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設計、監理、エクステリア(庭・外構)を担当
神奈川県横浜市青葉台で計画した住宅。敷地を3方向囲まれた北向き接道の敷地で、プライバシーを確保しつつ明るく開放的な空間を求めつつ、街並みとしてのメディアとなるような建築を考えていった計画である。
敷地は隣地と同様に前面道路より一段上がって盛り土がしてある状況であった。ここでは、その盛り土を道路レベルまで掘削し、隣地より建物の接地面を下げた。隣地との段差は土留め擁壁を新設することで解消するが、その擁壁で周囲をぐるりと囲み、内部をこの家の1階の空間とした。そこはLDKや囲まれたテラスを設けたり、程よく暗い半地下の寝室等も確保でき、道路から家に入るエントランスの導線も段差が少なくスムーズである。また、元々の一段上がった敷地に建物を建てるよりも、隣地からは一般的には塀程度の高さのボリュームに感じられ圧迫の少ない印象となる。2階はそこに三角形のボリュームを乗せることで内部に吹き抜け空間を生ませ、スリット状のトップライトからの光が1階のLDKやエントランスまで届くように設計した。三角形の角度は、屋根で光をしっかりと受けられるように天高く伸ばすと同時に、隣家との隙間をしっかりと設け、隣家の窓に対して採光を邪魔しないものとしつつ、隣家とのクリアランスを確保しながら圧迫感を軽減するためにあえて鋭角なものとしている。結果として、住宅街において、建物の接地面や敷地との境界の隔て方から考えていくことで、広がりや自然光を確保することができ、この家特有の幾何学が、光溢れる固有の空間を生み、都会であっても開放感や自然を感じながら暮らせるような豊かな住空間となった。
また、それと同時に、この大胆なフォルムには彫刻的な概念も持たせている。何かこの場所でこの建築が芸術的な要素を感じられたり見るたびに何かを考えてもらえるような存在とさせたいと思った。この街にはそれが必要だと感じたのだ。建築のフォルムのパワーにより、ここを通る人々を鼓舞して喚起するような、そんな存在となってほしい。