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設計、監理、プロデュース・コーディネート、インテリア、エクステリア(庭・外構)、土地・物件探しを担当
駅前の商店街を抜け静かな住宅地に一歩踏み入れたところに、小さな焼き菓子店をもつ住宅を計 画しました。
敷地は旗竿地ではありますが、 東側の長い一辺は駐車場に面しているため、特有の閉塞感はな く、公園に面しているような開放感がありました。 しばらくは開けた環境を楽しむことができると考えましたが、 消えゆく公園や生産緑地のような 空地と同等のものと捉え、東側は街との距離感を調整する庭としました。
長い雑木の庭を抜け、小さな店舗を通って住居に入ります。 家の玄関は店舗と同居させ、街との 境界線を滲ませながら繋いでいます。その先で出迎える半地下の大きな土間には、 漆喰壁によっ て包み込む穴蔵のような静濁を持たせました。
大きく開け放たれた窓から庭の緑を屋内へ取り込み高低差を可視化することで、 ここが地中であ ることを感じさせます。
また、この土間には大きなキッチンを据えて家の中心に 「食」 があることを印象付けている。 近い将来店主が調理のワークショップをすることで、この住宅の1階全体が街に開放されてい来ま す。
半地下の土間から柱で支えた2階は、 がらんどうでありながら、 軸組に沿った可変性をもつ間取 りになっています。空地を眺める大きな窓はなく、トップライトからの光が階下まで降り注ぎま す。
周囲の環境の中に素直に身を置き、家の成り立ちが内側から見えるような、 出来るだけ素っ気な い家を作りたいと思いました。 住まい続ける中で家という形式を抜けて街に開かれ、 この素っ気 ない家はいかなるかたちにも変化していくことでしょう。
大きなキッチンを中心としたリビングダイニング。半地下にすることで高い天井の広々とした空間を作った。床はコンクリート、壁は漆喰、天井は杉板。
大きなキッチンを中心としたリビングダイニング。半地下にすることで高い天井の広々とした空間を作った。床はコンクリート、壁は漆喰、天井は杉板。 キッチンの天板とガスコンロの前の壁は汚れ防止のため、モールテックスで仕上げている。 キッチンは造作家具で建築に合わせて作っている。
半地下にすることで高い天井の広々としたリビング。庭を見ると地面に潜ったような落ち着いた感覚を得られる。床はコンクリート、壁は漆喰、天井は杉板。ソファは造作家具だが、組み合わせ式に作られていて移動ができる。
半地下にすることで高い天井の広々としたリビング。2階への鉄骨階段が空間に立体感を生む。床はコンクリート、壁は漆喰、天井は杉板。階段の奥に見えるのが玄関兼店舗。中央に見えるのが造作の下駄箱。
天井の低いロフトは可変性のある用途に。
鉄骨階段の上はトップライトになっており、半地下のリビングに光を届ける。
2階は障子の間仕切りで可変性のある間取りにしている。 トップライトからの光が差し込む。
線の細い繊細な鉄骨階段。
半地下のリビングを見る。ロフトへのハシゴはスチールで製作。
2階は可動間仕切りで仕切られている為家族の変化により使い方を変えたり、間仕切りを追加して個室を作ることもできる。
2階は可動間仕切りで仕切られている為家族の変化により使い方を変えたり、間仕切りを追加して個室を作ることもできる。
隣地からの外観。 トップライトから屋内の光が漏れる。
シンプルな切り妻屋根。
玄関を兼ねた店舗。都心の限られた空間のアイデア。玄関先の小さなお店だから新しいチャレンジが出来る。
店舗を兼ねた玄関からリビングに架かる鉄骨階段をみる。
壁は水に強い木材とし、シンクはたっぷり洗える実験用シンクとした。
コンパクトに絞ったトイレでも照明を工夫してお気に入りの空間へ。
造作ソファ。オークの台座に合わせてからし色のファブリックに。カバーは取り外して洗濯もできる。
リビングダイニングに面してオープンなI型キッチンは場所も取らず、家族や友達とワイワイ料理が出来る。
キッチンのシンクは特注サイズで洗剤置き場も作りました。
キッチンの収納は下駄箱などの造作家具と合わせてオークの突板仕上げ。取手に真鍮を使って少し可愛らしく。 塗装品にヤスリをかけて敢えて酸化させて風合いを出しています。