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設計、施工、監理、プロデュース・コーディネート、インテリア、土地・物件探しを担当
今回のリノベーションの舞台となったT様邸は宝塚線沿線でも戸建等が立ち並ぶ閑静な住宅街。
駅からは10分もしないけど、自然も多く、大通りからは少し外れて静か。
そんなところにある、規模感もあって管理良好な品の良いタイル張りの築25年程のマンションです。
その1階にある素敵な庭付きのお部屋をフレンチクラシックをベースにリノベーションしました。
最初に家を買おうと思って動き出したのは2017年。
その時からリノベーション前提でした。
理由は価格と注文住宅性。
もともとアンティークの小物なんかも好きなので、世界観的にも『古くてレトロで良い感じの物件をリノベーションする』ということに惹かれたものの、実際に購入したのは築25年、宅配ボックスもオートロックも付いている管理良好なマンション。そこは生活のバランスを考えてのこと。
庭のある物件が良かったので、必然的に1階。
だから安心感のあるマンションかどうかは凄く大事にしていました。
その結果、レトロな感じがいいなーと思っていたのに、まあまあ現代的なマンションになりました。
庭があり、緑が近く、静かで、『好き』が身近にあり、心が安らぐような空間。
そういうイメージでおうちづくりに取り組みました。
■キッチンのウッドパネル:
キッチンに貼った木の化粧パネル。
他にもいろいろ施工方法はあるのですが、味や質感のあるリアルな木製パネルを設置。リビングの中で存在感を放ってくれるアイテムになりました。
■断熱:
1階なので地熱の影響もあることを考えて、外気と接する部分等、断熱には気を付けて充填しなおしました。
■天井の板張り:
最初はキッチンの上に貼ろうかと思ったのですが、ウッドパネルと合わせると木が増えすぎるので、廊下からLDKの入り口までに施し、『リビングに入ったときの広がり感』を演出する機能を持たせました。
■アーチ状の開口やモールディング:
ラグジュアリーなものが好き、ナチュラルなものも好き、ということで、やりすぎないバランスを意識しながら、存在感のあるモールディングを採用。
『ラグジュアリーにし過ぎると生活感が…』という絶妙なバランスを狙って構築していきました。
■リビングドア:
アンティークの素敵なドアを参考に近いものを選びました。
マットな塗装が気に⼊って います。(一瞬コロナで納期がギリギリで焦りました)
■ダイニングの円卓:
オーダー家具の円卓はリノベーションのプラン時に打合せで話に上がった地元のオーダー家具屋さんで作ったもの。
縁も色合いも含めてお気に入りに。
■キッチンの取っ手:
キッチン自体は比較的普通のキッチンですが、外に木の化粧パネルを貼ったことと、取っ手だけを真鍮でデザインしてオリジナルにカスタマイズしたこと。
背面の収納の取っ手と相まって、一気にデザイン性が上がった気がします。
■照明の数々:
デザインで優先にしたので、コードが長すぎたりするものもありますが、それもご愛敬です。
■洗面室等:
洗⾯はスキンケアショップの Aesopの店舗のイメージを伝えて世界観を出してもらいました。
あと、一部私にも施工させてもらって、良い思い出になりました。WCも照明に合わせた壁紙等、伝えた好みを上⼿くまとめてもらえています。
住みだして改めて、いろんな箇所で『将来的にも私が広い選択肢を得られるように考えてくださっていたなー』と感じています。
天井板、床にある黒に分類される木の風合いもそうです。
甘くなりすぎないバランスであったり、家電などで黒を選んだり、多少生活感のあるものを配置しても、しっくりくるように考えてくれているのが伝わってきました。
お陰で自分が選んでいる好きなもの達もすごく映える感じにしてもらっています。
だから、家具や照明、ファブリックや小物も選ぶのが楽しかったです。
何度も繰り返し塗装してくださったキッチンのパネルや、棚、取手一つ一つにもこだわりを持って作ってくださったり、お料理をしながらとても良い時間を持てているなーと感じています。
設計さんはいつもお会いするたび、穏やかで優しい話し方や佇まいで、私よりも随分お若いのに包み込む様な温かさを感じ安心して打ち合わせが出来ました。
無理なお願いも快く対応してくださり、会話もとっても楽しかったです。