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設計を担当
昭和13年に同じ敷地内に建てられた住宅3軒。築78年にして、建て壊す選択ではなく、次世代につなげるために、息を吹き込みました。住宅地にあるため、この1棟は住宅として残しつつ、他の2棟は飲食や物販、事務所やギャラリーと複合的な使い方をすることで、より古い建物を体感してもらえるようリノベーションしました。
路地と3棟の民家建築によって構成された空間は谷中らしい佇まいを残しながら町の宝として再生いたしました。この「上野桜木あたり」は2015年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
建物として保存していくのが基本であった為、劣化部分は危険のないよう手直ししましたが、他は昭和そのままにし、次世代につなげていきたい。
造作キッチンを新しい設備を入れ込みつつ、空間から浮かないようにカウンター材に古材を用いました。
実際に住んでみると、木材も深い色合いで、照明が暗く、子ども達が怖がりました。「まっくろくろすけ」が本当に出てきそうで、押入をあけるのも怖かったようです。
キッチンは給排水の為に床を剥がしたので、床暖房を入れました!(サッシは既存木製なので隙間風はピューピュー入りますが、、、) 自動水栓、ミーレの食洗機は入ってます。奥の背の低い扉の奥は、元々はお風呂(たぶん薪焚き)だったのですが、床を貼り、バックヤード(パントリー)にしました。
家具は古家具店で仕入れました。壁も床もサッシも昭和初期そのままです。
個人住宅に洋間が取り入れら始めた昭和初期のように、洋風のおもてなし。海外からのお客さまを日本の家庭料理を作ってもてなしました。
この小さい手洗いは昭和っぽいですよね、TOTOから今も販売していたので、新規で取り付けました。古い設備は配管につなげるとなると、漏水の可能性もあるので、設備はすべて新規(昭和っぽいのをチョイス)にしました。
2階の和室8畳間には、夜は布団を敷きたく、PC作業をするデスクは床の間に作ってしまいました。 洗面はタイルを貼ろうとラワン下地のままです。。。水栓は経年変化の楽しめる真鍮にしましたが、1年経たずに黒っぽくなりました。