は、回遊性が生まれるメリットがある一方、通路スペースが必要となるため、キッチンスペースが大きくなりがちです。
今回も単純にシンク・コンロが横並び配置のキッチンでアイランドにすると、既存のキッチンエリア内では納まりきらず、LD側へ拡張する必要がありました。
しかし、できればLDに入っている床暖房を転用したかったため、ご要望を両立させることが難しい状況に。
そのため、初めてヒアリングさせていただいた際、Rさんはアイランド型にすることは半ばあきらめられており、吊戸棚をなくしてオープンにするだけのペニンシュラ型も視野に入れていました。
その反面、大胆な案も見てみたいというお話もいただいたので、床暖房転用を考慮せず、キッチンエリアを拡張するプランもご提案にいれさせていただきました。
きっかけは友人のリフォームを見たら、クォリティーが良く、やり取りも親切丁寧で信頼できると考え、自宅のリフォームを検討し始めたとき真っ先に相談しようと思いました。
もうすぐ1年を経とうとしていますが、事前に想像していたよりも楽しく、飽きずに満足に使っています。
プランデザインはとても親身になって検討してくれて、大幅改修に心配していた工期も予定通りの期間でした。
施工は細部まで丁寧です。
工事中にタイムラプスビデオの撮影要望も応えてくれました。
全体的にはすごく満足で使わせて頂いています!
改めて感謝したいと思います。
プランは、ペニンシュラキッチンと、アイランドキッチンの2パターンをご用意。
アイランドの場合は、Ⅱ型キッチンをご提案しました。
シンクとコンロが背中合わせの配置となるⅡ型キッチンは、キッチン本体の合計幅が広くなるため、作業スペースを十分に確保できるというメリットがあります。
ご家族みなさまでキッチンに立ちたい!というご要望、さらには、アイランドにしたい!というあきらめかけていたご要望を叶えるためにはぴったりなプランになりました。
当初は、床暖房をいかす前提でお考えでしたが、ご提案のⅡ型アイランドキッチンプランをお気に召していただき、床暖房をやり替える想定が生まれました。
しかし、費用も大きく変わるため、熱源がある暖かさではないものの、自然の木の温もりを感じていただける無垢フローリングをご提案。
既存の合板フローリングの傷や変色が気になられていたRさんは、無垢フローリングの蓄熱性能や肌触りのよさ、傷がついても味わいに感じられる一枚板であることに魅力を感じくださり、ご採用にいたりました。
お子さんと一緒に家族三人でキッチンに立っても広々とゆとりあるキッチンに変わりました。 キッチンとLDを仕切る壁がなくなり、キッチンに立っていたも明るさと家族を感じられるうれしい間取りです。
Rさんのお話を伺って、提案したのはⅡ型キッチン。 Ⅱ型とは、コンロとシンクのキャビネットが並列しているレイアウトのこと。 2つのキャビネットによって、作業スペースを広くとれ、収納力もアップ。
冷蔵庫へのアクセスも近くなり、体の向きを変えるだけでコンロとシンクを行き来できるので、作業動線を短くできます。
今回は、シンク台の背面にも収納を設け、家族の誰かが料理をしている間に、ほかの家族がリビング側から配膳の準備をできるように。背の低いお子さんでもお手伝いしやすくなりました。
もう一つオーダーいただいたのが、リビングダイニングから廊下へと続く床材を無垢のオーク材に変えること。前述のご友人が弊社で床を無垢材にリフォームし、その感触や心地よさをRさんご自身が体感して「ぜひうちでも」と思ったそう。 以前の床はマンションによくある合板の防音フローリングで、お部屋全体のトーンを暗くしていました。明るい木肌の無垢材に変えることで、光と風を感じるような居心地のいいリビングになりました。
じつは、この無垢材にはもう一つの効果が。 アイランドキッチンにリフォームする際、問題となったのが既存の床暖房の配置でした。床暖房を活かすとなると、どうしてもキッチンの配置の選択肢が狭まり、理想の「家族みんなで立てるキッチン」は叶わない事態に。 理想のキッチンを取るか、床暖房を取るか……。そのとき、夢を後押ししてくれたのが無垢材の「蓄熱性」だったのです。 無垢材は天然の木で作られているため、呼吸をします。暖房や窓から入った日差しの熱を吸収し、蓄えるため、素足で歩いてもひんやりしない体感温度を保つのです。Rさんは床暖房をやめ、夢のキッチンを叶えることができました。
キッチン周りの床はタイルを使用。無垢材の弱点として、水に弱いということが挙げられますが、水まわりの床を意匠性の高い本物のタイルにすることで、耐水性や防汚性をアップし、住まいの印象も一段グレードアップさせています。
本物志向のRさんは、コンロ側の壁にもタイルを使用しました。
上品な印象のタイルをセレクト。 オープンキッチンのアクセントになりました。
小さな工夫としては、以前は壁から出っ張る形であった物入を、壁とならしたオープンラックにし、動線を広くしました。ちょっとした飾り棚としても使え、隠すところは隠す、見せるところは見せる、とヌケ感のあるお部屋の演出にも役立っています。 冷蔵庫上の吊戸棚は、オーダーメイド。 キッチンメーカーから同じ面材を取り寄せ、キッチンと揃うように造作しました。
そのほか、コンロ側カウンター下のゴミ箱が隠せるスペースやタッチレス水栓など、機能性も◎。 撮影が終了する頃にはちょうどお昼時。おもむろに料理本を取り出し、料理を始めるRさんご家族。お店で出てくるような本格的なイタリア料理を家族で和気あいあいと作っていました。
ご家族の笑顔のお手伝いができたことを、私たちもとても嬉しく思います。 その後、無垢材の床にすっかり魅了されたRさん家族。次はリビング隣接の和室にも無垢材にしたいとご依頼をいただいています。