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設計を担当
東京谷中、下町の雰囲気残る、増築を繰り返した2階建てのリノベーション。間口4.2m、建坪9.7坪しかない超狭小住宅に、家族4人(夫婦と小学生2人兄妹)が暮らす家。母さんが料理が得意なので、ご近所さんや子どもの友達が家に上がり、ご飯を食べていく家にしたい。笑い声や音楽があって、美味しい料理を囲める、日常が思い出になる暮らしがしたい。夫婦共働きなので効率良い家事動線、子どもに小言を言わなくて済む子ども動線にしたい。既存の柱を生かしつつ、結婚時から使っているソファ、白い家具や家電にも合う雰囲気にしたい。
細かく間仕切られていた壁を撤去し、外部まで視線が抜けるように窓を作り広く見えるようにする事と、家族の日常的な動き(動線)に合わせたレイアウトにする事で、超狭小住宅の狭さや動きづらさを解消する。経年変化で味わい深い茶色になった柱や枠を既存で残すデザインテイスト。それらに合わせた素材選びをする。地域の宝である昭和初期の煉瓦塀、路地の井戸、路地と家の関係を次世代に引き継ぐ。
ママはいつもキッチンに立って次々とご飯を出してくれるスタイルなので、キッチンを取り囲むようにテーブルを作りました。サイド側は折り畳みテーブルになっています。 階段からキッチンを撮影した写真です。
奥のレンガ塀は戦前のものです。 狭さを感じさせないように、視線が外まで抜けるようにしました。風も抜けます。 古家ならではの柱はあらわしにしました。 玄関入ってすぐ右側は手洗いシンクです。
キッチンの天板はバイブレーションステンレスにしました。 コンロとレンジフードは見えるので、デザイン性の高い機能的な設備をセレクト。 キッチン背面の食器棚との通路幅はギリギリを攻めていて70センチです。 狭小住宅なので、キッチンの背壁から階段までの寸法は326センチ。確保したい寸法を検証して、キッチンの幅を最小寸法に決めました。 冷蔵庫の位置も重要で、家族が飲み物を取りに行きやすい、料理をする際にシンクから近い場所が便利です。
脱衣室からリビングを見た写真です。 狭小住宅のため、ダイニングテーブルを無くし、キッチンの周りにカウンターを造作しました。 子供が成長してくると、習い事や塾、部活で夕飯の時間に家族が揃って食べる事は稀になってきます。 ですが、お母さんは個々の食事の際に必ずキッチンに立つので、ダイニングテーブルを行ったり来たりする事がなくなります。 逆に、カウンターに座るとお母さんと対面するので、必ず会話が生まれます。 家族の食卓=ダイニングテーブルに縛られない形の方が、今現代の家族の形にピッタリではないでしょうか?
玄関の方からは見えないように、雑多な洗濯スペースは壁に隠れています。 窓面の床が薄いグレーなので、光が反射して、明るくなるようにしました。
学校から帰って来てすぐ、手を洗う事が出来ます。 「手を洗っておいで〜」と子どもに声がけしなくても、すぐそこに洗面ボウルがあるので、自分から手洗いうがいが出来ます。 朝も学校に行く前に歯ブラシを忘れずに出来るので、 洗面ボウルの場所は玄関横が便利です。 さらに、土付きの野菜はすぐここで洗えます。 洗面ボウルは実験用シンクに決まったのですが、サイズが大きいので、採用までに紆余曲折ありましたが、キッチンに近いので、大きい鍋などはこちらでも洗えるので、シンクが2つあるような使い勝手の良さです。
既存ですが、床材を上貼りし、ライトを替えるとステキな空間になりました。
2階の真ん中の部屋は1部屋まるまるファミリークローゼットにしました。将来的には子ども部屋にもなるように、エアコンの隠蔽配管はしておきました。