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滋賀県長浜市に建つ住宅です。
敷地の南西側には住宅が並び、敷地西側の道路は近隣住民の歩行がメインで車の通行量の少ない道路です。
敷地の北東側には空地や田んぼが広がり遠方の伊吹山まで見通せるのどかな風景ですがその手前、敷地の北側にせっ隣接する道路は交通量も多く通過する車のスピードも早い道路です。
このように周辺環境はスピードやスケールにギャップがあって、お互いが徐々にスケールアップ/ダウンしながら連続的につながっていくものとして捉えるより、異なるスピードやスケールが同時に重なっていく状況だと捉えたほうがこの敷地状況に即していると考えました。
ここではそれぞれの異なる状況に対して開かられる状況を作りたいと考えました。
ひとつの対象に対して直接的に開くというよりも間に緩衝帯を介することで複数の対象に対して同時に開いていく住宅です。
建物は敷地四周を回遊する平屋ボリューム、その口の字型のボリュームを一部持ち上げたかたちをしています。
そうすることで1階は近隣住戸に対して開き、2階は遠景に対して開きます。
建物中央は視線が外に抜けていく閉じない中庭になり、街路や車道、遠景それぞれに対して同時に開かれます。
中庭越しに見える自分の家はひとつつながりの空間でありながら周辺環境と並置され隣の家のようにも見えます。
フレキシブルボードに覆われた外観はドライでアノニマスな印象を与えます。
しかしまた天候に応じた異なる輝きを見せることによりその印象は落ち着いた華やかさが加わります。