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設計を担当
築40年ほどの平屋の減築+耐震改修物件。
建てた頃には、これから子供が生まれ三世代家族になるぞ!という意気込みが感じられる間取りではあったが、子どもたちが巣立ち、孫が訪れるようになり、生活スタイルと家のギャップが大きくなってきた。
何よりも、断熱の概念が乏しかった時代の建物なので、構造はしっかりしていても、やはり夏は厚いし冬は寒い。
そこで、今の構造の弱点を補強し、現行建物レベルまで引き上げながら、断熱補強、サッシに木製建具をプラスして断熱強化+太陽熱を利用した温水床暖房を採用し、大幅に室内環境の改善を図りました。
もちろん、孫がいつ来ても良いように、小分けになっていた間取りを一室空間に改善しました。
すでにお子様が独立して、6LDKあった個室の大半が物置になっていました。
地盤沈下からの建物の傾きもあり、建て替えかリノベーションかで対応しようと考えておられたところ、同じ敷地を分筆してお子様が住まいを新築することとなり、では傾きの激しい部分を減築した上で耐震補強、断熱補強を行うフルリノベーションとなりました。
居間とダイニングが別、全ての部屋に廊下でつながっているところなど、古い間取りで使い勝手が悪かったところを、構造を大きく変えることなく、空間がひとつながりになるように変更しました。また、同時に床、天井、サッシの断熱補強を行い、床暖房をリビング、ダイニング全体に入れることによって、冬は寒くて、狭い居間に閉じこもり気味だった住まい方を、LDK一室をシームレスに快適に使えるように、温熱環境のバリアフリー化も行いました。
息子夫婦との同居を機に建て替えも考えましたが、亡き母と私たち夫婦で建てたいろいろな思い出の詰まった家。「息子夫婦の家の新築」と「母屋の減築」との提案をいただき、とてもありがたく思っています。埃まみれの屋根裏から床下まで丁寧に調べていただき、様々な問題も見つかりましたが、快適な家ができました。
特に勧められて設置した床暖房と、大切にしていた旧家の格子建具を見事に生かしていただいたことに、感謝をしています。
息子さんよりご相談を受け、まずは母屋の現状を把握するために、小屋裏や床下から構造体の状態、耐震がどの程度あるかを確認し、リノベーションが可能かを検討しました。
構造体自体の健全性が確認できましたので、現在の建物の耐震診断を行い、大地震時に倒壊の危険性があったため、耐震補強計画とプランニングを並行で行いました。
事前調査をできるだけ細かく行いましたが、やはりフルリノベーションでは解体してから見える部分も多く、現場で工務店さんと膝つめで検討したり、途中でプラン変更を決断することもあり、なかなかに緊張感のある現場でした。
リビングの掃き出し窓には、内側に木製建具を追加して断熱性能を上げています。
寝室と縁側の境には、旧家で使われて保管されていた引き戸を修理して再利用しています。
キッチンは既製のシステムキッチンに、造作収納を組み合わせて使い勝手を上げています。
キッチンは既製のシステムキッチンに、造作収納を組み合わせて使い勝手を上げています。写真はカウンター下に電子レンジを置き、上部は配膳台として利用します。
以前は6帖の居間だったところを、廊下、ダイニング、キッチンと一室化し、シームレスに暮らせるように再構築しました。