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設計を担当
夫婦と3人のお子さんが住むマンションのリノベーション。コックピット的な位置にあるキッチン、旦那さんのワークスペースや子どもたちが勉強したりするスペース(DEN)を各所に散りばめ、完全個室型からみんながいる場所に面したオープンなスペースまで、それぞれのDENが特徴を持っています。
みんながいる場所〜個人のスペースまで、様々な性格の居場所を持った、現代ならではの過ごしやすい家になりました。
小高い丘の上の眺めが良い場所にあり、リノベーション前から景色の良さが特徴の家でした。その家の特徴を活かして、キッチンを家の中央に置いて、みんながいる場所を見ることができるようにしたいというお客様からのご要望がありました。
キッチンに使用している素材や内装材など、ひとつひとつお客様と吟味しながら決定していきました。時には三重県にある工場まで使用している石の素材を見に行かれて使用する部位を指定したり、妥協なくイメージに合う素材を選定できました。
リビングの天井には抗アレルギー性、消臭性、調湿性のある左官材を選定し、塗り方などもお客様に見ていただきながら施工しました。
お引越しをされた後、キッチンの使用感や新しい家での家族での過ごし方など、満足以上の評価をいただきました。
素材についてや仕上げの方法、タイルの貼り方なども相談して決めていきましたが、「本当はこうした方がきれいなのではないか・・」と思ったこともあったそうです。しかし完成後の仕上がりをご覧になられて、設計者の提案通りで進めて本当によかったと仰っていただけました。
物件はお客様の方で選定された後、リノベーションのご依頼をいただきました。先ずは色々とお話をさせていただいた後、異なる方向性のプランを検討し複数案をプレゼン。気に入っていただいたプランの方向性を絞り込んでいきながら、素材や細かいディテールに至るまでご相談しながら一緒に決めていきました。
素材を決めるにあたり、複数のメーカーのショールームを廻られるなど、とにかくフットワークが軽く、パワフルなお施主様でした。私たち設計者が候補にあげた素材を実際にご自分の目で見てご判断されることを徹底していて、一緒に作り上げていったような感覚があります。しっかりと納得された上で進められ、完成後に感動していただき本当によかったです。そういったプロセスをお互いが妥協せず進められたことがとても重要だったように思います。
風が吹き抜けるダイニングとキッチン。キッチンとダイニングからは眺望の良い景色がひらける。 キッチンは大きめのペニンシュラ型の造作(オーダー)キッチンで、対面に立って子どもたちがお手伝いできます。キッチンがリビングダイニングの中央に位置し、コックピットのような役割をしています。 汚れやすいキッチン横の雁行した壁は石貼りにしてアクセントをつけています。
製作したペニンシュラ型のキッチンからは、みんなのいるスペースを見渡すことができます。その奥には見晴らしの良い眺望を楽しめます。 窓のくぼみにはワークスペースや出窓になるように収納を設けて、スペースの有効利用をしながら居心地の良い場所にしています。
リビング横のDENは、半分ガラスでみんながいるスペースとつながっている感じがありながらも音は遮断できる場所です。 子どもたちが勉強したり、テレワークでオンラインミーティングしたり、電話したりしても周りを気にせず集中することができる場所です。
ペニンシュラ型のキッチンは、家具屋さんにオーダー。常に視界に入る入りにあるため、お客様と一緒にかなりディテールにもこだわりました。素材は色々検討した結果、OKITEという材料に決定。お客様に三重県にあるショールームに見にいっていただき、柄もその場で指定するという、キッチンもかなり気合の入ったものになりました。シンクも同じ材料で一体で作っています。
キッチンの収納も製作しました。材料はシナを染色、一部ストライプ状に仕上げることで上質な質感を出しました。 内部は全て可動式の棚にし、電子レンジや炊飯器などが使いやすいように一部引き出し+扉も開けたままにしておけるよう壁の中に引き込めるようにしています。
ダイニングの奥にあるDENは、オープンで開放的です。窓辺に設けて、前に目を向けると景色の良い眺望が開けます。 みんなのいるリビングからは少し距離があり、みんなと同じ空間にいながらも、何かちょっとした作業をしたり家事仕事をする場合に向いています。
3つ目のDENは完全に周りと遮断できる個室タイプになっています。音も視線も気にならないので、仕事や勉強、読書に集中したい時に使われています。
ダイニングやキッチンから壁を隔てた隣にはオープンで回遊性のある洗面所があります。背面に収納があり、収納式ミラーになっているので、あまりものが散らからず綺麗な状態にしておけます。洗面ボウルとカウンターは人工大理石で一体になるように製作し、水はねや汚れを掃除しやすいようにしています。
玄関を入るとみんなのいるリビング、その向こうに見晴らしの良い窓が見えます。ガラスと扉で隔てられていて、感覚的な空間の広さを確保しつつ、空調や音は気にせず過ごせます。 玄関の周りの壁は全て造作の収納になっていてかなりの収納量があります。
玄関やリビングの収納は全て造作しています。シナという白木を使い、その上に丁寧にグレーに染色し上質な感じを出しながらもコストを抑えています。手かけの金物は既製品のなるべくシンプルなステンレス製を採用。扉が並んでもシンプルな見た目を邪魔せず、使いやすい工夫をしています。内部は全て可動式の棚を設置しています。