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ウイング状の棟の中心に、小高い広場を備えた大型マンション。 住宅供給公社が分譲していたというその建物は、駅近とは思えないほど敷地がゆったりとしている。「贅沢な空間、念入りな大規模修繕、良心的な修繕積立金。どれを取ってもコストメリットが高い、掘り出しモノです」。そう話す大塚さんはマンション管理会社に勤務。プロならではの目利きで、最高の物件を探し当てたのだ。
仲介とリノベーションは、駅で偶然パンフレットを見つけ、提案力の豊富さに魅かれたというnu(エヌ・ユー)リノベーションに依頼。物件が間口の広い四角形だったことから、提案されたのは家の中心に通り抜けられるWICを設置し、周囲に部屋を配した回遊型のプラン。これなら、どこへ行くにもWICを通るのが近道なので、移動のついでにものが片づく。
前の家は北側にWICがあり、暗くて寒いその場所にわざわざものを収納するのがおっくうで、つい部屋が散らかりがちだったのだ。「でも今は、風呂からも、寝室からも、どこからも近い。それに、何か別の用事でくるくる回っているうちに、ついでにものを出し入れできて便利なんです」と夫妻。
また、前の家では、スペースは足りていたものの、使い勝手が悪く、活用しきれなかった箇所も…。そのため、リノベーションでは、収納するものに合わせて、収納家具や棚を造作。コミックを置く、お酒を飾る、炊飯器を使うなど、目的に応じたサイズや仕様にこだわった。「収納スペースは増えてはいないんですが、使い勝手は一段とよくなりました」と妻。アクセスのしやすさと空間の有効活用。収納は広さだけではないことを教えてくれた、お手本のような家であった。
バーカウンターが中心のダイニングキッチン。キッチンの吊り戸の面材に合わせて、カウンターは杉の足場板を用いた。壁際に並べたベンチは、来客時は必要な場所に移動し、ゲストの椅子となる
リビングからダイニング、キッチンを見る。長女が座るベンチはnu(エヌ・ユー)リノベーションのオリジナル。中にはときどき使う裁縫道具やカメラ、バッグなどを収納している
キッチンのキャビネットは既製品を好みの色に塗装して剥がし加工に。「オリジナリティが出せて、造作するよりコストダウンできました」と夫。床は色ムラのあるPタイルを選んでラフな雰囲気に
夫の念願だったビールサーバーをキッチンに設置。バーカウンター脇の壁に黒板塗料を塗装し、メニューボードのような雰囲気に。
ときには子どもの落書きスペースにもなる
キッチン脇のPCスペース。梁下のデッドスペースを利用し、コミックのサイズきっちりに棚を造り付けた。空間の収まりがよく、すき間を生まないので、見た目にもすっきり。
玄関ホールは外国のゲストハウスを真似てゆったりと。ソファや手洗いを備え、ゲストがくつろげる工夫を。リビングへは左手の廊下からも行けるが、右手にも裏動線があり、家族はこちらを使う。正面の壁の向こうがWIC