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設計を担当
施主ご自身が、薪ストーブのショップを商われている方の自邸。
勢いプライベートと商いの距離感がうすれがちになるところを、うまく空間を切り離しながら、いざとなればショールーム的に使えるように各部を設えました。
大きく構えるコト無く常に等身大で、でも信ずる自身の考えを、薪ストーブを求めるユーザーさんに伝え続ける。
そんな彼の自宅を、kameplanなりに解釈して作り上げました。
ショールーム的に使うこともあるため、プライベートを分け羅れるようにしてほしい。
薪ストーブの性能を自分で実験するため、各所に薪ストーブを設置できるコーナーを設けてほしい。
子供がまだ小さいため、将来仕切れる子供部屋にしてほしい。
衣類収納は家族分をまとめて仕舞いたい。
キッチンはタイル張りで、使い勝手を自分で考えたい。
薪ストーブの設置、販売を営む建主さんは、自邸を薪ストーブのショールーム的にも使うとともに、セミナー開催後のホームパーティーを自宅で開催するため、ダイニングとリビングを通り土間で分けて、パブリックとプライベートをしっかり分けられるプランとしました。
薪ストーブを扱う業者としてだけでなく、一生活者としての私たち家族の意見も十分取り入れていただき大変満足しています。特に独自の空気循環システムは、薪ストーブの熱を最大限に生かしてくれるものです。家事周りの主婦目線の提案も助かり、ご夫婦で設計されているkameplan architectsならではの家造りだと思います。
家族が日常的に使うダイニングと、通り土間を挟んで接している, ホームパーティーに使うリビングルーム。 突き当たりには暖炉を配し、トップライトを両方にしつらえることで、暖炉のある壁が象徴的に演出できました。
リビングの暖炉の反対側には、庭に開いた大開口。 この開口は、オリジナル木製サッシで、断熱性能を確保しながらも重さを抑えるために、真空ペアガラス(スペーシア)を採用。 季節の良い日は開け放って、庭と一体的に使えます。
リビングの大開口には、引き込みの障子も。 冬の夜間は障子を閉めると、さらに断熱性UP
暖炉とトップライト。 壁と繋がるようにトップライトを設けると、壁が一気に明るくなります。 また、暖炉を使わない季節には、このトップライトを開けて風をとおせます。 トップライトは電動開閉式で、降雨センサーがついていて、雨が降ると自動的に閉まるので安心。
リビングとダイニングを隔てるとおり土間。 正面に薪ストーブを配し、背中に障子をしつらえることで、採光を取るとともに印象的な空間にしつらえました。 この通り土間は、ホームパーティーの時のアプローチになることはもちろん、薪のストック場所とともに、趣味の自転車のメンテナンスや、雨の日の子供の遊び場にと、様々な「暮らしの余白」に寄与しています。
キッチンは奥様こだわりの、タイル張りのオリジナルキッチン。 内部に収納したものが一眼でわかるようにと、オープンな引き出し収納にしています。
ホームパーティーを多く開く建主さんは、洗い物は大容量の食洗機を希望。 スエーデンの「ASCO」をカウンターに収めるために造作カウンターに。 海外製の食洗機は一気に洗える量が多く、時間も短め。お勧めです。
洗面化粧台の壁のタイルは、奥様こだわりの海外製タイル。 これぐらい思い切った色でも違和感ありませんね。
ダイニング一角には、2Fへの階段を配置。 その手前には大きな片引き戸を設け、引き戸の仕上げは黒板+マグネット塗装。 小さなお子さんの落書きはここで!! 右奥はトイレへのアプローチ。 ダイニング側からトイレの気配は全くありません。
ダイニングと一体になった2Fへの階段には、大きなスライド式の片引き戸。 この片引き戸には黒板塗装を施して、子供たちの落書きコーナーに。 階段下はワンちゃんのゲージを仕舞い、来客時には飛び出せないようにしています。
ダイニング一角の、黒板+マグネット塗装の大引き戸は子供に大人気!!
子供がまだ小さいうちは、子供部屋は間仕切らずに、シームレスに使えるように。 梁を表しにしているので、間仕切りを作るときも簡単です。
2F子供部屋すぐ横に、家族全員で使うウォークインクローゼットを。 ハンガーを中心にしているので、洗濯物を取り込んでそのまま収納できます。
ウオークインクローゼットを通り抜けて、階段を上がるとそこにはロフトが。 大容量のロフトには、季節のものやあまり使わないものを収納。 夏期は奥の窓を開け放って、湿気がたまることを防ぎます。 手前のシルバーのダクトは、オリジナルのサーキュレーションシステム。 冬季は薪ストーブの暖気を床下に送り、夏期は外気を床下に送る仕組み。 この家のエンジンのような存在です。
2Fの寝室は、吹き抜けと繋がるインテリア窓を設けて、薪ストーブの暖気が寝室にも回るように工夫しています。 左側の格子の先はロフトと繋がり、夏の間はロフトの窓から熱気を抜くので、季節を通じて快適な寝室です。
東に面する窓には、落葉樹を配置。 里山に自然に生きているような樹種選定を心がけました。
外壁は天龍杉を、保護塗料なしで張り上げ。 自然にシルバーに変化していくのを楽しみます。 手前のデッキはリビングと繋がっているので、ホームパーティーの時にデッキまでパーティー会場に。