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敷地は千葉県郊外の住宅地で、建て主からは植物と野鳥の観察が楽しめ、膨大な蔵書とアンティーク文房具のコレクションを展示、保管ができる家を作ってほしいと依頼されました。
植物や鳥を見るためには大きな窓が必要で、書棚や飾り棚を作るには長い壁が必要となります。この相反する条件から家の中に開けた場所と閉じた場所、明るい場所と紫外線を避けた暗い場所を、またさっぱりとした空間と密度の高い空間を、といように対比的な場所を作ることにしました。
プランは中央にキッチンや階段、倉庫を配置し、回遊できる形になっています。センターコアにすることでコアを境に明暗の切り替えができ、南西側に明るいリビングダイニング、北側に暗い書棚、東側にやや暗い書庫と書斎というレイアウトとしました。
鳥の滑空する様や水浴び、地面を啄む姿などに目線を合わせるためリビングは玄関やダイニングから二段ほどレベルを下げ、腰高まで地中に埋めています。こうすることで椅子に座った際にちょうど目線の先に地面が見え、それは同時に低中木を楽しめる目線となり、さらに視覚的な楽しみを増やすために庭づくりの際にも地盤に高低差を設け様々な種類の下草を植え込みました。
二階はプライベートな空間として個室や水回りが並びますが、個室をリビングと吹き抜けでつなぎ、どこにいても家族の気配が感じられるよう配慮しています。
ささやかな段差を持った回遊式のプランは絨毯やフローリング、ラワン板張りの天井など場所ごとに仕上げを変え、季節や時間によって家の中でさまざまなシーンが楽しめるよう計画しました。