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多趣味で、仕事もバリバリとお忙しい女性のための平屋です。
開放的でのびのびとできるスペースと、本を読んだり編み物をしたりできる落ち着いたスペースが同時にある空間が特徴です。
屋根の構造を表したリビング・ダイニングは、天井が高く全開できる木製サッシのある開放的な部分と、壁や本棚で囲われ、天井も低くく、落ち着きのある空間が同時にあるスペースになっています。ヤマモミジが中心になった庭が、さらに居心地を良くしてくれています。
寝室は、リビングとは敢えて繋げずに、個室感を出してプライバシーを重視した空間にしました。
風通しや空気環境を考えて、室内は浴室以外全て引戸にして、開けておくことを基本にしています。このことで、温熱環境はもちろん、家全体が繋がり活動的な空間になりました。
ガレージも併設し、雨に濡れずに乗り降りできるのはとても便利です。
このガレージは、北側に設けられているので、冷たい北風から住空間を守る緩衝帯にもなっています。
築48年の母屋が建っていたのですが、断熱性能や暮らしに合わない間取りなどの理由より、建て替えが行われました。
できる限り寒くない家にしたいというのが、大きなご要望でした。
それに加えて、大きな木の窓をリビングに採用したいということもあり、全開できる木製の窓を設けて、庭を家の中に取り込む設計にしました。
先に書きましたように「できるだけ寒くない」というご要望に対しては
断熱性能を上げる計画で応えています。
風通しについても「寝るときにできる限りエアコンを使いたくない」というご要望があり、窓を開けて寝ることができるように、ルーバー式の雨戸を採用し、風の道をつくるなど工夫しています。
平屋の特徴を活かすべく、屋根の構造をあらわし、天井の高いところをつくると同時に、低いところもあると言う、2つの空間の味を同時に楽しめる家にしています。
リビングの木製サッシは90度両面、全開出来るようになっていますので開け放つと柱1本の状態になり、リビングと庭が縁側を介して一体的な空間になります。庭と家がつながることでとても気持ちの良い空間になります。
素材は、ニュートラルなものだけを使用しています。
壁は漆喰、床は無垢の杉材(建主さんのご希望)、天井にも杉材を利用しています。
建具(引戸)は、枠を省略することでコストを抑えています。その代わり、ソフトクローズできる金物を使って、開け閉めの際の安全性を向上させています。
照明器具を始め建主さんがご自身でネットなどを利用して購入できるものは全て施主支給品として建築費を抑えました。
実は、この「鎌ヶ谷の家D」の前に、建主さんのお母様の家「鎌ヶ谷の家M」もつくりました。
お母様と、建主さんのお二人で事務所にお越しになられ、設計のご依頼をくださいました。
最初の案をつくる際には、母娘の2つの家を同時に設計し、その関係性を考えながら進めましたが、ある程度2つの家の骨格が決まったところで、まずはお母様の家の方の設計を終わらせ、先に工事をしました。その工事に間に「鎌ヶ谷の家D」の設計をすると言う流れで進めました。
進め方は2つの家とも、通常通り、ご要望の聞き取りから始まり、基本計画案の提示をし、修正を重ね基本計画をまとめ実施設計へと進み、見積を取り、金額調整をしたのちに着工と言う流れです。現場でも結構多くの打合せをし、終盤で造園の打ち合わせもして竣工となりました。
特に、この建主さんは、決断が早いことが印象に残っています。
だからと言って雑な回答ではなく、キチンと理解した上でその場で判断されていました。
必要なものとそうでないものとの区別されるのがとても上手でした。
多くの方は、この建主さんのように早い判断はなかなか難しいと思いますので、その辺のところを一緒に悩んだり考えたりお手伝いできればといつも思っています。
女性が暮らすためにどう言う平屋が良いのか?を考えた住宅です。インナーガレージを設けることは、利便性だけでなく防犯面でも有効です。
撮影 小泉一斉 勾配天井の天井の高いダイニングスペースが木製の全開サッシで庭とつながる。 庭の緑が目に飛び込んでくる。
撮影 小泉一斉 ダイニングの障子を閉め、読書スペース方向を見る。 障子によって柔らかくなった光が室内に。
撮影 小泉一斉 読書スペースから庭を見る。 造り付けの本棚の下に設けた地窓から心地よい風が入ってくる。
撮影 小泉一斉 ダイニングと一体的なキッチン。 大工につくってもらったオーダーキッチン。
撮影 小泉一斉 ダイニングから玄関方向を見る。 壁の棚がバランスをとる。 ここに取り付けた照明がメインの照明となる。
撮影 小泉一斉 敢えて天井を低くし、壁や本棚で囲い込み、落ち着いた空間にしている。 ちょうど良いサイズの窓から風と光を取り込む。
撮影 小泉一斉 大工によるオーダーキッチン。 建主のリクエストの合わせ、仕舞う場所を決めてつくる。 他の空間に合わせるように、扉なども素材感を合わせている。
撮影 小泉一斉 隣のお母様の家から見た外観。 高さを抑え、周辺環境に配慮している。
撮影 小泉一斉 庭からの外観。 大きな木製の前回サッシと土の壁、 深い軒が特徴になっている。 深い軒が外壁を守り、太陽光を調節してくれる。 多少の雨なら窓を開けておいても入ってこないので換気ができる。
撮影 小泉一斉 アプローチに植えたヤマモミジ越しに見える木製の玄関ドア。 ポーチを深くして、雨や風、外部の視線から玄関を守る。 玄関ドアはオリジナル。
撮影 小泉一斉 庭の夕景。 植栽が境界を曖昧にして雰囲気をつくっている。 縁側に腰掛け、夕涼みができる。