注文住宅

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~

手掛けた建築家

設計を担当

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (ダイニングの吹き抜け側から、1.5階の子供室と、その下の畳リビングスペースを見る。床座の畳リビングスペースは1800hの低天井で、子供スペースは高天井で上部にロフトがあります。)

ダイニングの吹き抜け側から、1.5階の子供室と、その下の畳リビングスペースを見る。床座の畳リビングスペースは1800hの低天井で、子供スペースは高天井で上部にロフトがあります。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (空地のような小さな隣地の公園の樹木に面して建つ。樹木に面して三角にくぼんだ庭を設けている。)

空地のような小さな隣地の公園の樹木に面して建つ。樹木に面して三角にくぼんだ庭を設けている。

空地のような小さな隣地の公園の樹木に面して建つ。樹木に面して三角にくぼんだ庭を設けている。公園の向こう側は1mほど上がったレベルに道路があり、その向こうは河川になっている。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (ダイニングキッチンから吹き抜け越しに、畳リビングスペースと1.5階の子供スペース方向を見る。)

ダイニングキッチンから吹き抜け越しに、畳リビングスペースと1.5階の子供スペース方向を見る。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (LDK中央の三角形の吹き抜け廻り見上げ。左上部1.5階の子供スペースから奥の階段を通り右手2階居室にアクセスする。)

LDK中央の三角形の吹き抜け廻り見上げ。左上部1.5階の子供スペースから奥の階段を通り右手2階居室にアクセスする。

LDK中央の三角形の吹き抜け廻り見上げ。 左上部1.5階の子供スペースから奥の階段を通り右手2階居室にアクセスする。 2階居室は下階のダイニングスペースに柱を落とさないように、上部から吊り構造で補強している。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (天井高さ1800㎜の床座の畳リビングスペース。左の道路と右のダイニングスペースから少し下がって配置している。)

天井高さ1800㎜の床座の畳リビングスペース。左の道路と右のダイニングスペースから少し下がって配置している。

天井高さ1800㎜の床座の畳リビングスペース。左の窓の外の隣接地は1mほど上がったレベルに道路があり、道路からの見下ろしを避けるために、畳の床レベルを下げ道路とガードレールの間に窓を設けることで、道路を歩く人からの視線が交わらないようにしている。右のダイニングスペースからは360㎜床が下がる。低天井と下り床によって重心が低くなり、落ち着いたゆったりとくつろげる場所になるようにしている。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (1.5階の廊下から吹き抜けを見る。正面2階の吹き抜けに面する部分に室内窓が取りつく。その下はダイニングスペース。)

1.5階の廊下から吹き抜けを見る。正面2階の吹き抜けに面する部分に室内窓が取りつく。その下はダイニングスペース。

1.5階の廊下から吹き抜けを見る。正面2階の吹き抜けに面する内壁部分(2階寝室)に設置された室内窓は引戸。その下はダイニングスペース。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (1.5階の廊下から三角の吹き抜けを見る。右手上部の大きなFIX窓とその下に掃き出し引き違い窓。窓越し上部に見えるのは2階のバルコニー。)

1.5階の廊下から三角の吹き抜けを見る。右手上部の大きなFIX窓とその下に掃き出し引き違い窓。窓越し上部に見えるのは2階のバルコニー。

1.5階の廊下から三角の吹き抜けを見る。右手上部の大きなFIX窓とその下に掃き出し引き違い窓。窓越し上部に見えるのは2階のバルコニー。 大窓と掃き出し窓は真南を向きで心地よい光が吹き抜けに差し込み室内を明かりで満たす。時間帯によっては光をコントロールできるように上部のFIX窓にはバーチカルブラインドを設置した。 左側は1.5階から2階の寝室へその先のバルコニーへと通じる階段。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (1.5階の子供スペース。小さなスペースながらも吹き抜けに面する廊下と一体で広く使える。天井は高くて上部にロフトベッドを設けている。)

1.5階の子供スペース。小さなスペースながらも吹き抜けに面する廊下と一体で広く使える。天井は高くて上部にロフトベッドを設けている。

廊下から1.5階の子供スペースを見る。廊下との間の垂れ壁には将来的にお子様が成長すると間仕切り引戸を設置しプライベートな居室にすることもできる計画。 子供スペースの面積は小さいが、上部の天井は高くベッドはロフトスペース的に上部に設けている。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (子供室のロフトベッド。幅は少し狭いが天井高さは確保できる子供スペースに設えた。)

子供室のロフトベッド。幅は少し狭いが天井高さは確保できる子供スペースに設えた。

子供室のロフトベッド。敷地と全体面積の都合上、子供室の幅は1800㎜程度と少し狭くなってしまうが、代わりに天井は高く確保できるようにして、ベッドスペースはロフトに設けました。余裕をもって寝られる2200㎜長さロフトベッドは、廊下上部に少し飛び出して配置しました。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (子供室のもう1つのロフト。手前の梁は将来2つの子供室に部屋分ける時のための壁を受ける梁。)

子供室のもう1つのロフト。手前の梁は将来2つの子供室に部屋分ける時のための壁を受ける梁。

子供室のもう1つのロフト。2畳ほどの台形平面のスペース。手前の梁は将来2つの子供室に部屋に分ける時のための壁を受ける梁。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (2階へ至る階段から吹き抜け側を見る。東が寝室、右下が子供室前の廊下。正面大窓から公園のくすの木が見え隠れする。)

2階へ至る階段から吹き抜け側を見る。東が寝室、右下が子供室前の廊下。正面大窓から公園のくすの木が見え隠れする。

2階へ至る階段から吹き抜け側を見る。東が寝室、右下が子供室前の廊下。正面大窓から公園のくすの木が見え隠れする。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (寝室からテラスと吹き抜けに面する室内窓を見る)

寝室からテラスと吹き抜けに面する室内窓を見る

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (2階寝室から三角の吹き抜けを見下ろす。吹き抜けに面する1.5階おキッズスペースが見える。)

2階寝室から三角の吹き抜けを見下ろす。吹き抜けに面する1.5階おキッズスペースが見える。

2階寝室から三角の吹き抜けを見下ろす。吹き抜けに面する1.5階おキッズスペースが見える。

段床三角ボイドの家 ~隣地の公園のクスの木に面して変形地の敷地特性を活かして、大きさの異なるさまざまなスペースが連なり展開する家~ (空地のような小さな公園の樹木から距離をとりつつ樹木に向かってくぼんで建つ。)

空地のような小さな公園の樹木から距離をとりつつ樹木に向かってくぼんで建つ。

空地のような小さな公園の樹木から距離をとりつつ樹木に向かってくぼんで建つ。くぼんだ左側の大窓の面が真南に向き、南西に樹木があることで西日除けになるような配置になっている。

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手掛けた建築家

用途

自宅

居住者

家族(子供2人以上)

所在地

京都府

費用

設計・施工:2500万円

敷地面積

88.4㎡

敷地の特徴

三角地

延床面積

77.5㎡

階数

2階建て

間取り

3LDK

期間

設計:5ヶ月 、施工:5ヶ月

設計会社

archialpha(建築+α設計)

施工会社

原田工務店株式会社(京都市左京区)

手掛けた建築家のコメント

設計を担当

河川がカーブして出来た自然の地形と、直交グリッド(格子)によって分割された人工性の強い街区との接続地点に敷地は位置する。 大きなクスの木のある小さな空き地のような公園に連なる、長らく余白として存在していた変形地。 その敷地を見つけたご夫婦とこれから生まれ育つ子供たちの家。

1)変形地に合わせて45°に交差するグリッドに沿った平面計画とし、2) 木に向けて三角に凹んだ庭と三角の吹抜けを設け、 3)隣地のレベル差を反映し半階づつ上る断面計画を採用している。 これら3つの自然地形への応答は、1)敷地面積を有効に活用すること、 2)木と公園に対して隔たりと繋がりを適度につくりながら南面採光を導くこと、 3)しばらくはキッズスペースとして使う子供室を1階から目の届く1.5階に設けつつ、下階の畳みスペースを隣接道路からの見下ろしをかわせる窓と天井高さにできること、 の3つの生活に対する実用目的に対応している。

結果的に大きさや形の異なるさまざまなスペースが集まったワンルームのような家となった。 外の公園と木が入り込んだような大きな吹抜けや、家具や収納のような親しみやすい小さな部屋があることで、 通常の「外部/建築/部屋/家具」といった、意味と大きさによって分割された空間的な枠組みを中和するような連鎖性が生じ、 また、斜めの方向性が身体感覚に多動的に作用し、自由な解放性が感じられる空間となったのではないかと思う。

完成した建物を眺めていた時、ふと「となりのトトロ」の、木が段階的に拡大し成長していくような ワンシーンを思い出した。 20数年振りに映画を観直すと、サツキとメイとトトロが妙な儀式=身体的空間的な形式によって、 木の実を大木へと一挙に成長させる、 子供と自然の生命力とが呼応し合うような夢のシーン。 トトロが小・中・大と段階的なスケールの連鎖性として浮遊し、トトロの住処はクスの大木だった。 そういえば設計中、クライアントとは主にLINEのメールでやりとりしていたのだが、 その時のクライアントのLINEアイコンが「トトロ」のメイの画像だった。 なにがどう関連し計画に作用したのだろうか?!

家づくりのきっかけ・施主の要望

変形地での間取りの工夫が得意な設計事務所として弊社を紹介されてのご提案でした。5角形の小規模な変形地で、当初別会社で間取りを描いてもらったけれども、家の大きさや部屋同士の繋がり方など、変形地形が制約となって、間取りとしてしっくりこなかったようでした。
要望は、敷地を活かした広がりと、縦方向に吹き抜け的な広がりが欲しいということと、必要な部屋の種類と数程度でした。

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この事例のコンセプト

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手掛けた建築家

対応業務

注文住宅、リノベーション (戸建、マンション)

所在地

京都府京都市上京区(元誓願寺黒門通下る)毘沙門町748-18

主な対応エリア

三重県 / 滋賀県 / 京都府 / 大阪府 / 兵庫県 / 奈良県 / 和歌山県

対応エリア
京都、滋賀、大阪、奈良、神戸、和歌山、他全国全世界対応いたします。
京都市の事務所から50km圏内の交通費は無料。それ以外は実費いただいております。

目安の金額

30坪 新築一戸建て

1,800〜6,000万円

60平米 フルリノベ

600〜3,000万円

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