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設計、監理を担当
ご主人様が定年退職後に仏像彫りを趣味とし、やがて本格的に取り組むようになり生前30基近い作品が遺されました。元々アトリエとして活用していた離れを改造して、仏像を展示し再びアトリエとして奥様が活用する空間をとご要望され設計監理を委託されました。
なにより築80年という古さの良さを生かした空間づくりを目指しました。珪藻土、柿渋和紙、自然塗料で着色した梁等々、膨大な時間の積み重ねを意識した空間づくりとイメージし、現在に蘇らせました。
外観についてはリノベーション前とほぼ同じ、屋根はそのまま再利用しましたが、外壁は杉板が相当痛んでいたので同じ焼き杉板を貼り替えました。
アプローチ部分の外観写真。外壁の焼き杉板の貼り替えと足元の植栽、外構を既存のものに手を加えつつイメージを一新しました。
外観アプローチは照明を新たに追加して足元を明るく照らして安全性に配慮しました。
元々有ったアプローチの外構を植栽を含め再整備しました。
玄関に入るといきなり見えるのが細密に組まれた縦格子。その細い隙間から内部の様子の一部が眼に入り、それらが整然と据えられた彫刻群であることが判ります。
照明を点灯すると間接照明の柔らかい光に全身が包まれたような感じになります。
玄関の障子を開けると展示室が開け、いきなり仏像が眼に入ります。
建物に隣接して屋根付きのウッドデッキを設けました。季節の良い頃にデッキチェアに寝そべって庭を眺めながら微睡むのも一興です。
元々はフラット天井だった部屋の天井を撤去、梁組みを現した大空間に改造しました。アラわされる予定の無かった梁ですが伝統的な組み方は豪快そのもの。室内から伝統的要素を眺められるのは何よりの贅沢です。
小屋裏部分を開放することで空間に拡がり感を出しています。照明は間接照明、建具や格子は杉材を加工して製作、古色塗装しています。
壁は全てが珪藻土の左官塗り仕上げ、天井は柿渋和紙を全面に貼っています。何れも抗菌性が高く調湿性に富み木像や人にとって快適な心地よさを感じれるように自然素材で構成しております。
ニッチを形成して展示コーナーを作りました。その背面のサッシ奥には木製の細密な面格子が付いています。