2021/12/21更新0like14161view

著者:SUVACO編集部

【いい家・オブ・ザ・イヤー2021】今年最も支持された住宅事例TOP15を発表!

この1年間で、SUVACOに新規公開された住宅事例は約1,000件。そのなかでも、特にユーザーからの反応が大きかった人気実例TOP15をランキング形式でご紹介します。今年の1位はどんな事例でしょうか?

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

SUVACO「いい家・オブ・ザ・イヤーとは?」

SUVACOにはこの1年間に、1,000件近くの住宅事例が新たに登録されました。その中でも特にユーザーの支持が高かった事例TOP15を、ランキング形式でご紹介します。

10位以内は事例を手がけた専門家のコメントも載せていますので、併せてお楽しみください。
それでは、15位から発表します!

【15位】高津の家 旗竿地に立つツツジの樹に寄り添う家|新築 [後藤智揮]

専門家の自邸兼仕事場。子どもが生まれたことをきっかけに考え始めた家づくり。2階建てとすること、自宅で仕事ができること、子育てのしやすさを中心にプランニング。住宅密集地の中の旗竿地、もともと根付いていた見事なツツジの樹に寄りそった中庭のあるコの字型に。

傾斜天井をそのまま室内にあらわし、障子や室内開口であちこちに視線が抜けるため、面積以上の広がりと開放感が。コテの跡が素晴らしい左官職人による砂しっくい壁をメインに、自然素材で構成。

中庭や上階吹き抜けからの光は、角度や明度を変えて室内の表情を豊かに、下階もほぼ自然光のみで過ごしているそう。常緑性のツツジが、一年を通してみずみずしい色を添えています。

【14位】marbling -職住一体の建築- [小田内晃彦建築設計事務所]

こちらも専門家の自邸兼仕事場。「ふらっと立ち寄れる距離感がいいな」という妻の一言がヒント。

家の中に小さなオフィスを作り、働く場と住む場を明確に分けるこれまでのSOHOの考え方から、ワークスペースと生活空間をはっきりと分けるのではなく、暮らし方と働き方が自然とゆるやかにつながって、曖昧な空間になるようにプラン。

壁や建具で仕切るのではなく、「開口枠」と名付けた奥行のある境界空間を、室と室の間に設置。仕事のスペースになったり、子供の遊び場や家族団らんの場となったりと縁側のよう。

「ぼかして」「にじませ」、ふらりと生活しているうちに働いていたり、働いているうちに生活していたり、職と住が「にじみ合いながら混ざり合う」。曖昧な境界空間によって日々うつろう色彩が、人生そのものを豊かにしてくれそうです。誰もいない日中は1階全体を仕事場として自由に移動するのだとか。仕事時間だけれど、また楽しからずや。

【13位】62㎡家族全員に自分のスペースを!心地よい風が通り抜ける家 [湘南リフォーム]

もともと住んでいるマンションをライフスタイルに合わせてリノベーション。14年前に中古で購入した、LDKは住戸の中央にあるといった昔ながらの区切られた間取り。インターネットで「マンションのリフォーム事例は見尽くした」ほどでしたが、最高の出会いによって大満足の住まいが完成。

希望していた子供部屋に書斎、WICやパントリーなど盛り込みながらも動線をライフスタイルに合わせて整理することで、窓から玄関まで風が抜けるなど、同じ家だったとは思えないくらいくらいに住みやすくなることに驚き。

コロナ禍だったためにオンラインでの打ち合わせがほとんど、ショールームにも思うように行けなかったようですが、イメージ写真やメールのやりとりだけになっても、息がピッタリの施主と専門家には全く問題なかったとのことです。

【12位】Slow life 琵琶湖を望む別荘に緑を感じ住む 彦根新海浜の家 [COLOR LABEL DESIGN OFFICE / 殿村明彦]

南側にはさまざまな種類の木々、北側には日本で一番大きな湖の琵琶湖の美しい風景を見ることができる住まい。この眺望を最大限に住まいに取り込むために、家族がみんなでくつろげる空間を2階に。

南に面したリビングの窓を、すべて壁に収納のフルオープンにすることで、街路樹の木々たちが庭の一部になり、ウッドデッキやリビングとつながるひとつの空間に。

薪ストーブも設置されているので、寒い冬にこそ火を囲みながらの家族の団らんを楽しみたい。ウッドデッキ向こうの風景は、子どもの成長もずっと変わらず見守ってくれるはず。

【11位】ガラス階段の家~透明ガラス階段がトップライトからの自然光を家中にとどける家~ [原空間工作所]

商業系地域の建物密集地、車通りの激しい道路沿いの間口5m程度の細長い土地に建つ住まい。騒音や排気ガスなどを考慮して、室内がはっきり見えないようなガラス壁と、最上階にある2つの開閉式トップライトから光を取り込みます。

間口が狭く奥行きが長い敷地に対応するために、柱の代わりに細いH形鋼を組み合わせることで、広い室内空間を確保。4階の大きなトップライトからの光が、中庭のような役割となったガラス階段を通じて室内全体に広がって、淡く自然発光している光の箱のよう。

ここからはTOP10の発表です!

手がけた専門家のコメントも合わせてご覧ください。

【10位】IN BETWEEN [矢板久明 / 矢板直子]

代々この地域に住まう家族のための2世帯住宅。上階は子世帯、1階はバリアフリーで計画した親世帯です。規制上、南面を隣家に寄せたため、北側からの光を取り込む工夫として、目隠しも兼ねた反射壁を北側2階に浮くようにプラン。

プライバシーを守りながら光を室内へと取り込む反射壁は、それらの効果だけではなく、反射によってまわりを明るくしたり、壁があることで新たな場所をつくったりと、プラス効果の連鎖が広がります。

1階親世帯では、つまづかないように必要な場所には全部手すりをつけて、手すりがない場所は家具のへりを支えにして歩けるかなど、どこを触って歩くかを専門家が何度もシミュレーション。既製品の手すりさえも、なかなか満足するものがないと毎回造作なんだとか! 住まいが、住み手の健康や人生にも深く関わっていることを実感。

矢板建築設計研究所 矢板久明さん・矢板直子さん

矢板建築設計研究所 矢板久明さん・矢板直子さん

建築家

工夫した点は、北側や隣接する南側からの光の取り入れ方でした。3階建てとすると北側射線制限のため、南に建物を寄せなければならなかったのですが、この一見不利に思える条件をプラスに転じるよう、北側には光を反射させ、寝室や浴室の目隠しとなる飛び梁を設けました。

この飛び梁は、1階の部屋を明るく照らし出すと共に、いろいろな空間が重なり合う空間レイヤーも作りだしてくれました。それは玄関の構えの空間を生み出したり、北側の庭では隣地からの上からの視線を切り、日の反射で部屋を照らしつつ、1階では視線が飛梁の下を潜って隣地との境まで伸びて庭を広げたりと、大きな効果をもたらしてくれました。

こんな生活空間を豊かにする工夫をいつも心掛けて設計しています。

【9位】木立にくらす家 ~雑木の庭が気持ちいい 避暑地のようなすまい~ [森哲哉]

静かな住宅地にある、雑木に囲まれた避暑地がイメージの住まい。
南に開放的な広い庭をもうけて、高・中・低の青々とした葉や木々によってゆるやかにプライバシーを保っています。

専門家が以前手がけた住宅を、街で見かけてイメージに近いと依頼されたそう。室内からは、白い壁と木のシンプルな内装に、隠し框の木製サッシ越しに見る庭の緑がすっきりと映えています。

敷地の向こうにまで開いている庭で庭仕事をしていると、家のことや植栽の名前などを道行く人からよく尋ねられるそう。昔ながらの緑が地域のコミュニケーションツールに。またすぐに「住みたい家にイメージが近い」と依頼がありそう。

森建築設計室 森哲哉さん

森建築設計室 森哲哉さん

建築家

家と庭、庭と景観について施主と話し合いながら配置を決めました。庭が、周辺環境との間で柔らかく守っているイメージです。

庭に面した開口部は、深い軒を設け、木製の隠し框でスッキリさせました。庭仕事が趣味の施主は、リビング・ダイニングから庭を愛でて楽しんでいるようです。緑を介して通行人とのとのコミュケーションも生まれました。この家から緑が広がり、より豊かな住環境につながるのを期待しています。

【8位】玄妙 [大田 司]

ニセコのスキーリゾートから南に離れた、静寂さと豊かな自然に囲まれている場所。
山も望むことのできるなだらかな斜面の途中に建つ、素晴らしい景色を多様に取り入れた別荘。

建物を3つのブロックに分けて、向きの異なる片流れの屋根を交互に配置。日本百名山のひとつである羊蹄山を含めた景色を、リビング、寝室、浴室などそれぞれの部屋から多様に眺められるようにしています。

景色を最大限に活かしながら、外観から室内に続く石や木材などの自然素材の使い方が秀逸です。家の中からも外からも、遠方からも、この住まいは見ごたえあり!

DAIDA DESIGN STUDIO 大田 司さん

DAIDA DESIGN STUDIO 大田 司さん

建築家

羊蹄山を抱くように三つの棟が角度を持って配置されています。羊蹄山含め、周辺の自然環境を楽しみたいというのがクライアント(施主)の大きなご要望でした。

3つの棟はそれぞれ異なる角度配置や屋根勾配の方向により、多様な景色を室内に取り込み多様な場所を作り出しています。リビングや各個室には屋根のかかる大きなテラスがあり、自然と外の景色に繋がっていきます。全ての部屋の開口部は、対角線状に風が通り抜けるように設計しており、景色と共に気持ちの良い風が感じられる空間になっています。

ウインタースポーツも楽しむクライアントなので、四季を通して楽しんでいただけるような住まいとなりました。

【7位】RR-HOUSE [真銅祥一朗建築設計事務所]

都心にも近く、山と海に挟まれた最高の住環境にある住まい。150㎡と広いメゾネットを、プライベートゾーンとパブリックゾーンにしっかりと分けてプラン。

基本的に大きく間取りを変更をすることは難しかったため、既存の間取りを活かしつつ、テーマのひとつであった、たくさんの素材を採用。

鉄板や石、ステンレスやモルタル壁などハードな素材が多く使われているにもかかわらず、壁のモルタルに木目の模様をスタンプして質感を出したり、自然素材であたたかみのある印象のインテリアに。室内とバルコニーデッキに置いたこだわりの植栽で、連動するように室内外に自然を感じることができます。

真銅祥一朗建築設計事務所 真銅祥一朗さん

真銅祥一朗建築設計事務所 真銅祥一朗さん

代表・建築家

目指したのはマンションとはいえ、上質で緑を感じることができる豊かな空間です。また落ち着いた雰囲気を醸し出すことで歳を重ねても飽きのこない空間を目指しました。

工夫した点はマンション特有の柱や梁の形を自然に消し去ること。
苦労した点は様々な個性的な材料(石、タイル、モルタル、鉄板、木材etc)を違和感なく自然にマッチさせること。

ジャンルを問わず様々な無垢の材料を採用したことで密度の濃い重厚な空間となったと共に、傷や汚れなどの経年変化に対してとても有効な空間になったと思います。またバルコニーを積極的に緑化することで、マンションとはいえ自然を感じることができる心地よい空間となりました。

【6位】長い平面でもコンパクトな動線、自然を楽しむ庭のある住まい [hm+architects]

「自分の生まれ育った地で子ども達と暮らしたい」と、時間をかけて探した思い入れのある土地。高低差があり緑地公園に隣接、庭の手入れを存分に楽しめて家族がゆったりと過ごすことのできる、広い敷地を活かした伸びやかな「家族のためにぴったりな唯一無二の生活空間」。

高低差によって眺望が開けているのにプライバシーも確保される環境だったため、フロアプランは、平屋をイメージするような東西に伸びた長方形。

室内動線は、LDKを経由するパブリックなものと、エントランスからキッチン背後のパントリーまでまっすぐにつながるバックヤードの2つの動線をプラン。これらを相互にまわることができるようにダイニング・キッチン・パントリーを住まいの中心部分にもうけました。

妻は「家が大きくなって、家事全般は大変になるかなと覚悟していたのに、実際は動線がコンパクトで時短になり、自分の時間が増えて驚いている」そうです。

hm+architects 一級建築士事務所 伊原洋光さん・伊原みどりさん

hm+architects 一級建築士事務所 伊原洋光さん・伊原みどりさん

建築家

庭のある暮らしを存分に楽しむこと、個性的な敷地の魅力を引き出すことを同時に考え、建物は南の庭に面する間口を広く構えた細長いプランに至りました。

長い平面でありながら複数の回遊ルートを持つことで、各所の動線はコンパクトになり、また建築が緩やかに南庭を囲い込むことで、家のどこからでも自然を感じられる関係が実現しています。

そして大きく包み込む屋根を感じさせる天井面が、内部空間に視線の伸びやかさ、光の反射による陰影を与えています。 クライアントご家族はもちろんのこと、この家を訪れる人たちは、皆お気に入りの場所を見つけ、自然と長い時間を過ごしてしまうそうです。

【5位】旗竿敷地の特徴を活かした、キッチン中心の開放的な暮らし [植村康平]

県外出身の夫婦が、土地や建物だけでなく風土や立地条件にも明るい建築家に依頼。旗竿地と言えばネガティブな印象もありますが、「プライバシーを守りやすい」「土地代を抑えられる分、建物に費用をかけることができた」など、旗竿地がメリットとなる住まいが完成。

隣家に接していますが、人の目には触れにくい南側は大胆に室内と外部空間をつなぎ、開放感いっぱいの心地良さを実現。

料理やお酒をワイワイ一緒に楽しむこともでき、それぞれが静かに過ごすこともできるよう、吹き抜けや段差をもうけて多くの居場所をつくりました。

小さなお子さんが「何の説明も無く最初から段差やベンチをとても上手に使いこなしてくれ、空間づくりがうまくいったことを感じさせてくれました」とのこと。子供は正直です。

植村康平建築設計事務所 植村康平さん

植村康平建築設計事務所 植村康平さん

建築家

リノベーションにするか、新築にするかの検討からスタートしたプロジェクトで、土地探しも同行させていただき、そして見つかった「旗竿敷地」の土地。

一般的にネガティブな印象で語られることの多い旗竿敷地ですが、今回の計画地は周辺環境にも恵まれておりポジティブな要素が多く、その要素を最大限生かせるよう考えました。

東側の隣地の庭と重なる位置に、植栽豊かな庭と屋根のかかった土間スペースを設け、その隣にこだわりのオーダーキッチンのあるLDKを配置し、明るく開放的な空間を獲得しました。

また、吹き抜けに面した書斎や段差を利用したワークスペース、造作ベンチなど、家族が繋がりながらもそれぞれお気に入りの場所で過ごせるよう、小さな居場所を数多く作りました。

【4位】日本橋S邸 〜ギャラリーのような回廊のある家〜  [鹿内 健]

築40年、日本橋の4階建てビルの2階をリノベーション。仕事で不在も多く上階に家族が住んでいることもあり、「キッチンも要らないということで、十分すぎる空間をどう使いこなすかがポイント」の、完全なる自分だけのプライベート空間に。

広いWICと脱衣所のある浴室コーナーを中心に、大きく回遊することができるプラン。玄関から寝室までの、仕事モードをOFFにするための長い廊下は回廊のようでもあり、プライベートギャラリーのようにも感じます。

帰宅後にスーツやコートを脱いでシャワーを浴びるといった一連の流れるような動線は、大切にしている洋服や家具、美術品のようにライフスタイルにぴったりと馴染んでいます。

Sデザインファーム株式会社 鹿内 健さん

Sデザインファーム株式会社 鹿内 健さん

建築家

『日本橋S邸』は、「必要なのは寝室と収納と水まわりだけでキッチンはいりません」という風変わりなご要望から始まりました。

70㎡の広さにそれだけの部屋を作っても……広いだけで、どうしたものか?と悩んだのを覚えています。出来上がった家は廊下を回廊状に廻してあえて長くしました。

昨年の春に起こったコロナ禍による外出自粛期間を経てから改めて見ると、このような余白の空間はとても重要だと思いました。寝る、食べる、身支度するなど機能的な部屋だけでなく、小さくても良いですし、朝の5分だけでも過ごす「家族にとってお気に入りの場所」など、この住宅のような心のゆとりを生み出す空間がこれからも作れればと思います。

【3位】馴染む家 [こぢこぢ一級建築士事務所]

プランニングの段階からすでに、こんなに素敵な家が「うち」になるなんて……と「それからはウキウキする日の始まりでした」という施主の言葉が印象的な、農地の一角を宅地化して建てた平屋。

その特殊性から、周辺地域とどのような距離感を保ち関係性を築くのかが一番難しく、一番重要だったそう。

形状がそのまま室内にも活かされてアクセントにもなっている大きな切妻屋根。シンプルなのに、床・壁・天井から金物といった細部までじっくり見たくなる室内は、それもそのはず、「上質な空気感が醸し出されるよう、素材やエレメント選びに時間をかけました」(建築家・小嶋さん)とのこと。

施主から専門家への「今後とも末長く、宜しくお願いします」のメッセージを見るだけであたたかい気持ちに。

こぢこぢ一級建築士事務所 小嶋良一さん

こぢこぢ一級建築士事務所 小嶋良一さん

代表・建築家

ご実家が所有していた農地のうち500㎡の敷地を区切るところからスタートしました。捉え所のない周辺環境に戸惑いましたが、東西南北、それぞれの個性を受け入れながら、できるだけ違和感のない建ち方を模索しました。

ご入居から1年半が経った頃、久しぶりにお伺いする機会がありました。蔓植物による緑のフェンスで囲われた庭では、BBQをしたり、お子さん達が水遊びをしたり、楽しくご活用されているようでした。

道路側につくったオープンな前庭は、ご近所さんと立ち話をしたり、良いコミュニケーションの場になっているそうです。『馴染む家』というタイトル通り、地域や住まい手の暮らしにしっくり馴染んでくれているようでホッとしました。

【2位】佐倉の家 [奥野公章]

仕事柄、休まる時間が少ないことや子供が生まれたことをきっかけに、都会のマンションから田舎の庭のある平屋へ移住。四季のある日本の気候に合わせて、どの部屋にも光と風が通り、庭を眺めることができるよう、東西に長く低く計画しました。

室内は間仕切りのない開放感のある広い空間ですが、それ以上に、内と外の境を気にせずに道具小屋や水場、木工場や焚木場などのある敷地全体を、縦横無尽にまわることができる究極の回遊プラン。

今後は、ドッグランやバーベキューテラス、畑などを楽しみながらつくっていく予定だそう。本当にうらやましい限り。

奥野公章建築設計室 奥野公章さん

奥野公章建築設計室 奥野公章さん

建築家

子供が生まれたことをきっかけに、都会のマンションから、田舎の庭のある平屋へ移住を決めた家族のための住宅です。

大型犬2匹と家族とともに、庭遊びや庭仕事の時間を楽しむ暮らしを叶えるために、内外をつなぐ拠点として「差掛け屋根」のテラスを設け、モルタルの土間にすることで、犬も人もボーダレスに出入りできるような環境を作っています。

家の建設と同時にすすんだ施主セルフビルドの小屋を拠点に、「庭」もますます進化中。砂場やデッキや畑ができ、これからの生活がますます楽しみなお住まいとなっています。

【1位】庭見る小居 - 居場所を散りばめた小さくて広い家[エキップ]

設計者の自邸。延床面積25坪と戸建てとしては小さめですが、専門家として施主に勧めたい素材やプランをいつでも見せることができる、見どころと発見が満載な自邸。

小さい敷地でもしっかりとした庭を作り、屋内の様々な場所から庭や木が見えること、玄関やトイレさえも「居室」として多様にフル活用するプランに、「余すこと無く使うという気概」をビシビシと感じます。

家づくりの依頼の際、やはり対面キッチンのリクエストが多いそうですが、「台所仕事時は子供は横目で見えるくらいにしておいて外を見てリフレッシュするという選択肢もありかと思います」とのこと。キッチンに立つ時に目の前にある窓が、そんな素敵な理由だとは! 表情豊かで愛情深い住まいに感動。

エキップ 柳本英嗣さん

エキップ 柳本英嗣さん

設計者兼施主

準防火地域で住宅が密集する狭小地ながら、生活しやすく法的な自由度も高い2階建てでまとめ、小面積でも閉塞感を感じさせず居心地の良い空間を作ること、家のどこからも庭の緑が見えるようにすることをテーマに設計しました。

家族が集まりたい時も、少し距離を取りたい時もストレスなく居場所を見つけられるように、家中に心地良い場所を設けています。

表層的にはシンプルな素材でまとめた反面、窓の位置や大きさは視線の抜け、光の入り方、室内の落ち着き、近隣との関係性など多方面から慎重に計画しました。

引越し当日から子供がくつろいでいたこと、見学に来られる方の滞在時間の長さから普遍的な居心地の良さを達成できたような気がします。

いい家・オブ・ザ・イヤー2021 講評

今年のランキングを見ると、「庭」という文字が目に付きます。ほとんどの事例が、庭だったり緑だったり、景色だったり、外部とのつながりを強く感じさせるものでした。

未だ我慢を強いられるコロナ禍という状況において、在宅時間が長期化するにつれ、家にいながらにして外の自然や季節の移ろいが感じられる住まいへと、人々の意識がより向かってきていることの表れではないでしょうか。


SUVACOには、こうした素晴らしい住宅事例がたくさんそろっています。
コンセプトやデザイン、エリア、面積など、さまざまな「こだわり条件」からも検索できますので、ぜひ自分らしい家づくりの参考にご覧ください。
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